つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

エネルギー調整、大地の声、水の流れ、読書、ネコ、占い☆ 他、私的な記録。

誉田哲也『ジウ―警視庁特殊犯捜査係』、階級、歌舞伎町、究極の許容

2016-12-28 18:02:03 | 時代の流れ
今年もあと4日ですね、年内に片付けなければらないことがあり、まだ実感の沸かないタンタンです(久しぶりにタンタンと書いたな)。今日はこれで参ります。

読書交換会という読書会を運営しております。先だってその読書交換会で誉田哲也さんの『ジウ』という本を譲っていただき、引きこまれて一気に読みました。

ジウ〈1〉―警視庁特殊犯捜査係 (中公文庫)
誉田 哲也
中央公論新社



全3巻のこの小説。読書交換会で譲っていただいたのは1巻のみだったのですが、面白くて、続きをすぐさま入手しました。しかも先が気になりすぎて、ネットで注文しても本が家に届くまで待てません!! 地元の図書館にまいりました。よく考えたら最寄の本スポットが図書館だったのです。もっともちょっと古めの本ですので、大型書店に行こうが、古本店に行こうが必ずあるという保証もございません。あらためて図書館のすばらしさを知りました


何でこの本が面白かったか。私がよく知っている街が出てきたからというのもあるでしょう。5年間ほどやらせていただいた新宿占い館「未来」があった歌舞伎町が舞台で、埼玉県民憩いの地である池袋も頻繁に登場する。さらには、私が未来をやらせていただいた頃はすでに(たぶん)そうでもなかったのですが、歌舞伎町と覚せい剤が親密なつながりで描かれている。

友人のボスが覚せい剤の密輸入でつかまりまして、その流れで私の携帯電話に当局から電話がかかってきたことがございます。そのとき本気で思い当たる節がなくて、誰だかわからなかったのですが、中国系の方ってたいてい英語名持っているのですよね。そっちの名前しか知らなくて、本名言われたからわからなかったのです。
もっと携帯のディスプレイに番号が表示されていたとしても…いたずら電話かもしれないし。そのとき青山にいた私は、駅前にある最寄の派出所から、直通電話で折り返したのでした。

そのとき、「歌舞伎町には行きますか?」と訊かれたのでした。まったく縁がない場所だったので「いいえ」とこたえ。でもって、「歌舞伎町には近づかないことにしよう」とおもいました。それが、どっぷり通うようになるとは人生わからないものですね。


ちなみに、電話じゃ信用できないので桜田門にも出向きましたが、私は特にお話できることはなかったです。でも見せていただいた容疑者一覧の中に友人の写真があり、それを見ただけでも行ってよかったとおもいました。実感が沸かないのです。

そのくだんの友人との出会いは強烈で、韓国で出会いました。私は日本語のガイドブックを一切利用していなかったこともあり、手に入る情報が少し日本人と異なっていたためか、現地で長期滞在している外国人らがいるゲストハウスのようなところに宿泊いたしました。いろいろな国籍の方がいたのですが、そのときおもったのは、人は国籍や文化の違いはそんなに大きくない。それよりも大きいのは階級の違いだ。その考えは今でも変わっておりませんし、私の人生に大きな影響を与えております。

小説の感想を書こうとおもったのに、なんだか思い出話に。年の瀬だからでしょうか。


さて、さまざまな群像劇が繰り広げられる誉田哲也さんの小説『ジウ 警視庁特殊急襲部隊 全3巻』。←スイマセン、大きくまとめました。

最後に女性刑事が、誘拐被害者で誘拐犯に小指を切り落とされてしまった男の子に言ったせりふが印象的でした。

はからずも被害者にもなってしまた女性刑事は、

「(中略。誘拐犯を) 憎んでもいい、許さなくていい、ずるいと思っていい……でも、ほんのちょっとだけ、可哀想だったんだって、思ってあげられないかな……」


と言っていたのです。

そのせりふにこの小説のすべてが凝縮されていた気がしました。

誘拐されるという特殊状況になってしまったらどうなるかわかりません。シリアや戦禍にあえぐ土地で暮らしていたら難しいかもしれません。


けれどもこの小説を読んでいる私たち一般的読者は、たいていのことはこう考えたら、浄化される気がします。

だからのこの物語を書き、ここにこのせりふを持ってくる誉田さん、本当にすごいなあ!!!すばらしいなあ!!!とおもいました。

そして私自身も自らのことを照らし合わせ、本当におっしゃるとおりだなとおもえたことがございました。ちなみにそれは上述した出来事ではありません。もっと日々の一般的な些細なことです。

些細なことだけれど、私にとっては些細ではなかった。些細かどうかなんて、ほかのひとには決められないの。


『ジウ』は長編小説ですし、残虐なシーンも登場しますし、それ以上に私も含めて大方の人にはなじみのない世界です。だから読破は難しいかもしれません。実際、私に読書交換会でこの本を譲ってくださった方も思い出札(という名のメッセージカード)に「私には合いませんでした」と書かれていました。

けれども私には刺さった。だからもし読んでみたいなと思った方がいたらぜひ読まれてみてほしい。そして読まなくとも、このブログの文章を読んでくださりどうもありがとうございました。


今日という日に感謝を込めて


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