映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

カフェ・ソサエティ

2017年05月17日 | 映画(か行)
苦く切ない大人の恋



* * * * * * * * * *

1930年代。
ハリウッド黄金時代。
ニューヨーク生まれの青年ボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)は、
映画業界の有力者である叔父フィルを頼ってハリウッドへやってきます。
そこでフィルの秘書ヴェロニカ(愛称ヴォニー)(クリステン・スチュワート)と出会い、
心奪われますが、彼女にはすでに意中の人がいたのです。

しかし、彼女の恋は不倫。
ボビーとヴォニーは親しくなっていきますが、結局は別れることに。
ボビーはニューヨークへ戻り、仕事に成功し、
そして同じヴェロニカという名前の女性と結婚します。
ヴォニーの方も、不倫相手が妻と別れたため、晴れて結婚。
二人はそれぞれ愛を得て暮らし向きもよく、
社交界(カフェ・ソサエティ)でも注目されるような存在となっていきますが・・・。



往年の映画ファンなら、
きらびやかなその昔のハリウッドの情景に心惹かれることでしょう。
まあ、私にはさほどの思い入れはありませぬが。
まさにウッディ・アレン監督、甘すぎない大人の恋を描きます。



ラストシーンの二人の表情がよかったのです。
大晦日の夜、二人はそれぞれ別のパーティー会場にいます。
いよいよ12時。
新年を迎えるカウントダウンが始まり、蛍の光の曲が流れ、
近辺にいる人々とハグし、キスをする。
華やかで気分の高揚するはずのシーンです。
二人はそれぞれ微笑んではいる。
けれどもふと遠い目を浮かべるのですね。
愛されて結婚し、豊かな生活。
これ以上望むものはない・・・。
いや、だけれども、本当に欲しいものは、手中にはないのです。
失った愛への羨望と諦めの入り混じった切ない目の色・・・。



ラブストーリーとしてお定まりのハッピーエンドではなく、
こんな風に苦く切なくまとめたところが何と言っても、ステキでした。
大人の恋ですなあ・・・。



が、実は私ウディ・アレン監督がやや苦手なのです。
軽すぎて、心にずっしりと残るものがないのが、何か物足りない気もして・・・。
でも本作のラストは結構気に入りました。


「カフェ・ソサエティ」
2017年/アメリカ/96分
監督:ウッディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ブレイク・ライブリー、スティーブ・カレル、ユリー・ストール

大人の恋度★★★★★
満足度★★★.5
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評価:★★★☆【3.5点】(11) ウディ・アレンにしてはシニカル要素が影を潜め