くぼ地は前方後円墳の付帯施設か 京都・五塚原古墳

2017-10-23 11:36:10 | 歴 history
 京都府向日市埋蔵文化財センターは18日、国史跡・乙訓古墳群の一つで古墳時代前期の前方後円墳「五塚原(いつかはら)古墳」(同市寺戸町)について、前方部の西側にあるくぼ地が古墳の付帯施設として人為的に掘られた可能性があると発表した。「最古の前方後円墳がどのような外周をしていたのか解明する手掛かりを引き出せた」としている。

 2001年の調査では、くぼ地は自然の地形と判断された。だが、今回の調査で前方部の南西角や、そこから北に向かって落ち込むくぼ地の南端が確定でき、こぶし大の礫(れき)(石)も見つかった。このことから、くぼ地は人が掘ったと考えられるという。

 くぼ地は南北35メートル、東西25メートル。古墳周辺に同様のくぼ地はないため、墳丘の盛り土を取るためだけに掘ったとは考えにくい。くぼ地を囲むように後円部から前方部南西角に掛けて堤状に高まっている部分もある。古墳は堤やくぼ地も一体のものとして造営されたと考えられ、同センターは「築造時の通路や、完成後の外観を意識して整備した可能性もある」と説明する。

 現地説明会は21日午前11時~午後3時に行う。小雨決行。問い合わせは向日市埋蔵文化財センター075(931)3841。

【 2017年10月19日 15時00分 】


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