行き着けなくても一日一歩の気構えで。たそがれおやじの覚醒。
日暮れて途遠し



本日の新聞報道によれば、ロシアがグルジアのアブハジア自治共和国への駐留部隊増派を発表して、グルジアとの緊張が高まるという状況になっているようだ。
5年前のバラ革命以来、親米路線に走りNATO加盟も狙うグルジアのサーカシビリ政権とロシアは厳しい対立関係にあるが、直接のきっかけは下記のグルジア無人偵察機撃墜事件だ。

●グルジアとロシア 深まる対立
2008.4.23 きょうの世界 NHK BS1

旧ソヴィエトのグルジアとロシアの対立が深まっています。
グルジアはNATOへの加盟を目指していますが、ロシアはこれに強く反発しています。
21日、グルジア側はこの映像を公開しロシアを非難しました。

グルジア軍の無人偵察機に搭載されたカメラが撃墜される瞬間を捕らえた映像です。
グルジアはロシアの戦闘機が自国領内に進入し撃墜したとしてこの映像を公開しました。

(グルジア・サーカシビリ大統領)
「これは国連憲章に反する無法なロシアの侵略行為である。主権国家の領土内での撃墜行為で、一方的で何の合法性もない。ロシアの行動は国際法を破壊するものだ」

グルジアのサーカシビリ大統領は21日、ロシアのプーチン大統領と電話で会談し、侵略行為と非難、これに対し、プーチン大統領はグルジアが紛争地域の上空に偵察機を飛ばすことに当惑を覚えるとしてグルジア側の対応を批判したということです。

プーチン大統領が紛争地域と表現した撃墜現場はこのグルジアのアブハジア自治共和国です。
ロシア系住民が多数を占め旧ソヴィエト崩壊後にはグルジアからの分離独立を求めて一時内戦状態になりました。
現在はロシア軍が駐留しグルジア政府の権限が及ばない状態が続いています。
今回の事件はロシアが最近アブハジアの独立派勢力への支援を強めている中で起きました。
ロシアRTRはロシア側の見方を次のように伝えました。

(RTR・ロシア)
グルジアの空軍が発表した映像です。
アブハジアの上空で撃墜された無人偵察機のカメラが写したとしています。
グルジアからの独立を目指すアブハジア自治共和国、その海岸線や建物も良く見えます。当初グルジア側はこの地域に偵察機は飛ばしていないとしていました。
しかし、アブハジア側が墜落した機体の破片をメディアに公表、グルジア空軍の所属を示す機体ナンバーが確認されたためグルジア側は態度を変えました。
グルジア西部を内務省の任務で飛行していたと発表したのです。
説明の二転三転は不愉快な事実を隠すためと見られています。

(グルジア駐在ロシア大使)
「あらゆる協定を無視してグルジア機が安全地帯の上空を4月から飛行との無人偵察機の情報を国連監視団とロシア平和維持部隊から得ていました」

ロシア外務省は声明を発表、「グルジアは停戦合意を無視した軍事行動を行っている。撃墜された偵察機はミサイル攻撃の標的の特定にも使えるもので、1994年にアブハジア紛争の停戦で合意したモスクワ協定や国連の決議に違反する」との内容です。

偵察機の破片はアブハジアの領内で発見されています。
この映像は撃墜の瞬間を捕らえたものです。
この無人偵察機ヘルメスはイスラエル製で、20時間の飛行が可能で価格はおよそ13億円です。
グルジア軍がこの偵察機を何機保有しているかは分かっていません。
しかし、グルジアが多額の資金を投じて最新式の武器を購入していることが改めて確認されました。装備を使いこなすため兵士の育成にも多額の費用が必要です。

いつものように悪いのは全てロシアというグルジアは国連安保理の召集を要請しました。
(RTR・ロシア終わり)
----------------------
一方でグルジアはロシアがアブハジア自治共和国の分離独立の動きを支援、ロシアへの併合を狙っていると主張してロシアを強く非難しています。
今回の問題を巡ってはグルジア側の要請を受けてまもなく国連の安全保障理事会で非公開の協議が行われることになっていますが、ロシア側も反論の用意があるとしていまして激しい議論が交わされるものと見られています。

-------------------------
ロシア、グルジア領に増派 独立派を支援、緊張高まる
2008年04月30日23時09分

 【モスクワ=大野正美】ロシア外務省は29日、グルジアからの分離独立を主張するアブハジア自治共和国への駐留部隊増強を発表した。ロシアのアブハジア支援に反発するグルジアへの対抗措置とみられ、「グルジアがアブハジアを攻撃すれば、ロシアは報復する」と警告。両国間の軍事的な緊張が高まっている。

 ロシアは、グルジアがアブハジアとの境界地域に攻撃準備のため1500人の部隊を配置したと非難。グルジア側はこれを否定し、「ロシアの増派部隊は違法な侵略者と見なす」と激しく反発した。

 両国間の緊張は、4月3日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、ウクライナと共にグルジアの「将来的な加盟」で基本合意したのを機に急速に高まった。

 ロシアは、セルビアからのコソボ独立を欧米が支援した事実を逆手にとり、グルジアでアブハジアや南オセチア自治州の独立派への支援を強めている。16日に両独立派当局に登録されている法人をロシア側が承認するなどの支援策を発表。20日にはアブハジア上空でグルジアの無人偵察機が撃墜される事件も起き、グルジアは「ロシアの戦闘機が撃墜した」と主張した。

 さらにグルジアは、ロシアの世界貿易機関(WTO)への加盟について「独立派当局と直接経済関係を結ぶ決定を撤回しなければ阻止する」と表明、アブハジアや南オセチアからのロシア部隊の撤退要求も一段と強めた。

 ただ29日にテレビで演説したグルジアのサアカシュビリ大統領は、「我々は戦争は望まない」とし、アブハジアと南オセチアに自治権の拡大による独立問題の解決を呼びかけた。今月21日に議会選挙を控えるグルジア政権には事態のこれ以上の悪化は避けたい事情がある。

 だが、ロシア政権でグルジアへの強硬策を主導してきたプーチン大統領は5月7日の退任後も首相で残り、グルジアをゆさぶる政策は今後も続くとみられる。アブハジアや南オセチアの独立派もグルジアとの対決姿勢を一段と強める模様だ。不安定な状況が深刻化すれば、2014年にアブハジアのすぐ北のロシア南部ソチで開かれる冬季五輪にも影響しそうだ。

【キーワード】グルジア・ロシア対立
グルジアは19世紀にロシア帝国に併合され、91年にソ連から独立。90年にロシア編入を主張する南オセチア、92年には主権宣言したアブハジアと紛争に。現在は南オセチア、アブハジアともロシアの平和維持部隊が駐留し、事実上の独立状態にある。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« 商品市場に「... NATO拡大... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。