映画と本の『たんぽぽ館』

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64(ロクヨン) 後編

2016年06月22日 | 映画(ら行)
父親の執念を見よ!



* * * * * * * * * *

「64」お待ちかねの後編です。
先の昭和64年の誘拐事件とそっくりな誘拐事件が勃発。
単なる模倣犯か、それとも・・・?



本作の見所は、先の誘拐事件で娘を殺害された雨宮(永瀬正敏)と
三上(佐藤浩市)が語り合うシーン。
雨宮が警察の広報官である三上に向かって「あなたは大丈夫ですか」と言うのです。
そこまでに、公私にわたって憔悴しきった三上。
つまりその時、雨宮は三上の家庭の事情を何故か知っていた、という訳です。



今回もまた、広報室は新聞記者たちに責めぬかれますが、
少なくとも地元の記者たちは多少同情的だったのが救いでした。
これこそが、前編で感動の演説を行った三上の成果なのであります。
あれで、多少なりとも記者クラブの面々と広報室に
ある種の連帯感が生まれたわけですね。



さて、この後編については、私は意外と感動の波は高くはなく・・・。
前編の演説の盛り上がりに圧倒されすぎたせいかもしれません。
なんとなく、ああ、こんなもんだよね・・・といううちに終わってしまいました。
しかし、考えてみると、本作の中の最も感動すべきキモが、雨宮がとった行動についてなのですが、
ここのところがさすがの私も本で読んで忘れられなかったので、
だから私としては盛り上がれなかったわけなのです。
本を読んでいない方ならきっと、このことには驚かされるはず。
この、なりふり構わない父親の執念に、
三上も圧倒され、自分の「父親度」を考えなおすことになるのです。


 
あ、だから決してつまらないわけではないので、是非ご覧下さいね。



昭和64年に取り残されたのは雨宮だけではなかった。
昭和64年を終わらせるために今度の誘拐事件は起きた。
やはりこの原作が素晴らしい!

「64(ロクヨン) 後編」
2016年/日本/119分
監督:瀬々敬久
原作:横山秀夫
出演:佐藤浩市、永瀬正敏、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、緒形直人
満足度★★★☆☆
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