映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

追憶

2017年05月14日 | 映画(た行)
それぞれの人生



* * * * * * * * * *

一つの事件に関わる被害者・刑事・容疑者が、幼馴染の3人
・・・という設定で、「ミスティック・リバー」を思い出しました。
その昔の、少年時代にとある事件があって、
その時からこの3人は無邪気な子どもではいられなくなってしまっている、という設定は同じ。
その後の彼らの人生に大きな影を落とすことになるのです。



本作、私は犯人探しのミステリ作品かと思ったのですが、
そうではなくて、人間ドラマですね。
親と子、憎しみ合っても断ち難く、また時には血のつながりがなくても強い絆で結ばれたりもする
不可思議なもの。
そんな絡み合った心を映し出します。



1992年。
親に見捨てられた3人の少年、篤・悟・啓太が、
軽食喫茶を営む仁科涼子(安藤サクラ)と山形光男(吉岡秀隆)のもとで
家族のように暮らしていました。
彼らにとっては最良の時。
ところがあるきっかけで幸せな日々は終りを迎えます。
心の奥に秘密を抱えたまま、彼らはばらばらになり、
会うこともなく25年が過ぎ・・・。
刑事になった篤(岡田准一)は、偶然に悟(柄本佑)と再会します。
ところがその翌日、悟は刺殺体となって発見されるのです。
警察が捜査を進める上で、
啓太(小栗旬)が容疑者として上がりますが・・・。



焦点となるべき感情の盛り上がりにやや欠けるのが物足りない感じ。
事件の真相は意外にあっけないもので、
でも、安田顕さん演じる刑事の優秀さに拍手!!でした。
だから本作はそういう犯人探しの物語ではない。
むしろ“あの時”以降、涼子がどのように生きてきたのかが、
一番胸を打つストーリーのように思うのですが、
そこの部分があっさりしすぎていたように思います。
やり方次第ではもっと盛り上がったかも。
でもまあ、そこまであざとくしないという方針だったのでもありましょう。
岡田准一さんの絶叫調のセリフが少し気になるのですが、
でも全部ではないので納得できる範囲。
このあとの篤が、妻や母親との関係をいくらか修復していくのではないかと、
そんな気持ちにさせられるラストはいい。






「追憶」
2017年/日本/99分
監督:降旗康男
出演:岡田准一、小栗旬、柄本佑、長澤まさみ、木村文乃、安藤サクラ、吉岡秀隆
ミステリ度★★☆☆☆
それぞれの人生度★★★★☆
満足度★★★.5
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