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太閤堤跡公園、見直し計画にも議会慎重 京都・宇治

2017-05-12 09:57:26 | 政 governing
 宇治市が観光振興の新たな拠点と位置付ける「宇治川太閤堤跡歴史公園」(仮称)の行方が、不透明になっている。過去2回にわたり市議会で関連予算が削除されたのを踏まえ、市は見直し計画を示したが、市議会での慎重意見はなお根強い。山本正市長は6月定例議会に関連の補正予算案を提案する方針だが、いまだ可決の見通しは付かず、正念場を迎えている。

■PFI方式や経済効果に疑問や異論

 京阪宇治駅北西で計画される同公園は面積約2・5ヘクタール。豊臣秀吉が築いた宇治川の太閤堤跡を保全する史跡ゾーン(約1・4ヘクタール)と交流ゾーン(約1・1ヘクタール)からなる。

 史跡ゾーンの整備に異論はなく、市議会で議論になっているのは交流ゾーンだ。市は民間が資金調達や建設、運営を担うPFI方式で施設を建設し、宇治の歴史文化や観光、宇治茶の情報を発信するとともに、老朽化した宇治公民館の機能を移転する構想を掲げてきた。

 しかし、市議会では「観光施設と公民館は目的が違う」「事業縮小を」などの異論が相次ぎ、2015年10月と16年3月には同公園に関連する債務負担行為を予算案から削除する修正案が賛成多数で可決し、ストップがかかった。

 市は「同じものを3度も出せない」(山本正市長)とし、先月20日には公民館機能を外し、施設の床面積を3分の2に減らす見直し計画を市議会に提示。公園全体の初期投資は3億2千万円減り、69億4千万円となる。

 一方、見直し案には金銭面でマイナスもある。公民館機能がなくなることで会議室や駐車場の使用料収入が減り、オープンから15年半のランニングコストは計8千万円の黒字から計3億8千万円の赤字に転じる見通しだ。

 市議会を通すため、ランニングコストの赤字も覚悟で示した見直し計画だが、先月20日の建設水道常任委員会では厳しい意見が相次いだ。PFI方式に疑問を示す最大会派・共産党の坂本優子議員は「何も変わっていない。がっかりした」とばっさり。第3会派の自民党の堀明人議員は「市民の利益や経済効果があいまい」と述べ、「茶道ミュージアム」にする案を示した。

 市議会の定数28のうち、会派として確実に賛成が見込めるのは民進党の7人のみだ。賛成が広がらない背景には政治的対立もある。昨年12月の市長選で、民進の推薦を受けた山本市長は、自民、公明推薦の前自民京都府連事務局長、共産推薦の党洛南地区委員長の2新人を破り再選を果たした。三つどもえの激戦が後を引き、少数与党の難しい議会運営に直面している。

 市によると、交流ゾーンの事業費約40億円のうち半分近くは国土交通省の補助金でまかなう予定だ。しかし、6月定例議会で予算が成立しないと完成が遅れ、条件を満たせない可能性が出てくる。厳しい財政事情を踏まえると、市の負担だけで施設を建設するのは難しい。

 山本市長は「10年先、20年先のまちづくりを考えると、この事業は何としてもやり遂げる必要がある」と意気込むが、打開策はまだ見つかっていない。

【 2017年05月08日 21時02分 】
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