幸せのちから THE PURSUIT OF HAPPYNESS
2007年 アメリカ
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
出演:ウィル・スミス、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス
この手は、離さない――
ウィル・スミス、がんばったーって感じ。
いい意味ですよ。好感がもてました。洞窟(トイレ)で泣くところとか、
何とも「もうやめてくれ・・・」。悪いことは続くのね。
子役のクリス君(本名)も健気でかわいい。ほんとの親子だったんだー。びっくり。結構お客様には受けがいいようでした。
ただ。凄く不親切な映画。最初に「実話」です、とテロップが入るから、「まぁそんなもんか」で済まされてしまうが、あのテロップが最初になかったら非常に分かりにくい。
なぜ彼はあの会社にそんなにまでして入りたいのか?、息子を大事にするなら「日雇いの力仕事でもよいから就職する」というのが普通では?、「賢い」設定ならなぜ骨密度測定器を大量購入してしまったのか?、どうやって機械を売りさばいたのか?、どうして他の19人に勝てたのか?もろもろの描写が足りなすぎて、もったいないと思った。もっと機械を売りさばく巧妙な営業トークとか、研修中のおもしろエピソードをフューチャーして、サクセスストーリーにしてしまえばよかったのに。「お金がない!」みたいな感じ?
あまりに不幸と不遇を強調するあまりになんだかわざとらしくなってしまったのではないでしょうか?
それからモチーフになるのがルービックキューブっつーのもなんかなぁ。そんなもん小学生が30秒でやってのけます、日本では。凄さが伝わらない。
壁の落書きhappynessが間違っていることに何の意味があるのか??よく分かりませんでした。
意味があるとしたら邦題は間違ってるのでは?
とまぁ全てが冒頭のテロップに助けられているストーリー。結末が最初から分かっているだけに、そのプロセスをどうやってドラマティックに見せられるかが勝負だっただけに、残念な映画です。
あと、字幕翻訳もよくない。「trust me?」は「信頼してるか?」じゃなく「信じてるか?」で約したほうが雰囲気出ると思う。
ウィルスミスと子役がタイムマシンごっこをするシーンは泣けましたが。
「何か欲しけりゃ取りに行くんだ」