フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

2010最後の日

2010-12-31 19:33:26 | Weblog
大晦日、2010年最後の日、西日本は強い寒波に見舞われて山間部は雪、道路は凍結、冷たい風が吹く一日だった。僕は朝から、黒い喪服に袖を通して黒いシャツに黒いタイを締めた。黒いシャツを着ようと思ったのは白いシャツが夏用の薄いのしか見当たらなかったから、それに葬式用よりパーティ用の白いシャツが圧倒的に多いのも関係があるのかな。冬用のブロード織のヤツが何枚かあるんだけど黒のドレスシャツがあったので着てみるとなかなかステキ。これでいいんじゃないかと自分でルールを決めてナンにあたるんだろうちょっと神経質そうな大金持ちのオバサンの葬式に出かけた。式場にはベンツがズラリ。どこのヤクザの葬式や。金持ちってのは感覚がズレてんだね。といろいろ見ながら式場へ入った。自分は親類は苦手だから親類席には坐らず一般席の末席に坐った。こっちの方が気が楽だから。確か、ここの息子といっても自分より年上なんだけど若い頃はホームレスのような格好で腰から手ぬぐいぶら下げて相当変人だったと聞いていたのでどんな風になっているんだろうと対面を楽しみにしてたけど単に普通の高級官僚という感じだった。何でも東大でいちばんできたという伝説の男だったけど。どの息子が坊主頭で坐っているから海老蔵かと思ったけどよく見るとテッペンがはげてた。テッペンが禿げるのはウチの血統だからしかたないか。遅いか早いかの違いだ。オバサンは、死の前日まで普通に暮らしていてその日の午前3時頃ポックリ逝った。心筋梗塞だった。歳はいくつだったか忘れたけれど寒いというのも遠因だろうか。それにしても大晦日に葬式だなんて。金持ちでも社会的地位があっても死んだら関係ないね。死とはきわめて個人的なことだから。ベンツに乗ろうが大八車に乗ろうが行き着く先は同じ。ただ何も持たずに骨になるだけ。500℃から700℃位の高熱で焼かれて終わりなんだよ。諸行無常だね。ひとへにかぜのまえの塵におなじ・・・か。でも、パンプより先に逝くとは思わなかった。パンプ元気です。
一年の終わりは、新年の幕開け。龍馬が脱藩のときに無事を祈って出て行ったという坂本家の家神「和霊神社」で龍馬と共にカウントダウンという催しがあるんだけどこの寒さだから参加できそうもない。脱藩できんな。それでは、みなさまよいお年をお迎えください。本年のご愛読ありがとうございました。来年は年男です。跳ねて見せます。
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