映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

探偵~哀しきチェイサー

2011年04月14日 | 舞台
ダンディな探偵と笑いと涙と・・・

           * * * * * * * *

さあ、待ってました。沢田研二さん主演の音楽劇。
この作品は沢田研二アルバム「今度は華麗な宴にどうぞ」の収録曲である
「探偵~哀しきチェイサー」をモチーフに、
マキノノゾミが書き下ろした台本によるもの。
2009年に東京・大阪で上演され、この度はその再演となります。
札幌ではこの4月9日と10日、
札幌市教育文化会館にて上演されました。
またこの後、4月15日~17日に仙台の上演が予定されていたのですが、
この度の震災により中止となった様です。
仙台のファンの方は、がっかりされているでしょうね。
でも実際、それどころではないでしょうし、仕方ありません・・・。


音楽劇。
そうですね、ミュージカルではない。
普通のお芝居にジュリー等の歌と軽いダンスが入っているというところです。
舞台は1998年、神戸。
何故1998年かというと、
一番ラストにそれから約10年後のシーンがあるためです。
元町の小さなバーのマスター兼私立探偵、花山新太郎というのがジュリーの役どころ。
彼は以前警官で、何かトラブルがあって辞めたらしいのですが、
詳しいことは黙して語らず。
また、妻子を交通事故で亡くしており、目下独身。
そんなところへ、娘の自殺に関する調査の依頼に一人の女性が現れる。
始め乗り気でなかった新太郎だが、
美人の依頼人に興味を持ち、引き受けてしまった。
ところがこの事件をたどると、
なにやら警察内部の恥部をつついているようで、捜査の妨害が始まる・・・。
このようにいってしまえば社会派のドラマなのですが、
バーの常連客たちの人情話を交え、
笑いながらもほろりときてしまう会話が実に楽しくて、
とても惹きつけられました。


それから私がすごい!と思ったのは、
舞台の背景というか、セットというか、舞台美術・・・
(スミマセン、ろくに演劇用語を知りません)
見るからに「場末のバー」というセットもいいのですが、
たとえば、そのバーのドアのガラスからさし込む光。
夜はもちろん暗く沈んでいます。
朝になるとそこから傾いた光が差し込んでくる。
単に明るくなったのではなく、正に朝の光なのです。
お酒を飲んだ翌朝の、シラケ感、けだるさ・・・。
また、時にはちらほらと雪が降っているのが見えたり、
その窓だけで、すばらしい雰囲気を醸し出しています。
そして、神戸の港の夜景の美しいこと!!
私もその舞台に立って、記念写真を撮りたいくらいでした。
舞台美術・・・
私がうんと若ければ、
こういう仕事に付きたい!!
と、思ったでしょうね。


さて、私はタイガースの頃のジュリーの大ファンで、
それはそれは胸をときめかせてTVなどを見ていたのです。
ちょうどその頃、グループサウンズは保護者同伴じゃなければダメ(んな、馬鹿な!!)
などということがありまして、
ついに私はナマのジュリーは見ないで終わってしまっていました。
独立してさらに活躍したジュリーの時代も結構長かったんですけどね。
その頃はさほどの熱も冷めていたんで・・・。
それがこの年になって、初めてジュリーのステージをみるなんてねえ・・・、
変な感慨に浸ってしまいました。

まあ、それにしてもそのジュリーはもう還暦も過ぎてますから・・・。
悪いけど、もうトキメキは覚えないですね・・・。
でも観客もオバサンばっかりなので、おあいこです。
けれど、声は変わらずステキでした!!
そして、ダンディな探偵という役どころとストーリーがとても面白かったので、
大満足。
つまりこの舞台は、ジュリーファンであってもそうでなくても楽しめます。
皆様も、機会がありましたら見て損はないと思います。

今度は、華麗な宴にどうぞ。
阿久悠,船山基紀,宮川泰
ユニバーサルミュージック




「探偵~哀しきチェイサー」
出演:沢田研二、高泉淳子、富岡弘、若杉宏二


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6 コメント

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Unknown (hiromi)
2011-04-16 11:18:52
福岡公演にいってきましたが、沢田さんは、
なんだか物静かでやさしそうな方のように
みえましたよ。
その通り! (たんぽぽ)
2011-04-16 19:49:17
>hiromiさま
コメントありがとうございます。
沢田研二氏は、グループサウンズとか、あの華々しいヒット曲を放ったイメージとはうらはらに、そう饒舌な方ではないですよね。そこが魅力なのですよ~。と、当時(?)中学生だった私は思ったのでした。だからこの探偵の役は、かなりいいところをついていると思います。
私は普段映画専門なので、舞台もいいものだなあと、改めて思いました。
通りすがりです (ぬこ)
2011-04-16 21:52:37
探偵、いい舞台ですよね♪
楽しいし♪

春団治でジュリーの足の裏みて、
「いやん♥」
と思った自分は終わっています。
Unknown (たんぽぽ)
2011-04-17 17:08:54
>ぬこさま
何となくわかりますよ。
男性のふとしたしぐさに
セクシーを感じてしまうこと・・・。
しかし、足の裏とは。
なかなか、見る機会はありませんねえ・・・。
だからこそか。
観て来ました! (ゴンジミウリコロ)
2011-04-23 00:30:12
今日、紀伊國屋サザンシアターの探偵悲しきチェイサーを観て来ました。
小劇場故の密度の濃い臨場感で、お芝居を堪能しましたよ!
ジュリー喉の調子も絶好調でした。
内容も社会派の中に人情味が散りばめられ面白かったです。
ジュリー、がんばって!
Unknown (たんぽぽ)
2011-04-23 14:18:19
>ゴンジミウリコロさま
札幌ではこういうお芝居を観る機会が少ないのが残念です。
ナマはやはり格別ですよね!

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