たた&にせ猫さんの備忘録

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『ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで』Bunkamuraザ・ミュージアム

2017年07月30日 | 日記
    『ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで』Bunkamuraザ・ミュージアム    2017.7.12
        2017.7.15[土]~9.24[土]

  少し前に行った展覧会。

  ―ベルギーとその周辺地域において、中世末期から写実主義の伝統の上に、空想でしかありえない事物を視覚化した絵画が発展。幻想的な世界を作りだした一連の流れを、ボス派やブリューゲルなどの15・16世紀のフランドル絵画に始まり、象徴派のクノップフ、アンソール、シュルレアリストのマグリット、デルヴォー、そして現代のヤン・ファーブルまで、およそ500年にわたる「奇想」とも言える系譜をたどる―

  第1章は15-17世紀のフランドル美術。ボスからということですが、ボス工房の作品。ボスは作品数が少ないので、≪トゥヌクダルスの幻視≫も初来日で、ポスター、チラシの表紙にもなっています。いろんな寓話、説話が描かれています。ボスらしいモチーフ。でもあまり好きな作品ではなかったかな。ブリューゲルの版画。ルーベンスは奇想を描いてもやはりルーベンスの筋肉です。
 ボス、ブリューゲルに関していうと『ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル バベルの塔』展 東京都美術館の方が充実していたかも。

  第2章は19世紀末から20世紀初頭のベルギー象徴派・表現主義。アンソールの絵が何点かあり、独特の橙色が美しい。仮面の人物など何とも言えない不穏さを感じさせる絵のイメージがあったが、今回のアンソールは橙色の美しさ、静物画の穏やかさが印象的。
  シャン・デルヴィルの≪レナ河の水を飲むダンテ≫横顔、鼻の形がダンテです。クノップフの静かで雰囲気のある絵。

  第3章は20世紀のシュルレアリスムから現代まで マグリットやヤン・ファーブルの彫像などが展示されています。ヤン・ファーブルの角のある彫像は随分以前ですが何体も連なって置かれたのを見たことがあるのですが、今回は≪フランダースの戦士(絶望の戦士)≫が印象的。レオ・コーペルスの≪ティンパニー≫、なんと言ったらよいのやら。

  展覧会の表題は、英語では<Fantastic Art in Belgium>になっています。日本語に直すと奇想になるのですね。
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