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篠山紀信第二夜・ゴロウデラックス

2017-10-05 21:17:08 | 見る
ゴロウデラックスの篠山紀信ゲストは2週連続だった。
第二夜は、3枚の大スターの写真について。

篠山さんは、1970年29歳のとき、三島由紀夫の写真集を撮ってたんだって。
その1枚が出たんだけど、それが、木に両手首をつながれ、
体に矢が刺さっている、白い腰布で上半身裸の姿。
「聖セバスチャンの殉教」の絵だ!
三島は「男の死」と題する写真集をやろうよと言っていて、
この1枚をはじめ、いろんな男の死に様、
忠臣蔵の白装束の「高貴な切腹」や、
魚屋のあんちゃんが出刃包丁持って魚まみれの死(どんなのだ!?)や、
11種類ぐらい設定を考えて撮影していたんだそうだ。
しかし、最後の1枚を撮影した1週間後、三島はほんとうに死んでしまった。
篠山さんは撮影中、そんなことになるとはまったく感じなかった。
ずっと死の話をしてはいたが、「血糊はマックス・ファクターの何番がいいよ」とか、
そんなふうだった、と。
さまざまな死を演じている三島はきっと楽しかったんだろうという気がする。
結局、写真集は出せず、この「聖セバスチャン」に扮した1枚は三島のお気に入りで、
生前に発表されていたものなので、こうして見せられるという。

未発表の作品を、「見たい!見せてくださいよー」とゴローちゃん、
「どこにしまってあるんですか?」と外山アナ。
「言わないよ」と篠山さん。

篠山さんは国民的スターのご自慢の1枚がある。
1977年に撮った山口百恵。
水着(黒のビキニ)で湖水に沈みかけたボートにけだるげに横たわる写真。
こちらを見ているようないないような、セクシーな表情だ。
「明星」「少年ジャンプ」「GORO」の3誌のグラビア撮影をするために山中湖に行き、
明星用にはアイドルチックな服で、
少年ジャンプには、プールで健康的に泳いでいるところを撮影し、
最後に青年誌GOROにはちょっと色っぽいのがほしかった。
どうやって山口百恵にこんな表情をさせたんですか?とよく聞かれたが、
「疲れてたんじゃないかな」(笑)
篠山先生、特に注文つけたわけじゃなさそう。
「だって、一日、朝から撮影してたんだから、ぐたっとしてるんだよ」なるほど。
しかし、「それを色っぽく撮れるカメラマンの力量だよね」(にっこり)

3枚目は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコがキスしてる有名な写真。
ダブル・ファンタジーというアルバムのジャケット写真で、
ニューヨークのセントラルパークで撮った。
ベンチがあったので、ちょっと座ってもらって、
キスでもしたら?という軽い感じで自然に撮った。
カラーで撮ったが、出来上がってジャケットになったのはモノクロで、
篠山さんはちょっと不吉な気がしたと言う。
ジョンが撃たれたのは、アルバム発売のすぐ後。

おしまいに外山アナが二人を撮影しました。
「ゴローちゃんは人形ぽく知らんぷりでいて、そこに僕がごろ~ちゃんて感じで」
と、ゴローちゃんの肩にゴロニャンとよりかかる篠山先生、
ミョーに乙女ですが、どうされました?
シャッター切ってなかった外山アナ、
「そこ撮らなきゃダメだよ!」
怒られちゃった。
コメント
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