映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

禁じられた歌声

2017年06月17日 | 映画(か行)
世界の現実



* * * * * * * * * *

舞台は西アフリカ、マリ共和国の古都ティンブクトゥ。
その郊外に、キダーンは妻、娘と牛飼いの少年とで暮らしていました。
彼はギターの名手でもあります。
さて、この街はイスラム過激派により占拠されてしまっているのです。
もともとイスラム教の国ですが、占領軍の彼らの思想はもっと過激なんですね。
女性は外出時には靴下と手袋を着用すること。
タバコはダメ。
サッカーもダメ。
そしてなんと音楽もダメ。
住民たちはそんな生活を強要されるのです。
それでもいつか、時が解決するかもしれないと、
ほそぼそと生活を続けていたキダーン一家。
しかし、近所の漁師がキダーンの牛を殺してしまうという事件があり、
キダーンは漁師の元へ抗議に出かけるのですが・・・。


イスラム過激派の面々も、ただ殺戮を繰り広げるというわけではなく、
彼らなりの規律に従っているわけです。
そして彼らもやはり人間であるわけで、穏やかな心根の人もいる。
とは言え、彼らはやはりいきなりやってきた闖入者には違わないし、
その土地の文化を尊重しようなどという気落ちのかけらもない。


別に豪華な暮らしがしたいわけではない。
家族と共に過ごす穏やかな時間があればそれでいいと思っているのに、
それさえもかなわない。
生活の中に息づく歌をうたうことで罰せられるというのは、あまりにも・・・。


なぜこんなにも世の中は複雑で生きにくいのか。
おそらく現在も地球上の多くがこんな状況なのだろうと思います。
時には世界の現実を知ることも大切ですね。
私の場合、映画でそれを知ることが多いのです。

禁じられた歌声 [DVD]
イブラヒム・アメド・アカ・ピノ,アベル・ジャフリ,トゥルゥ・キキ
オデッサ・エンタテインメント


「禁じられた歌声」
2014年/フランス・モーリタニア/97分
監督:アブデラマン・シサコ
出演:イブラヒム・アメド・アカ・ピノ、トウルゥ・キキ、ファトウマタ・ディアワラ、イチャム・ヤクビ

世界の現実度★★★★★
満足度★★.5
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