青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

夏の浦和で同窓会

2016年09月03日 22時00分00秒 | 日常

(温故知新@南浦和駅前)

珍しく余り電車に関係のない話なんですけど、先日富山で酷使したカメラのメンテナンスを兼ねて新宿のニコンプラザに行ったのだが、混雑で時間がかかるとのこと。それじゃあと言う事で引き取りを夕方にしてもらい、その合間を使ってウン十年ぶりに浦和競馬場へ行ってみたりしたんだな。新宿駅から埼京線で赤羽乗り換えで30分。駅を降りると以前は路地からそのまま乗れたはずの送迎バスが新しく出来たらしいバスターミナルからの出発になっていた。ってかそもそも緑と黄緑の国際興業バスじゃねえのかよって感じなのだが。


ウン十年ぶりなんて言ってみたものの、何というか勝手知ったる競馬場でもあったのでそこまで久しぶりと言う感じもなく。確か大学1年の時に初めて来た時が11月の小雨降る平日開催だったんだよなあ。馬のボロの匂いが雨で濡れて漂ってくるような日で、傘を差して寒々しいスタンドから大谷場の霞む馬場を眺めていた記憶がある。メインレースがB3のしょっぱいメンバーでなあ、勝った乗り役が鍛炭幸夫だったと言う事は覚えているんだよね。結構覚えてるな(笑)。

 

その当時はパドックに電光掲示板なんかなくて手書きのボードを毎レース入れ替えていたし、そもそもパドックの向こうに1号スタンドがあったんだがなくなってエライ見晴らしが良くなった。まああのスタンド、初めて来た時から既に相当オンボロだったかんねえ。一応決勝線の上にあったスタンドなんで、跡地に決勝審判用の走路監視塔だけは立ってますけどね。このパドック側から坂道状の階段を降りて馬場側に出る動線は変わらんのだけども、ここに売店があってタマネギの大きな黄色いカレーライスが売ってたんだよねえ。妙に粉っぽいもったりしたカレーだったんだけど、なんか懐かしのキャンプのカレーみたいな味がして凄く美味しかったんだよな。

 

馬場へ出てみての雰囲気は…まあ変わらんね。お盆開催でお客さんも多いし、賑わっているようで結構なこと。柵にもたれて馬場入りを見てたら、ピンクの内田利雄に微笑みかけられた。この人いつもこうよね。宇都宮時代からバドックでやたらと客の顔見てニヤニヤするのが趣味というね(笑)。ブライアンズロマンとかベラミロードで全国区に羽ばたいた往年の宇都宮のトップジョッキーですが、宇都宮の廃止以降は海外含め方々の競馬場へ流浪を繰り返し、50を過ぎた現在でも浦和競馬で現役を続けている。正直宇都宮の時と比べたら勝負になる馬になかなか乗ってない感じするけど、4000勝くらいは目指して頑張ってほしいもんだ。

 

浦和と言えば公営競技の中でもグルメ充実しているよね。特に揚げ物フライものがね。マグロカツってのが美味いのを知ったのが浦和競馬だからな(笑)。ゆでたポテトにコロモを付けて揚げたのに、さらっとしたウスターソースに付けて食べるのが好き。炭水化物オンザ炭水化物だが、シンプルで腹持ちがいい。ちなみに一番好きだったのが2号スタンドの2階にあった塩おにぎりの上に野菜かき揚げが乗った「天乗せおにぎり」だったんだけど、2号スタンドの食堂街が閉鎖されててねえ。結構探したんだけど、なかった。同じフロアにあった食堂の煮込みもハチノスとかいっぱい入っててめっちゃ美味かったんだけどなあ!


暑い夏の一日、売店のおばちゃんに多めに氷を入れてもらった濃い目のアイスコーヒーをチビチビとやりながら馬券をやる。直線200もねえ浦和でゴール前で見る必要もあんまりないので、人の少ない四角で見てたんだけど結構乗り役がヤイヤイと馬をどやしつけてる声とかムチのビシバシと飛ぶ音と蹄音が迫力あっていいよね。馬券とか全然当たんなかったけど、この日は結構人気馬がそのまま逃げて番手が付いてきてみたいな決着が多くて、中穴派のアタクシには出番がありませんでしたw

このレースで四角を捲って先頭に立った馬の乗り役は岡田大騎手、この人も廃止されちゃった益田競馬から浦和に流れて来た苦労人。後ろから迫って来るのはゲスト騎乗で遠征中の高知の赤岡修次だし、同じレースには元荒尾の吉留孝次とかねえ。若い頃にみんな彼の地で会った事のある乗り役さんたちで、元気そうで何よりだよ。自分も若いみぎりは夏休みになるとバイトで稼いだカネ持って全国の公営競馬に出掛けてたもんだけど、あれからウン十年。時は流れ、あの頃全国に散らばっていた各地のスター騎手が、このお盆に浦和に集まって同窓会やってるような気分になりましたね。
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