映画と本の『たんぽぽ館』

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マイ・フレンド・フォーエバー

2012年09月13日 | 映画(ま行)
少年たちの友情に涙・・・

                      * * * * * * * * * 

HIVに感染した少年と、
彼を助けようと治療薬探しに奔走する少年との友情を描きます。


12歳の夏休み、ちょっぴり悪ガキのエリック少年。
けれど、母は仕事で忙しく、遊び相手も居ません。
そんな時、隣家に越してきたデクスターと知り合います。
この家にはエイズの子がいると、すでに町では評判になっていました。
1995年のこの頃は、HIV感染者には今よりもずっと偏見がつきまとっていました。
同性愛者であるとか、
近くによるだけで伝染るとか。
デクスターは輸血によってHIVに感染していたのです。
エリックも始めは
「お前が隣に越してきたせいで、ホモの友達だなんて言われるんだ」
と、相手にしないふうだったのですが、
次第に孤独な魂が呼び合うように親しくなっていきます。


エリックは言います。
「パンに生えたカビからアスピリンが見つかったように、
きっと身近なものに特効薬がある。」
それで始めは、いろいろなチョコを食べまくってみるのですが、
一緒に「実験」した自分までもがお腹を壊して失敗。
次には、いろいろな植物の葉を煎じて飲んで見ることにしました。
・・・けれども、これはちょっと危険なことでもあったのです。
そんな時、ルイジアナの医師が植物からエイズの特効薬を発見した
というニュースを見て、
その医師のもとへ行こうと決心。
少年二人が筏で川を下るという珍しいロードムービーとなります。


この旅は、病弱なデクスターの体調が心配でハラハラしてしまうのですが、
それにしても、鎖から解き放たれた犬みたいに、
なんとも自由で伸びやかな二人に、心が沸き立ちます。
しかし、ある夜うなされるデクスターが、こんなことを言います。
「暗いところで目を覚ますと、
自分が宇宙の果てにいるのではないかと、恐怖でいっぱいになってしまうんだ」
そうではない。
ちゃんと地球上にいるんだと安心できるように、
エリックはデクスターにあるものを渡すのです。


子どもなりの無邪気さと一生懸命さで、友を気遣うエリック。
二人の友情に、涙、また涙の感動作です。



それにしてもエリック役のブラッド・レンフロのなんて端正な顔立ち。
紛いもない美少年。
うーん、でも近ごろの作品では見かけないし、どうしているのだろうと、
ちょっと調べてみて、ショックを受けてしまいました。
・・・全く私の認識不足でしたが、
ブラッド・レンフロは2008年に25歳という若さで亡くなっているのです。
ヘロインの過剰摂取とのこと・・・。
残念です。
そういえば、彼は「ゴールデンボーイ」という作品にも出演していて、
私も見ているのですが、その時にはこんなことは知らずにいたわけですです。


→「ゴールデンボーイ」
(ここでも、彼が美少年であることはしっかりチェックしてましたね^^;)


相当手遅れですが、この先もう少し、彼の出演作を見てみようと思います。

マイ・フレンド・フォーエバー [DVD]
ブラッド・レンフロ,ジョセフ・マッゼロ,アナベラ・シオラ,ダイアナ・スカーウィッド,ブルース・デイヴィソン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「マイ・フレンド フォーエバー」
 The Cure
1995年/アメリカ/99分
監督:ピーター・ホートン
脚本:ロバート・クーン
出演:ブラッド・レンフロ、ジョセフ・マゼロ、アナベラ・シオラ、ダイアナ・スカーウィッド、ブルース・デイヴィソン


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