角瓶に並ぶ、サントリーが誇るベストセラー。オールドです。
日本にウイスキー文化をもたらしたと言っても過言ではない。
そんなウイスキーが今日も販売され続けています。それがサントリーオールドです。
ジャパニーズウイスキーが世界の舞台で評価を得ている今日と言えど、
やはりこのウイスキーを原点として語らずにはいられないのではないでしょうか。
オールドの開発は戦前に行われ、1940年には発売がアナウンスされていたものの、
販売許可が降りず、発売されたのは、戦時より続いた公定価格が撤廃された1950年。
雌伏の時を経て発売されたオールドは、高度成長期の日本の歓楽街で絶対の存在として君臨しました。
当時のサントリー東京支社の所在地に掛けた「二本箸作戦」という、日本料理店への積極的な
営業活動も相まって、和食文化へのウイスキーの浸透に大きく貢献したウイスキーでもあります。
その後、洋酒文化の多様化が進み、オールドもマイナーチェンジを繰り返していしてきました。
今日では高級ウイスキーのシンボルから、ちょっとリッチな晩酌酒へと変貌しています。
また、印象的なCMが多いことでも知られていますね。
香りはシェリー由来と思われる甘やかさとアルコールの匂いをやや強めに感じます。
角瓶で感じた香りと味のギャップが少なく、甘みを含んだ華やかさは口に入れてもしばらく持続。
そこからピリッと引き締めるビター感。多くはないがスモークさも感じられる。
アルコールの風味もやや強めですが、不思議と嫌みではなく、良い意味でまとまっています。
フィニッシュに向けて柔らかい甘みが戻ってきて、渋みと爽やかさが同時にフッと抜ける。
角が1100円程度なのに対し、オールドは1500円前後。方向性は非常に近いが、まとまりの良さが違う。
その意味ではサントリーの最低限がここなのかもしれませんね。
香りB 風味B 厚みB- 余韻B- C/P B+ 総合B
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