大洲市にあるエクステリア設計者のブログです

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玄関タイルに手すり工事 アンカー柱と埋込柱 施工して感じる違い

2017年09月02日 18時50分10秒 | 現場完成写真
いつもお世話になっております。
お盆も終わり、朝晩が少し涼しくなってきました。
さすがにまだ昼中はまだ暑いですが、それでも過ごしやすくなってきたと思います。

特にこの時期の17~18時頃の夕暮れ時は大好きです。
景色が綺麗なんですよね~。
特に田園の風景がなんかホッとします(*^-^*)
冗談抜きでそのまま車を止めてボケーっとしたい気分になるのですが、
30半ばのおっさんが田んぼの前でボケーっと座っていたらリストラでもされたサラリーマン、もしくは人生に疲れたサラリーマンと思われそうなので、なかなかできません(;・∀・)

世間話はここまでにして、今回のブログは珍しくまじめな内容です(爆)
内容は私たち専門業者にはわかることだと思いますが、一般の方はわからない事だと思います。


現場は、過去に仕事をさせてもらっている歯医者(店舗)の仕事になります。
依頼内容は、患者様が玄関タイルの階段の上り下りに苦労しているということで、タイル部に手すりを付けてほしいという依頼でした。

手すりを付ける場合、既に階段がある場合は、柱はアンカー柱を使うことが多いのですが、
まず、アンカー柱ってなに?と思われるので説明致します。

■アンカー柱とは、


手すりの柱をそのまま埋め込むのではなく、柱から径の小さい鉄の棒(アンカー)が出ており、
柱を建てたい箇所をドリルで穴を開け、棒(アンカー)の部分を挿してボンドで固定する方法です。

メリットとしては、径が小さいので、最小限の穴で柱が建てることができます。
且つ、ボンドの為、短い時間で柱が固定され、施工時間の短縮ができます。
施工時間が短縮されるということは、施工費が安くなるということです。

最初に言いましたが、施工したい箇所が化粧(タイル等)の場合、アンカー柱にするのが一般的です。

しかし、アンカー柱は今回の依頼では使うのを止めました。
理由としては強度に不安があった為です。
強度と言ってますが、ちゃんと数値化したわけではありません。私の経験上で判断しました。
強度の違いはカタログには書かれておりませんが、(・・・多分)
手すりの柱を埋め込む場合とアンカー柱では、はっきりわかるぐらい柱の安定感が違います。


ここからは私の推測ですが、
まず私達が使うメーカーのアンカー仕様だと、アンカー部分の長さは70㎜です。
これを直接コンクリートに打ち込むことができるのであれば、十分に効くと思うのですが、
実際のところ、手すりを取り付けたい玄関部はコンクリートではなく、タイルなど化粧していることが多いです。


次はタイル工事を説明します(^-^;

タイルを貼る場合は、下地にコンクリートがあり、
コンクリートの上に砂とセメントを混ぜたものを敷いてからタイルを貼るという感じで3層で出来ております。

※砂とセメントを混ぜたものを私たちは『バッサ』と呼んでます。わかりづらいので、『砂セメント』と呼ばせてもらいます。

■タイル工事の断面


手書きで申し訳ありませんが、上記のイメージです。

上から、タイル厚みが9~11㎜程度、砂セメントが20㎜程度、その次にコンクリートです。
あくまで弊社の施工は上記の厚みで施工してますが、会社によって多少、下地の厚みの違いはあると思います。

この場合、コンクリート部分にアンカーが刺さるまでには30mm程度の距離があります。
アンカー(厳密にいえばボンド)が一番効く部分はコンクリートの部分なので、
70㎜の長さしかないアンカーは、40㎜程度しかコンクリートにかからないことになります。
・・・あくまでコンクリートにです(^-^;
タイル自体にもボンドは効きますので、施工としては・・・・グレーなのかな??( ̄▽ ̄;) ←これは適当なことを言ってますので真にうけないでください
タイルにアンカーの柱を施工してもちゃんと施工していれば柱が倒れることは普通はないです。


ただ、今回の依頼は手すりを使われる方は本人ではなく不特定多数の患者様が使用します。
恐らく、手すりを付けると、全体重を手すりにかけて階段を上がる方もおられると思います。
そう考えるとアンカー柱では、もしものことがあったら恐いと思いやめました。


では埋込柱ならどうなるか。
埋込柱は、私たちが使用する手すりは180㎜柱を埋め込まないといけません。
この時点で、70㎜のアンカーとは別物ですね(^-^;
但し、埋込柱はその名の通り、柱を埋め込みます。
通常、埋込柱は、階段やスロープなど、一から作るときに施工していくことが多いです。

よって、既に出来上がっている階段に埋込柱を使うとなると、柱が入るサイズの穴を開けないといけません。(柱の径42㎜)
ドリルのようなものでは、小さい穴しか開かないので無理です。(ドリルは大きくて20㎜程度・・・・だと思う)

柱の径が42㎜だと大したことないと思われがちですが、
実際穴をあけるとなると42㎜以上は当然開けないといけないので、大体60㎜以上は開ける必要があります。
これでもたかが60㎜・・・と思うかもしれません。
しかし、実際60㎜の穴を深さ200㎜ぐらい開けると専用の機械がないとまず無理です。
これはやってみればわかります。
ドリルなどでやるとなると、多分どうやってやるんだ??と現場で固まると思います(笑)

そして、専用の機械を使うと新たな問題がでてきます。
穴をあけるとなると、現在貼ってあるタイルに直接穴を開ける為、タイルが割れる可能性があります。

仮に割れたとして、直せるか?というと、
今回の依頼のように、昔作ったタイル階段の場合、そのタイルが現在もあるかどうかになってきますが意外とないことが多いです。
そうなりますと割れた場合、タイルの復旧が困難だということです。
埋込柱にはそういったリスクがありますが、それでも安全面を考えるとやっぱり埋込柱でした。

お客様に、
『割れた場合、タイルを直すのは難しく補修程度ぐらいしかできませんが、それでも埋込柱でやらせてください』
とお願いしたところ、快くOKを頂きました(#^^#)

ここまで来れば、あとは施工するだけです。


■現況写真


よくある玄関タイルです。
階段は2段となっております。
こちらに手すりを取り付けます。


■コア抜き開始(穴を開けることを『コア抜き』と呼んでます)


・柱が3カ所なので3カ所をコア抜き致します。
 上記の写真は既に3カ所目に入っております(^-^;
 
 結果、無事タイルは割れずにコア抜きが完了しました。
 但し、どこの現場でも、コア抜きしてタイルが割れないという保証はできないので、
 タイルにコア抜くときは割れる可能性があるということは説明はしておくべきです。

・ちなみに写真の汚い泥水ですが、これはコアを抜くときに水を流しながら作業する為、
 削れたコンクリートの粉と水が混ざってこのような状態になります。


■手すり工事完了



・コア抜き後、柱を建ててから1日、間を空けて手すりのビームを取り付けました。


手すりの取り付け位置が端ではなく、少し中央気味なのは、お客様の知恵です。
左利きの患者もいるということで、左手で手すりを持っても階段を上がれるように配慮しました。
本当は玄関タイルの中央に付けたかったのですが、大きな荷物の搬入があるので、さすがにそれは厳しいということで中央よりは右寄りに取り付けになりました。


柱は埋込仕様で大正解でした(#^^#)
コア抜いた時に下地の仕様をみましたが、やはりアンカーだとかなり不安定になってたと思います。


※注意※
アンカー柱がダメだとは言っておりません。
状況によるということをご理解してもらえればと思います。
今回は不特定多数の患者様が使用するということを考えると、このような結論になりました。




ちなみに埋込柱にはデメリットがもう一つあります。



埋込柱の廻りはセメントでの補修となります。
これはコア抜きによる穴が柱の径よりも大きい為です。

あと気づきにくいと思いますが、柱の右側に小さい穴らしきものが見えると思います。
こちらはコア抜きをする機械を固定する為に、アンカーをさしている穴となります。

・・・

アンカー柱から埋込柱にしたのにアンカー??と混乱すると思いますが、長くなるのでここでの説明は省きます(´・ω・`)ゴメン
とりあえずコア抜きするには、別の箇所に小さい穴ができてしまうと思ってください。


これがアンカー柱の仕様の場合、柱よりアンカー(棒)の方が小さい為、このような補修跡が見えないです。
コア抜きが必要ありませんので、小さい穴もありません。
アンカー柱はタイルの上に柱が立っているだけでセメントは見えませんので、見た目はアンカー柱の方が綺麗になるということです。



ふぅ~終わりました(*_*;
ちゃちゃっと書くつもりですが、いつものごとく長くなりました。

もっと簡単にすればブログの更新頻度もあがるのですが、
私の性格上、それは無理なので長くなります(;・∀・)

性格プラス、私は文章の構成が下手なので、書き終わってから、見直しに異常に時間がかかります( 一一)
こういうの何って言ったかな??確か少し前にドラマであったと思います。

・・・

ネットで調べました! 『校正』ですね!
私がやる行為が『校正』とはとてもとても言い難いですが、ブログ書き終わった最初の文章は本当にひどいものです。
絶対に2回以上の見直しが必要です。


特に多いミスは、『よく言われている〇〇ですが~・・・、これはよく言われます』的なものです。


最初に言ったことを、一文書いて間を置くと、最後にまた同じことを書いてしまいます。
この間違いが特に多く、ひたすら直していきます。
そして最後には直すのも嫌になって、投稿ボタン、ポチっと/(´-ω-`)モウシラネ
大体いつもこんな感じですね。

・・・

う~ん、雑談部分でさらに長くなってきてます(^-^;
もう止めます。


皆さん、最後まで読んで頂きありがとうございました!
それでは!(''ω'')ノ

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