ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

真冬のワークショップ、その②!高校生がいて、大人がいて!

2018-01-08 09:52:01 | 菜の花座

 菜の花座だけで、そっとやろうと思ってたんだ、ワークショップ。狙いが演劇・表現のリーダーになる!ってことだから、高校生、それも演劇経験未熟の1,2年生じゃ無理だよな、彼らの課題とは別だろ、ってね。

 でもまあ、たっぷり時間も取ったことだし、講師は中高生の指導経験豊富なかめおかさんじゃあるし、せっかく教えてもらうのに、身内だけで囲い込み、ってのも、みみっちいだろ?そんなけちってちゃダメだろ!ってことで、無理をお願いして、高校生込みで講習してもらうことになった。参加は、コント大会にも出た米沢中央高演劇部の2人、置賜農業高校演劇部8人、それに菜の花座の13人、あとプラザの職員、自主参加偉い!で、つごう24名だ。

 高校生はどうしても同年代、同じ学校でかたまりがち、そこを見越して最初のワークは大人と若者の2人組の指示。背中をぴったり合わせて動き合い互いの体を実感する。暖かさ、硬さ、動きのなめらさ、骨の感触。背中を意識するてのもあまりない経験なら、接した背から他者を感じ取るっていうもの新鮮だ。

 次に2人一組の電車ごっこ。前後並んで後ろの人は運転手の両肩に手を乗せて動く。ただし、運転手は目をつぶったまま。肩に置かれた手の微妙なかじ取りを感じて方向を変え進行する。これをさら4人一列で、発車進行!今度は前3人が目つぶり状態。かじ取り役は全体をまとめ、前3人は心を合わせ鋭敏に後ろからの指示を感じ取り歩く。信頼感、感じ取る力、一体感、が知らず知らずのうちに生み出されていく、楽しく有意義なワークだ。いつか絶対やってみよぉ。

 どちらのワークも、他者に直に触れて行う、これもとても大切な要素だ。ふれ合い、一緒に行動することで、参加者の隔て感覚がどんどん溶けて行く。

 さらに、6人がグループを作り、次々に仕草をまねていったり、思い思いの動作をして、それを引き継ぎながら発展させていったり、これなんか、高校生と大人の発想の奇想天外さを競い合うようで、切磋琢磨、負けるもんかい!の意地がぶつかり合って、大いに盛り上がった。このワークの目的は、自分には考え及ばぬ動きをお互いに交換し合って、自分のくせや殻から抜け出すことだ。高校生と大人、この違いが大いに役立ったワークだった。

 

  いやぁ、高校生入れて良かったぁ!普段なら接することも少ない者同士、一緒に動き、同じ目的のうちに努力する、こうやって、それまで持っていた、大人はちょっと!高校生だしな!って互いの先入観を覆すことができたんじゃないかな。

 今の時代、高校生、あるいは若者と大人、必要以上に距離感が広がってるが、互いに身近で接してみれば、実は意外と近しい間柄だってことに気付く。お互いの持ち味への興味もわき、違いに対する尊重の気持ちも生まれてくる。

 そうなんだ、高校生と大人、もっともっと、一緒に汗をかくといいんだ。一方的な教え教わる、先輩後輩なんて縦関係をとっぱらって、世間の常識を突き抜けて、互いが持つものを提供し合って交流する、これがとっても大切だってことなんだ。いろんな場面で、いろんな関りを、年齢の上下とか、経験の量とか気にせず繋がってみることだ。

 ここら辺に、今の社会が抱える多くの問題の鍵が潜んでいる気がする。ただし、そのためには、大人も仕事や家庭から離れて、何か若者と共有するものを持つことなんだよな。あっ、もちろん高校生も同じことだな。

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