種まく人から人々へと・命の器(いのちのうつわ)

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古人の跡を求めず 古人の求めたるところを求めよ

2017-07-17 03:36:45 | 教育 子育て

Follow not our ancestors, but what they followed
古人の跡を求めず 古人の求めたるところを求めよ


We do not inherit the earth from our ancestors, We borrow it from our children.
(大地は祖先から引き継いだものではな子孫から借りているものなのだ)
ancient indian proverb
(古来インディアンことわざ)

現代語訳(口語訳)
森川許六とは去年の秋に、偶然会うことができたのだが、今年の五月
の初めにはしみじみと別れを惜しむ関係となった。別れが迫ったある日、
許六がは私の草庵を訪れて一日中のんびりと話あった。許六は絵を描く
ことを好み、俳諧を愛す。私は試しに尋ねてみた。「絵は何のために好む
か」と。すると許六は「俳諧のために好む」と答えた。「俳諧は何のために
む愛するのか」と問うと、「絵のために愛する」と言う。学ぶことは二つであ
りながら、帰するところは一つなのである。「君子は多能であることを恥じ
る」と古人が言っているが、学ぶところが二種類あり、その学びの帰すると
ころが一つなのは、感服すべきことではないだろうか。許六は画において
は私の師であり、俳諧においては私の弟子である。けれども許六の画は
精神が微細な点にまで行きわたり、筆の運びは絶妙である。その幽かで
遠い境地は、私の鑑賞眼では理解することができない。それに比べて私
の俳諧などは、夏の炉、冬の扇のようなもので、多くの人々に逆らってい
て、何の役に立たないものである。ただ俊成や西行の歌だけは、ほんの
即興的にいい捨てられたはかない戯れの歌も、感銘すべきところが多い。
後鳥羽上皇がお書きになったものにも「これらの歌には真心がこもっていて、
しかもしみじみとした情趣がある」とおっしゃっている。だから、このお言葉を
力と頼み、俊成や西行以来脈々と伝わるその細い一筋の伝統を、けっして
見失ってはならない。なおまた、「古人の残したものを模倣しようと求めるの
ではなく、古人が理想として求めたところのものを求めよ」と弘法大師の書
の教えにも見えている。「俳諧の道もまたこれと同じ」と言って灯をかかげて、
柴の戸の外まで送り、この言葉を餞別として別れを告げるのみである。


原文(古典) 
去年の秋かりそめに面(おもて)を合わせ、今年五月の初めに深切に別れを惜しむ。其の別れに臨みて、一日草扉を叩いて、終日(ひねもす)閑談をなす。其の器、畫(ゑ)を好ム。風雅を愛す。予試みに問ふ事あり。「畫は何の爲め愛すや。」「風雅の爲め好む」といへり。「風雅は何の爲め愛すや。」「畫の爲め愛す」といへり。其の學ぶ事二つにして、用をなすこと一なり。まことや、「君子は多能を恥づ」と云へれば、品二つにして用一なる事、可ㇾ感(かんずべき)にや。畫は取って予が師とし、風雅は教へて予が弟子となす。されども師が精神徹に入り、筆端妙をふるふ。其の幽遠なる所、予が見る所にあらず。予が風雅は夏炉冬扇(かろとうせん)の如し。衆に逆ひて用ふる所なし。たゞ釋阿(しゃくあ)西行のことばのみ、かりそめに云ひちらされしあだなる戲(たはぶ)れごとも、哀れなる所多し。後鳥羽上皇の書かせ給ひしものにも、「これらは歌に實(まこと)ありて、しかも悲しびを添ふる」と宣(のたま)ひ侍りしとかや。さればこの御言葉を力として、其の細き一筋をたどり失ふる事なかれ。猶、「古人の跡を求めず、古人の求めたる所を求めよ」と、南山大師の筆の道も見えたり。風雅も又これに同じと云ひて、燈(ともしび)をかゝげて、柴門(さいもん)の外に送りて別るゝのみ。

 元禄六盂夏末 風羅坊芭蕉述


頴原退蔵校注『芭蕉文集』(日本古典全書)より
釋阿(藤原俊成)、南山大師(空海)元禄六年(1693年)

書モ亦タ古意ニ擬スルヲ以テ善シト為シ、
古跡ニ似ルヲ以テ巧ミト為サズ。性霊集(空海)

『性霊集』にみる空海の書論について
了德寺大学芸術学部 藤瀬 礼子

https://www.google.co.jp/url?sa=t&source=web&rct=j&url=https://ryotokuji-u.repo.nii.ac.jp/index.php%3Faction%3Dpages_view_main%26active_action%3Drepository_action_common_download%26item_id%3D57%26item_no%3D1%26attribute_id%3D22%26file_no%3D1%26page_id%3D13%26block_id%3D69&ved=0ahUKEwjDufOLwY7VAhUDzbwKHTLXCeQQFgggMAE&usg=AFQjCNF-_2QybPHMYMCyzGesTCJ7erjqSQ

A Study of Calligraphies in “Syoryoshu” by Kukai
【Keywrod】Kukai Shoryoshu calligraphies
【Abstract】
Kukai entered Tang (China) in 806 when the Emperor Tang Xianzong ruled. Receiving
ascetic trainings, Kukai learnt and enriched his insights in calligraphy. The book
Syoryoshu presented a part of it. Shoryoshu bears many of his poems and Vajirana
philosophy as well as his study of calligraphy as fine arts. They are positioned as the
beginning of academic study of the Art of Calligraphy. In his discussions presented in
805 and 807, the art of calligraphy and letters was associated with Confucianism,
through which Kukai implicitly told Emperor Saga the idea of noblesse oblige with
humble and modest language. With extremely cautious words, he preached his
philosophy through the calligraphy as a superior to the emperor. He repeatedly
positioned himself as a Buddhist monk to isolate himself from the civil world, whereby
he successfully detached himself from political ties, and secured his liberty of speech.
He used to be registered in the Daigakuryo (an institute to train the sons from
aristocratic families to a bureaucrat), and he quit. He introduced the Tang art of
calligraphies and gave lessons in the art of calligraphy, firmly standing on his position
of a monk. To interpret this dual approach, emphases are placed on his basic viewpoint
that the letters arecapable of moving and shaking people. It explains that his viewpoint
on the letters led him to the conclusion that he could take a leading position and able to
guide Emperor Saga in ruling the country with his unparalleled knowledge of letters.


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