映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

バーニング・オーシャン

2017年04月25日 | 映画(は行)
利益優先、安全性を後回しにした結果



* * * * * * * * * *

2010年メキシコ湾沖で発生した実際の事故を描いています。



海上に浮かぶ石油掘削施設「ディープウォーター・ホライゾン」。
海底から逆流した天然ガスへの引火で大爆発が起こります。
電気技師マイク(マーク・ウォールバーグ)やその他の作業員たちが、
被害の拡大を食い止めるべく奔走、
しかし為すすべなく、決死の脱出を試みます。


とにかく緊張感が半端なく続きます。
そして爆発のシーンは爆風で人も吹き飛ぶ凄まじさ。
結局は11人が亡くなったというのも無理のないことかと思いました。



さて、このような火災と爆発のシーンもすごいのですが、
この事故の原因のところがまた、いや~な感じですごいのです。
この施設の計器類は、その時、明らかに異常を示していました。
でもこの施設の親会社職員は、工期の遅れを気にするばかりで、
まともに取り合おうとしません。
「真実を知るのが怖いから、確かめようとしないのだろう」
マイクはそんな風に言いますね。
確かに、そういう心理はあるなあ・・・。
体重計に乗るのがイヤだとか・・・。
でもこれは体重計の話ではありません。
120人もの作業員の命がかかっている安全性の問題だ。
それなのに、機械の異常だとか、わけの分からない理論を持ち出して
強引に「大丈夫」だということにしてしまう。
下請けの職員たちは強く出ることができません。
安全よりも利益を優先することの恐ろしさ・・・。
私には海上で燃え上がるディープウォーターが、
人の欲望の結果であるとしか思えませんでした。



そしてまた、このこととつい引き比べて考えてしまいますね、私たち日本人は。
地震大国の日本なら、もっと最悪の事態を想定しておくべきだった、原発の事故。
利益優先で、安全対策を後回しにした結果でした・・・。



事実を元にしたからこそ、ここには特別なドラマ性はありません。
でもこれで十分と私は思います。



エンドロールにはこの事故で亡くなった11人全員の名前と写真が映し出されました。
無名の誰かではなく、一人ひとり生きて家族のあった11人。
そのことをきちんと言っているのがとてもいい。



「バーニング・オーシャン」
2016年/アメリカ/107分
監督:ピーター・バーグ
出演:マーク・ウォールバーグ、カート・ラッセル、ジョン・マルコビッチ、ジーナ・ロドリゲス、ディラン・オブライエン、ケイト・ハドソン
爆発度★★★★★
満足度★★★★☆
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