新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

1000円カットは便利だ

2016年06月03日 | 日記

 相模原市が1000円カットの床屋の出店を禁止する条例を定めたようだ。
 八王子市にはすでにたくさんの1000円カットの店があり、私はずっと利用している。安いし10分ぐらいで頭髪を刈ってくれる。待ち時間があったとしても10分程度ですむ。ふつうの床屋で散髪していたころは床屋へ行くこと自体が億劫だった。長い待ち時間のあとでやっと自分の順番がくる。髪をカットし、髭や髪の生え際、首筋などを剃刀ナイフでそり、洗髪して仕上げをする。その一連の工程に40分ほどかかった。いちど床屋へ入ると2時間近く自分の行動を束縛される。これがたまらなく嫌だった。1000円カットは、武蔵境駅のガード下にオープンした床屋に入ったのが初めだったように思う。その後、八王子や西八王子、高尾駅周辺に次々に同種の床屋がオープンし、私には便利になった。
 それらの床屋に共通している点は、剃刀を使わないことと洗髪しないことだ。剃刀で髭をそる点についていえば、そってもらった瞬間はきれいになるが、ひと晩寝るともう伸びてきて翌朝には自分でそることになる。つまり髭をそること自体にほとんど意味がない。洗髪については、どうせ夜、家で入浴するのだから、そのときに洗えばすむし、床屋で洗ってもらってもかゆいところに手が届かず、また自分で洗いなおすのが常だった。だから余計な工程なのだ。相模原市のこのたびの条例は、「洗い場」を設けない理容美容店は出店を認めないというものらしい。不要なものを省略する発想は既得権益者にはないのだろうか。
 1000円カットの店が東京にあるのだから全国どこにでもあるものと思い込み、兵庫に帰省したときにも同じような店を探したがなかった。いつだったか鹿児島駅周辺であまった時間を利用して散髪しようと思いたち、1000円カットの店を探したが見当たらなかったことがあった。東京にしかなかったのか。
 これほど便利な床屋をつくらせない条例をつくるとは、相模原市の理容美容業界は何を考えているのだろうか。自分たちの既得権益を守ろうとするのは当然の行為だが、手ごわい競争相手が現れれば、それに打ち勝てるだけの技術や方法を開発すればよい。
 かつてイギリス、ケンブリッジに1か月近く滞在したことがある。床屋に飛び込んで「Just cutting」というと散髪だけをしてくれた。髭剃りも洗髪もしない。このように客が望む工程だけを選んで提供する理髪店が日本にも増えるとよいのだが・・。





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