ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

目つぶってやり過ごしたい!

2017-04-25 08:48:08 | 農業

 キッチン用保温マットまで買って、簡易温室作って、寒風吹きすさむ中でもなんとか発芽に成功した!やったぜぇ!と、大喜び。イネ育苗ハウスのビニールも張れたから、簡易トンネル温室もハウス内に移動。さっ、これでもう、寒さへの備えは万全だ、キャベツもレタスもブロッコリーもトマトも実取りエンドウもみーんな、元気に育ってる。

 ハウス内に移して、トンネルもちっとばっかし長くできたことだし、カボチャとメロンの種も播いて、これで直播き以外の野菜はすべて種まき完了、今年は順調だね。キャベツなんか30個くらいできそうだし、ブロッコリーは仲間にお譲りできそうなくらいある。そろそろ、畑の用意も必要だなぁ。

 落とし穴、意外なところに待ち受けてたよ。イネの育苗用土混ぜ作業、朝から共同作業だ。日差しは暖かいが、西風は強く冷たく、体感温度は冬そのもの。この寒さじゃ、ハウスの中もそんなに温度は上がらないだろう、まずは、土混ぜを終わらせてしまおう。午前中には終わるはずだし。と、ハウスを覗くことなく、作業に没頭。

 土混ぜは滞りなく終了、借用した土混ぜ機の返却も済ませて、どれどれ、ハウスの中はどんな具合だい?一歩踏み込んで、うわっ!凄い暑さ。慌ててトンネルを剥ぐってみる。ああーっ、萎れてる。キャベツ、ブロッコリー、レタス、エンドウ、すべて萎え果てている。トマトも弱って双葉を垂れている。温度計を見れば、なん45度!急ぎ水を撒いたものの、もう完全にデッドラインは越えてしまっていた。悔やむことしきり。せっかくここまで上手く行ってたのにぃぃぃ。万が一、復活もあり得るか?と、祈る気持ちで一日おいたが、トマトがやや元気を取り戻したものの、他の野菜類は、枯れたまま。枯葉の死臭まで漂ってきた。元気なのは雑草だけ。

 土混ぜ始める前に、ちょっと足を運んでいれば、作業の途中で見回りをしておけば、こんな無残な結果にならなかったものを。油断だ、体感温度に頼り過ぎた。風さえ遮れば、日差しは春の暖かさ、ハウス内はぐいぐい温度が上昇するってこと、忘れてた。がっかりだ。胸が苦しくなるくらい口惜しい。ため息につぐため息。できるなら、このまま目をつぶって、無かったことにしてしまいたい。あるいは、時間を巻き戻したい。

 事実と直面するのに、まるまる1日かかった。気を取り直し、も一度播き直すか、と、種屋さんに駆けつけ、種の袋を手に取る。種まきは4月中旬まで。そうだろな、暑さにゃ弱い野菜たちだもの。見れば、キャベツなど苗そのものが売られているじゃないか。いくらなんでも早すぎとは思うが、まあ、そういう季節になってるってことなんだな。諦めよう、播き直しは無理だ。迂闊な自分の過ち、その結果をしっかり引き受けよう。この初夏はキャベツもブロッコリーもレタスもなしだ。なあに、そんなやつら食べなくたって、食うものはいくらだってあるさ。やけっぱちで心の整理を付けて、トマトだけが生き残ってくれたのが、せめてもの慰め、と、言い聞かせた。

 トマト、カボチャ、メロン、耐え抜いてくれた苗たち、今度はもうこんなドジは踏まないからね、しっかり健やかに育っておくれよ。

 

 

 

 

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