たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。



蝶ヶ岳【北アルプス】 2013年1月4日~6日

2013-02-24 | 北アルプスとその周辺の山

 

重い重い腰をあげて久々の更新です^^;
いつの間にか2月も下旬となってしまいましたが、今年最初の投稿は1月に登った北アルプスです。

冬山の入門といわれる蝶ヶ岳ですが、そこはれっきとした北アルプス、そう簡単に登らせてくれる山ではありませんでした!!

途中敗退した2008年以来の再チャレンジ!今回は好条件が揃い、何とか登頂こそできましたが、
日頃の運動不足がたたり、辛く厳しいものでした。

5年前は天気は良かったものの徳沢から1時間ほど登った場所でトレースが消え、
その後、6時間に及ぶ長い長いラッセルの末(ラッセルは、もちらん我らがリーダーで私は付いていくだけでしたが…)
長塀山まで登ったところでついにTime Out!!
帰路の時間を考えると先に進むことは断念せざるを得ませんでした。
もっとも体力的にギリギリで日帰りの限界を思い知らされたのでした。

今回、私たちが入山したのは1月4日からですが、昨年暮れから正月2日までの北アルプスは悪天候が続き、
明神岳、大天井岳、劔岳などで遭難が相次ぎ、連日ニュースなどで報道されていました。

そんな最中なので、徳沢より先に進むのはお天気とトレース次第。
何しろ、私たち二人は赤いチャンチャンコが似合うお年ごろゆえ、無理はできません!!
そういう訳で、先行者が苦労して作ったトレースを、ちゃっかり利用させていただく魂胆です^^;

 



 【コース】
1/4(金)沢渡09:45====釜トンネル(中ノ湯側)10:15 → 大正池ホテル11:25 → 上高地12:15/25 → 明神小屋13:35 → 徳沢15:15

1/5(土)徳沢06:00 → 長塀山10:30/11/00 → 蝶ヶ岳山頂12:45/13:00 → 長塀山13:55/14:00 → 徳沢16:30

1/6(日)徳沢8:40 → 明神09:40 → 上高地10:45/55 → 釜トンネル(上高地側)12:40 → 釜トンネル(中の湯)12:55


【メンバー】 も~りさん、fu-co

 

釜トンネルの入口には、下山者を迎えるタクシーが数台待機中でした。 ↓
  

上高地までのスノーシュートレックの方が大半ですが、
その中に登山者らしき方を見つけ、お話を伺うことができました。
やはり、お正月の山頂付近は強風が吹き荒れたとのこと。
蝶ヶ岳山頂の冬季避難小屋で停滞を余儀なくされ、やっと昨日(1/3)になって徳沢まで下りることができたそうな…
お疲れの様子から察すると、やはり山は想像以上に荒れていた模様、
私たちもさらに気を引き締めなければなりません!!


<六百山方面を望む>

 


<上高地>

 静まり返った冬の上高地、ここまで来られただけでも得した気分です。
冬の上高地には何度か訪れているけれど、これほど穏やかな日和は初めてかも…



お天気は良くても、河童橋からの穂高は今回も雲に隠れています。明後日の帰路に期待しましょう!!



青空が見えているけれど、明神岳は雪炎が舞い上がっています!
上高地からここまでの中間点あたりで捜索隊の方々とすれ違ったけれど、まだ遭難された方々は見つかっていない様子でした。
無事だといいのですが…
 


<前穂高>

荒々しい様相だけれど眺める分には美しい!!


まあまあ踏まれているので、踏み抜きの心配はほとんどありません。


<前穂高岳>


夏道から外れ、梓川に下ります。ここまで来れば徳沢は目の前、のんびり景色を楽しみながらゆっくり歩きます。

 奥に見える大天井岳で、この日にヘリコプターで救出されたことを後日聞かされました。無事で良かったです。


風紋が美しい「!!


<お隣さんのテント>

さて、重い荷物から開放され、さっそくテントの設営を行います。
雪質がフカフカなので、固めるのも容易な作業ではありません!
運良くトイレの近くに踏み固められた格好の場所があり、有り難く利用させていただきました。

料理と飲料水に利用するキレイな雪を集めたら、やっとテントの中へ入ることができます。
ガスバーナーを点火、この瞬間が幸せですね~
途中で沢水を汲んできたので、まずは熱いお茶で冷えた体を温めます。

今回は(も)軽量化のため食料はごくごく質素、ほとんどがつまみ系でして…^^;
ま、明日の晴天を祈りながら早めの就寝と相成りました。
が…しかし、この夜の寒さは異常でした。
とにかく寒くて寒くて、、、、

 

~~~~~~~~~~~~   1月5日   ~~~~~~~~~~~~

 

シュラフの中で震えながら朝を迎えました。
それもそのはず、この日の朝の気温はマイナス27度(冬季小屋の温度計)だったと、
小屋に宿泊された方から教えていただきました。
その後、同じ日にテント泊された方のヤマレコ山行記録を拝見したところ、
実にマイナス30度を振り切っていたとの証拠写真が掲載されていました。
徳沢でこれほどの低温を経験できるのは珍しいのでは…
どうりで寒かった訳だわ…

数日前(昨年暮れ)に五龍岳を目指し遠見尾根でテント泊した相方のも~りさんは(悪天候で撤退)
少なくとも私より寒さに慣れているはずですが、この寒さは芯から堪えた様子でした。
放射冷却現象なのでしょうか?私は未知の低温を体感できて何だか嬉しくなりました。

 

さて、いよいよ今日は蝶ヶ岳アタックの本番の日です!!
昨夜は満点の星空だったので、たぶんお天気は大丈夫そう…あとは風次第ですが、長塀尾根はほとんどが樹林帯なので、
稜線に上がるまでまず大丈夫!!っていうか…体力が保てばの話です。



今日は長丁場なので遅くとも5時半には出発したかったのですが、やっぱり6時になってしまいました~
ヘッドランプを点けて黙々と登ること30分、「後ろを見て!!」とのも~りさんの声に思わず振り向くと、
木々の間から赤く染まった前穂の稜線が浮かび上がって見えました

残念ながら赤く染まったモルゲンロートを私のカメラで撮影することはできませんでした。
今回は軽量化のため、コンデジ一本です。
この日のためにSONYのRX100を新調したのですが、慣れてないせいか使いこなせず普通の色になってしまいました。
本当は山肌がオレンジ色に染まり、それはそれは美しかったのです… ↑
こんな光景を稜線から拝むことができたら幸せでしょうね~


09:30

長塀尾根は初っぱなから急登の連続で、かなり苦しいです。 ↑ 3時間30分登った地点で比較的平坦になり、
ようやくシャッターを切る余裕ができました。

ところどころで穂高の稜線もひょっこり顔を出してくれるので、登る励みになります。



長塀山の山頂が特定できないまま、だらだらと登って行くとピークらしき場所に出て、その先は下りになります。
ここが長塀山山頂か…時刻は10時30分、
徳沢から4時間30分かかっています。
そういえばここは5年前にUターンした場所です。
あの時はきついラッセルが続き、ここまで7時間を要しましたが、今回は青空も見えて蝶ヶ岳への登頂が現実のものとなりそうです。


<妖精の池?>

森林限界を抜けると…目の前にたおやかな蝶ヶ岳が目に飛び込んできました。




左に目をむけると、天を突く槍ヶ岳が冬ならではの姿で静かに横たわっているのでした。



夢にまで見たこの風景、これまでの疲れも吹っ飛び、写真撮りまくりです



黄色いヤッケの人は登りで私たちを抜いていった単独の男性です。
一足先に登頂を済ませ下山するところです。山頂はものすごい風なので気をつけるようにとアドバイスをいただきました。


<蝶ヶ岳山荘と常念岳もクッキリ>



烈風で顔が痛いほどですが、お正月の北アルプスとは思えない恵まれた天気で気分も高揚し、それほど寒さは感じません!
新年早々、こんな幸運をいただき感謝感謝です


<八ヶ岳連峰>

この日は富士山、南アルプス、御嶽山、八ヶ岳などグルリ360度の大展望が広がっていました。

そして、何と言っても真向かいの槍穂は言葉では言い表せないド迫力で迫ってきました。





心残りのないように何度も何度もシャッターを切ります。
山頂滞在は15分ほど…後ろ髪を引かれながら下山にかかります。



下りでちょっとだけ道に迷ってしまいました。
最初ははっきりしていた踏み跡がだんだん薄くなってきたのでおかしいな…と思いながらも構わずどんどん下ってしまい、
結果、急坂を登り返すことになりました。
本当に勿体ない…疲れた体にはとても堪えます、20分ほどロスでしたが1時間ぐらいに感じました。

徳沢に戻ってきたのは16:30、何とかヘッドランプのお世話にならずに済みました。
テントが見えた途端、全身の力が抜けまさにヘロヘロの状態…芯から疲れました。。。。


夕食は簡単にインスタントのマーボー春雨、フリーズドライの茄子の味噌汁、奈良漬といたってシンプルです。
持ってきたフリーズドライのビーフシチューは喉を通りそうにないのでお持ち帰りとなりました。
早々に食べ終えシュラフに潜り込みました。
昨夜があまりに冷えたので、今日は残りのホッカイロを膝やお腹にペタペタと張り極寒の寒さに備えます。
足元には湯たんぽが暖かくホカホカ…


~~~~~~~~~~~~   1月6日   ~~~~~~~~~~~~


三日目の朝はマイナス14度までしか下がらなかったとのこと、前日とは大違いで暖かい朝です^^;
寒さを感じることなくぐっすり眠ることができたのは、前日より16度も高い気温のせいだったよです。

テントを撤収し、ゆっくり帰り支度をして、徳沢を出たのは8時40分、ずいぶんのんびりですね~


楽しみにしていた河童橋から眺める穂高連峰はやはり期待したほどではなくやや落胆でしたが、
大正池まできたら、ほらこの通り、吊尾根がバッチリ見えて嬉しさが倍増です。▽



穂高に別れを告げて、釜トンネルへと向かいます。

除雪車が入ったらしく見通しはよいのですが、路面がつるつるで歩きづらく見事に転んでしまいました。
ここが一番の難所か…



暗い釜トンを抜けると大正池で予約していたタクシーが待っていてくれました。

三日間お天気に恵まれ、嬉しい初登頂を果たし、大満足の蝶ヶ岳登山でした。 

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6 コメント

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凄い! (てばまる)
2013-02-26 11:43:31
ご無沙汰しております。
凄いですね~ 厳冬期の北アルプスに登られるのですから! とにかく登頂おめでとうございます。神々しいばかりの峰々が図らしいです!!
それにしても頭が下がる思いです。この冬は雪山に行かないきり終わりそうで、このまま野草散策がシーズンです・・・。
Unknown (Chiaki)
2013-02-26 20:12:37
はじめまして。
以前からブログを拝見させて頂いていました。
そして2011.6/19平標山に私は女性二人で登り、松手山に下る途中で確かすれ違ったと思います。
シラネアオイのあたりかハクサンイチゲが咲いていた辺りかな?と...
女性二人でテントで、凄いです。
マイナスの30度ですか。未知の世界です。
コンデジでもとても綺麗です。
私もいつかは厳冬期の蝶が岳に行ってみたいです。
お花の便りのブログも楽しみにしています。
てばまるさん (fu-co)
2013-02-27 13:16:57
てばまるさん、お久しぶりです^^

お正月の北アは厳しい天候だったようですが、私たちが入山した日から文句なしの晴天続きでした。
お天気が後押ししてくれたので、へなちょこの私でも何とか登ることができましたよ\^∇^/
今年の運は新年早々に使い果たした感じです^^;
あんなに素晴らしいパノラマを手にすると、また登りたくなって困っています。

そろそろ、野草シーズン開幕ですね!
こちらも楽しみです♪
Chiakiさん (fu-co)
2013-02-27 13:35:10
Chiakiさん、初めまして

2011年の平標山は同じ日に登っていたのですね!
あの日、ハクサンコザクラがちょうど見頃で本当にきれいでしたよね!
私たちは、遅い出発だったので頂上が近くなると下山されるたくさんの方々とすれ違いました。

Chiakiさんは雪山を含めたくさんの山に登っておられる様子、凄いですね~是非厳冬期の蝶ヶ岳に登ってみてくださいね!
私は、相方におんぶにだっこでいつまで経っても自立できないでいまが、それでも何とか登頂できたのでChiakiさんなら絶対大丈夫です。

これからもよろしです
初めまして! (山下)
2014-02-18 01:37:55
初めまして!
山下と申します。

丁度来週辺りに蝶へ行こうかなと思い、横尾から上がるか長壁から上がるか…どうしようかなとネットを徘徊していたところ、このブログを見付け、コメントさせて頂いた次第です^ ^

以前、残雪の頃に長壁を利用して蝶に登ったんですが、なかなか不明瞭な道と踏み抜きにかなり手こずった思い出があるんですが、この時期だと横尾よりも長壁の方が良いんでしょうか…?

宜しければ、感想などお聞かせ下さい。

p.s. 正月の大天井は、たまたま燕に悪天候で停滞していた際のことで、私も捜索に少し入りました、あの時の燕周辺は風速30m前後の突風が吹き荒れていて大変な思いをしました。
そして、私は4日に降りてその足で上高地に向かったので、もしかしたらすれ違っていたかもしれませんね!
山下さん (fu-co)
2014-02-23 11:25:45
山下さん、はじめまして!!

コメントに気づかずお返事が遅れてしまいました。
もうお出かけになった後かもしれませんね!申し訳ありません。
あの日、燕岳にいらっしゃったのですね、捜索にも参加されたとのこと、無事に救出されて良かったです^^
お疲れ様でした。
4日は、もしかしたら明神あたりですれ違ったかもしれないと、記憶を辿っておりました。

さて、今週末の予定で蝶を予定されているとのことですが、いかんせん、私は冬山の経験は浅く、アドバイスなどできる立場ではありません。
というのも、お正月なら入山者も比較的多く人様が苦労して付けたトレースを拝借すれば登頂の可能性が高いと見込んで、この時期を選んでいるからです(^^ゞ
それも、相方におんぶにだっこ、私は付いて行くだけの軟弱者なのです。

ただ、横尾からの入山ですと、まず徳沢より先のトレースもない可能性が高いようです。私の時も徳沢より先にトレースを見ることはありませんでした。

長塀は、樹林帯が長いので強風を避けることができ、道迷いさえなければ割合安全に登ることができると聞いています。

ただ、厳冬期の2月は条件が一層厳しくなのるのでなんとも言えませんが…

くれぐれもお気をつけて無事にご帰還されますようにお祈りいたします。

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