映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「ナルニア国ものがたり6 魔術師のおい」C・S・ルイス 

2016年10月16日 | 本(SF・ファンタジー)
ナルニア国の始まり

魔術師のおい―ナルニア国ものがたり〈6〉 (岩波少年文庫)
ポーリン・ベインズ,C.S. Lewis,瀬田 貞二
岩波書店


* * * * * * * * * *

別世界へ送りこまれたディゴリーとポリーが、
死滅した都チャーンで魔女をしばる呪文をやぶったため、
2人のいくナルニア国に悪の種がもたらされてしまいます。
―ナルニア国誕生のドラマを語ります。


* * * * * * * * * *

ナルニア国、第6作目。
ここには今まで登場した人物が全くでてきません。
それもそのはず、時代はうんと遡って、
ペベンシー兄弟がはじめてナルニアに行くよりも何十年も前のことです。
ディゴリーという少年が、彼のおじのせいで、
仲良しの少女ポリーとともに別世界へ送られてしまうのです。
始めに行った先は死滅した都チャーン。
そこではディゴリーの好奇心のせいで、恐ろしい魔女を呼び覚ましてしまい、
あげくにその魔女を元のこの世界へ連れ帰ってしまうのです。
その後、ディゴリーとポリー、魔女、魔女を崇拝するおじ、
そしてなんと街馬車の御者と馬までもが
また別の世界へ来てしまう。
そこは始め何もない真っ暗な世界だったのですが、
アスランがナルニアの国を作る様子をすっかり見ることになります。
正に創世記です。


ナルニア国がどうしてできたのか。
アスランが作った世界になぜ魔女が入り込んでいたのか、
本作はこれまでの色々な種明かしがされているのです。


実は本作の主人公ディゴリー少年は、後にペベンシー兄弟がお世話になる屋敷の教授、その人なのでした。
あの時、兄弟たちの不思議な冒険の話を聞いても
ばかにしたりはしなかった、その訳がやっとわかりましたね。
はじめにルーシーが迷い込んだ衣装ダンスにも、しっかりとした曰くがあるのでした。


これまで、ナルニアの北・巨人と魔女の国、
東に大海原とアスランの国、
南にアーケン国と砂漠、そしてカロールメンの国、
ということで3方向のことが描かれてきて、
この度、西のことがわかりました。
ずっと西の果てには銀のリンゴのなる樹がある、と。
でもまあ、これはナルニアの創生期のことなので、その後の姿は少し違うのかもしれませんが。
初代のナルニア国王というのも実に意外なのでしたが、
まあ、それも良しですね。

今回、魔法的なものを使ったのが普通の人間であること。
そして、人間界に来た魔女は魔法が使えない
というあたりが、何やら意味がありそうな気がします。

「ナルニア国ものがたり6 魔術師のおい」C・S・ルイス 岩波少年文庫
満足度★★★.5
『小説』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 母と暮せば | トップ | ジェイソン・ボーン »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。