映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

海街diary

2015年06月19日 | 映画(あ行)
鎌倉の四季と4姉妹



* * * * * * * * * *

吉田秋生さんの原作コミックが大好きで、
当ブログでもご紹介していましたが、待ちに待った映画公開。
でも、一抹の不安もありました。
大好きな本やコミックの映画化。
これには私としては2パターンありまして、
ストーリーを知っていてさえもまた感動を新たにするケース。
そしてもう一つは、う~ん、本で読むだけで十分だった、なんでわざわざ映画化したんだろ
・・・と思ってしまうケース。
本作は見事に前者に該当しました!! 
大満足。
本の感動どころとはまた違うツボがあり、
何気ないシーンなんだけど泣けてきてしまうところがあったり、
この役をこの人が!!という驚きがあったり、
さすが是枝監督ですね。
一生ついていきます!!



鎌倉に暮らす三姉妹
幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)のもとに
15年前に家を出た父の訃報が届きます。
葬儀のために山形に赴いた3人は、
異母妹14歳のすず(広瀬すず)と対面します。
父をなくし、身寄りは血の繋がらない義母と義弟だけになってしまったすずは、
でも気丈に振舞っていました。
そんなすずに幸は「一緒に暮らさない?」と、声をかけるのです。





そうして始まった鎌倉での4人の暮らし。
彼女たちの父母の過去の愛憎を軸としながら、
現在の彼女たちそれぞれの仕事や恋愛について語られていきます。
共に暮らす始めの日からいきなり打ち解けられるわけがない。
一つ一つの心の揺れを経ながら、家族として互いに受け入れ打ち解けていくさまが、
美しい鎌倉の四季を背景に描き出されています。





本作で光っているのは、ただ大人の女性の恋愛を描くだけでなく、
中学生の少女を配したところですね。
まだ恋も知らないみずみずしい少女の存在が
本作を素晴らしく鮮烈なものとしています。

サッカーのチームメイト風太は、なんとあの前田旺志郎くんで、
二人のりの自転車で通り抜ける桜の満開のトンネル・・・
素晴らしいシーンでした!! 
若いって素晴らしい・・・!!
オバサンはうるうるしてしまいます。


それにしてもなんとトンデモなく豪華な出演陣。
実際こんな4姉妹が住んでいる家があったら、
美人姉妹ということで近所でも評判になっちゃいますね。
お母さんが大竹しのぶさん、
大おばさんが樹木希林さん。
サッカーチームのコーチには鈴木亮平さん。

サチ姉の恋人(既婚者)が堤真一さん・・・。

でも実際この豪華出演陣は無駄じゃない!!


映画のセリフはかなり原作を忠実になぞっていますが、
すべてを取り入れれば2時間に収まるわけがない。
映画では、すずがはじめに憧れたイケメンの天才サッカー少年のエピソードが
バッサリ削られていますが、
まあ確かに、この映画のテーマの中では省いたほうがスッキリします。
原作のなかでも、名前だけ出てくる話題のドジ看護師アライさんは、
映画でも姿は表さない。
佳乃の彼は実は高校生だった!!などという逸話もバッサリ。
どのような要素を残してどこを削るか、
そういうテーマを生かす映画作りが垣間見えて、
原作と比べてみるのも面白いですね。


千佳ちゃんはさすがに映画ではアフロヘアじゃなかった!!
夏帆さんのアフロヘアも見てみたかったですが・・・。

「海街diary」
満足度★★★★★
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2 コメント

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原作 (PineWood)
2015-11-28 19:41:40
原作を少し読んでから見ました。映画では簡略というか、バッサリ感は否めないですね。(空気人形)の時は映画を見た後で原作コミックを読みました。映画と原作コミックはある意味、別物ですが、余韻を楽しめました。
原作と映画 (たんぽぽ)
2015-11-28 20:22:23
>PineWoodさま
コメントありがとうございます。
原作と映画の関係は、とても興味深いです。
大抵は原作が変形されて物足りなく思うことが多いのですが、映画として一つの完成形になっているものもあって、それもスゴイと思います。本作はさすが監督の手腕。映画も良かったですね。

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