ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

痩せろ5kg!それが主役の条件だ!!

2016-10-15 09:06:41 | 演劇

 菜の花座次回公演『流れ旅 匂うが紅』。中心人物は旅回り一座の座長と震災孤児の少年だ。えっ、どこにいるんだ?少年って。菜の花座を多少でもご存知の方なら不審に思って当然。若手なんて、一番下で25歳?その上数人、若く見えるが、実は、って、いやいやそういう話題じゃない。少年演じる若い男なんているわけもない。男で一番の若手は、52歳?なんちゅう年齢構成だよ。それなのに、少年?誰がやるの。どこかから借りてくるの?例えば置農演劇部、でも、高校生を夜の稽古につき合わせるわけにゃいかない。菜の花座に少年にふさわしい役者はいない。じゃあ、どうすんの?

 若手女優がやる。下の写真は前々回菜の花座公演『女たちの満州』、この5人のうち、一人がやる。それしかない。

 で、決めた。ただし、条件付きで。それは、本番1か月前までに最低5kg痩せること。

 いいのか?そんなこと言って。これセクハラじゃないのか?うん、そうかもしれない。演出なんてセクハラ猛者でなくっちゃ務まらない。役者全員の体つきをとことん眺め尽す、根目回す。顔だちはもちろん、表情、しくざ、体形からからその役者の外観はすべて味わい尽す。だって、その体で舞台に立ち、お客さんの視線に晒されるわけだから。

 もちろん、体で役を決めるわけじゃない。アダルトビデオじゃないんだから。役者が醸し出す雰囲気、声、表現力、いろんなものを一緒くたに判断して、決める。団員に限りのある菜の花座のこと、持ち味のすべてがその役に合格なんて、役者はほぼ皆無だ。どこかで目をつぶるしかない。しゃあねぇなぁ、雰囲気違うけど、とか、力量不足だけど、とか、年齢合ってないけど、まっ、仕方ない。妥協、妥協、適役じゃない役者使ってどう作るかが、演出の腕の見せ所、なんて無理やり自分を納得させるわけだ。

 しかし、今回は少年!隔たりが大きすぎやしないか?でも、母子ものやるわけだから、少年は外せない。でも、女が男にぃぃぃ?いや、性の違いはそんなに問題じゃないんだ、この芝居では。何故って、大衆演劇だから。一番のこだわりは、スリムで軽い身ごなしと若衆としてのいなせな姿なんだ。そうなると、体形を変えてもらわにゃならん、まずはダイエットだ。ってことで、演じたいなら、5kg痩せろ!となった。

 まあ、当人も、増加傾向にある体重に危機意識を持っていたらしく、頑張る!と意欲を見せている。そうそう、このまま行ったら、これから先、出来る役柄だってどんどん変わって行ってしまうからね、とは、言いたかったけど、言わなかった。まっ、親心ってところもあるんだから、ここは一つ、涙のダイエットで意地を見せてもらいたい。

 で、台本の方はどうなのよ?うん、前半の山場は超えた。クライマックスは舞踊と劇中劇。ここは客演の藤柳会の皆さんに頑張っていただけるから、後は、後段のとりまとめ。締め切りまであと3日、きつい、けどなんとかなるんじゃないか。と、今は気楽に言ってはいるが、・・・

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする