たんべぇ山から

山歩きの記録、出会った植物を紹介します。



里山の春(イブキスミレを求めて) 【北杜市】 2008年4月13日(日)

2008-04-17 | 野の花・山の花

ようやく会えました、イブキスミレ

昨年のGW滋賀県の伊吹山に登りました。花の山として有名な伊吹山、その名を冠したイブキスミレに会うのを大いに期待していたのですが残念ながら見つけることができませんでした。
個体数が少ないのでしょうか?時季が合わなかったのでしょうか?それとも私の目がそれを見落としたのでしょうか?大雨のなか登った伊吹山は、スミレの種類は意外に少なく、タチツボスミレが目立っていました。
こちらでは見る機会が少ないオオタチツボスミレに出会えたことは大収穫でしたが、やはり肝心のイブキスミレに会えなかったことは、その後イブキスミレへの想いを一層募らせました。
今年こそはと待ち望み、その時季がきたら有名な自生地である御坂山塊を訪れる予定でした。
あれこれ思案している時、あるサイトで別の自生地に今を盛りに咲いているイブキスミレの写真が掲載されていました。
地図を開き、場所を確認「行くなら今しかない!!」さっそく13日の日曜日に決行することにしました。
ところが、朝起きると冷たい雨が降っています。
予報より早い降り出し、同行するはずの夫は気乗りしない様子です。
私は「こんな天気だし、一人で行くね!!」と言うと、夫はあっさり快諾、ホッとしている様子です。
こんな天気の中、たんべぇの個人的な趣味“花の追っかけ”に付き合わせるのは申し訳ないですから…
ということで、再び独り旅と相成りました。
当初は電車のつもりでしたが、いろいろ事情があり結局、車で出かけることになりました。

雨の中央高速をひたすら西へと走り山梨県に入ると、あらまぁ~青空が見えます。
雨の散策を覚悟していただけに嬉しい誤算です!!

通勤割引区間である韮崎ICで下り、一般道をトコトコ走っていると、そこは一面の桃色。こんな朝早くから警備員さんを配置いている桃畑。
まさに桃の花が満開の時季を迎えていたのです。
この先、たくさんの観光客で賑わうのでしょう!?
でも、私の目的は桃ではなくイブキスミレです。それも漠然とした情報なのでイブキスミレを求めて端から端まで10kmほど歩く必要があるかもしれないので、
ここでのんびり桃を見学している余裕はないのです。
帰りに時間があれば立寄るつもりで、気になる桃の花は目をつむりました。
とりあえず、イブキイブキ!!

そして、なんとかカーナビが予定のポイントまで連れてきてくれました。が、今度は駐車場が見つかりません。何度も地図をみて周辺をウロウロ、ようやく駐車スペースを見つけましたが、ここからが大変です。
その場所は散策路の中央部、右へ行くか左へ行くか思案します。
そんな時、声を掛けてくださったのが、この地にご自宅と窯と工房をかまえておられる陶芸家のご夫婦です。
「スミレなら家にもありますよ!」と明るくご自宅のお庭を案内してくだしました。

手入れの行き届いた庭にはスミレ(ミョウジンスミレ)とスミレの白花(シロガネスミ)レがたくさん咲いていました。
あまりにきれいなのでお願いして、写真を撮らせていただきました。


ミョウジンスミレ【明神菫】

この深い紫色は、いかにもスミレらしい色です。



ミョウジンスミレ【明神菫】

今が一番キレイな時、失礼して這いつくばって撮らせていただきました。



シロガネスミレ【白金菫】?

葉はヘラ型で翼があります。シロガネスミレは、スミレ(マンジュリカ)の花色の紫が抜けたものらしいです。
正直、アリアケスミレ、シロガネスミレ、シロスミレどれも似ていて、いまひとつ区別がつかないのですが、アリアケでもなさそうだし、かといってシロスミレにしては標高が低くすぎる…。う~~ん、消去法でシロガネスミレとしましたが自信はないです

この庭のスミレは植えたこのではなく自然に増えていってものだそうです。

玄関先には、渋い大きな壺に桜の花が生けられていました。
この壺もご自身の作品なのでしょか?センスのよさがうかがえます。
お天気の良い日には甲斐駒を始めとする南アルプス連峰や富士山が見渡せる高台にある広い敷地、こんな生活憧れます!!
ご夫婦は数年前に○○寺市から移ってこられたとのこと。なんということでしょう!○○寺市はたんべぇが住んでいる市です。

初対面のお二人に、一人旅の心細さをまぎらわせて頂くことができました。

それでは、イブキスミレを求めて、いざ出発です!!



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


歩き始めてすぐにナデシコ科のワダソウを発見
小さくて目立たない花ですが、桜の花びらのような先端の切れ込みがキュートです。



ワダソウ【和田草】

 



典型的な里山が広がるのどかな風景
春のやわらかい日差しを受けながら深呼吸
あぁ~気持いい


牧歌的な雰囲気が漂う里山



トウダイ草とツクシ【燈台草と土筆】

畑を覆いつくすトウダイグサと蓬と土筆


レンゲソウ【蓮華草】

畑にはレンゲ草。最近あまり見かけませんよね!


イヌナズナ【犬薺】

黄色のナズナ、畑の周辺にたくさん咲いていました。



センボンヤリ【千本槍】

さりげなく咲くセンボンヤリ
ガーベラを小さくしたような姿です。



アカネスミレ【茜菫】

こんな大きい株は見たことありません。ノジスミレに混じってアカネスミレがモリモリ咲いていました。



ノジスミレ【野地菫】

あたり一面ノジスミレです。
野焼きした土手にいち早く花をさかせたノジスミレ、強い生命力です。



ノジスミレ【野地菫】

こちらもノジスミレ、このような細面のお顔の方が多かったです。
土手一面に咲いているのですが、少々時季が遅かったらしく、若い株を探すのに苦労しました。



ニオイタチツボスミレ【匂立坪菫】

爽やかな配色が気に入ってます



スミレ(ミョウジンスミレ)【明神菫】

陶芸家ご夫婦のお庭に咲いていたものと同じ“ミョウジンスミレ”です。
スミレという名のスミレ、マンジュリカの中で中央部がさらに濃い紫になるものをミョウジンスミレと呼ぶのだそうです。ちなみに、箱根の明神岳で最初に発見されたことから名前がつけられたのとか…



雑木林の中を下ります。
この日、東京は冷たい雨が降っていたそうですが、こちらは初夏のような爽やかな日和、ひんやりした雑木林の空気に汗も引きました。


イカリソウ【碇草】

雑木林に入るとおなじみのイカリソウが…



ヒトリシズカ【一人静】

ヒトリシズカ、三人で合唱しているみたい(笑 




ゲンジスミレ【源氏菫】

昨日に続き、又も出会ってしまいました。小さな、でも存在感のある一輪でした。


沢水の音が心地いい散策路





そして、そして、

この日、いきなり50人ほどの団体さんとすれ違いました。
植物観察のツアーらしく、バス2台でやってきたとのことです。
この方たちならイブキスミレが咲いている場所を知っているにちがいない!勇気をだして聞いてみました。
意外にあっさり「このすぐ下にもありますよ、あともう一箇所。」と手書きの地図を広げ丁寧に教えてくださいました。
そこから数歩進んだ場所、なんと目と鼻の先にイブキスミレが咲いているではありませんか!?
「こ、これ、イブキスミレだよね~?、うん間違ない!」と独り言をいいながら胸が高鳴ります

やっと、逢えました!!



イブキスミレ【伊吹菫】

初めて見るイブキスミレ、図鑑で見たものより色が淡く、ブルーとも紫ともいえない上品な色です。



ここにもあそもにも、今まさに満開です。



日ざしを受けて気持良さそうに輝いていました。



ハート型のかわいい葉、こんもり咲く姿は、まるでブーケのようです!



斜めからみるとこんな感じ。



花付きがよく、形も言うことなしのイブキスミレ



凛とした横顔、白い距が特徴です




中央部がほんのり緑、側弁の基部にびっしり毛があります。
場所によって色の変化があるようです。

憧れのイブキスミレには意外にあっさり会えてしまいました!
数え切れないほどの枚数撮影しました。

素晴らしいイブキスミレの群落に感激でした。それと同時に里山歩きがこれ程楽しいものとは意外な発見でした。
里山、それは植物に止まらず、鳥、昆虫、魚など様々な生き物が生息する環境。
雑木林などの自然に加え、人の手が加わった田畑にもそれを好む生き物が産まれ育ち、循環するのです。

立ち止まり、広がる畑の風景を眺めていると、ふと涙が溢れてきました。
初めて来た土地なのになぜか懐かしい、足元のタンポポも蓬もナズナも皆いとおしく感じます。
イブキスミレの情報がなければ、この地に足を踏み入れることはなかったかもしれません。
イブキスミレが導いてくれた里山。
野山を駆け回っていた幼いころを思い出し、柄にもなく感傷的になってしまいました

イブキスミレを無事に見つけることができたことを陶芸家のご夫婦に報告し、さて次は桃の花、それとも“わに塚の桜”を見物にいこうかと車を走らせているとポツポツ雨が降り出し、桃も桜も少し億劫になりました。

イブキスミレの余韻をそのまま家に持ち帰りたいし、
結局どちらもパスして一路我が家へと向かいました。
運転は疲れたけど幸せな一日でした。


☆イブキスミレの群生地と風景は、必ずしも一致しません。




 

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14 コメント

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優しい色・・・ (りん)
2008-04-17 21:08:14
たんべぇさん、念願のイブキスミレに逢えて本当に良かったですね。
ハート型の葉っぱとてもキュート♪薄青とも薄紫ともいえるような優しい優しい色ですね。
雨の中でも逢いに行きたいほど、たんべぇさんはお花が・・・スミレが大好きなんですね。
里山の風景・・・私が子供の頃、身近にはなかったのですが、今でも出逢うとやはり懐かしい気持ちにさせてくれます。
自然に涙が溢れてきたたんべぇさんの気持ちが、ブログの写真から・・・記事から伝わって来ます・・・。
いつまでも大切に守っていきたい風景ですね。
りんさん (たんべぇ)
2008-04-17 23:27:21
りんさん、ご丁寧なコメントありがとうございます。
私の故郷は福岡県、それも大分に近い田舎町、山あり川あり田畑ありの環境でした。
歳を重ねる毎にそんな田舎の風景が懐かしく想いだされます。

北杜市の里山は私の田舎とは少し違っているけれど、共通する何かを感じたのでしょうか胸キュンでした!自分でも不思議な感覚ですね!
憧れのイブキスミレに逢えた感動がそうさせたのかも


次は (Hg)
2008-04-18 00:03:37
こんばんわ~。

イブキスミレ、何とも清々しい花の色ですね。
出会えて良かった、良かった^^;

次は...マキノスミレでしょうか?
高水山(は確認していませんのではっきり言えませんが^^;)や日の出山北尾根では既に咲いていますが、以前お話した場所ではこの週末ではまだ早いです。
来週末になれば確実でしょうが?

周遊道路からピストンなら一番簡単ですが、奥多摩湖からでも道はしっかりしすぎる位、しっかりしています^^;
 
Hgさん (たんべぇ)
2008-04-18 09:33:12
すっかり“追っかけオバサン”になってしまった、たんべぇです。

奥多摩情報、いつも助かっています。
いろいろなコースがあることに今更ながら“目から鱗状態”です。破線ルートは魅力満載ですね!

>来週末になれば確実でしょうが?
やはり、この時季に集中してしまいそうですね!


Unknown (みかん)
2008-04-18 10:41:45
たんべぇさん こんにちは。

初めて出会う花への感動がひしひしと伝わってきました。憧れのイブキスミレに出会えてよかったですね。

伊吹山のイブキスミレはみかんもまだ見たことがありません。

情報網を広げれば、すぐにその場所はわかると思いますが、みかんはあえて自分で探そうと考えています。

最近はそんな楽しみ方で花を訪ねています。
みかんさん (たんべぇ)
2008-04-18 17:13:57
みかんさん、コメントありがとうございます!

イブキスミレは本家の伊吹山には少ないのですね?
でも、その時会えなかったことで、今回の出会いと発見がありました。とても満ち足りた気持で里山を満喫することができました。

みかんさんほどの方なら、情報の入手は簡単なはず、あえてご自分で探されるところが、みかんさんらしいと言うか…だからこそ、みかんさんの植物に対する愛情に心打たれるのだと思います。

みかんさんの「すみれ図鑑」が出版される日を楽しみに待っています。


楽しく。 (かげろう)
2008-04-19 19:23:02
たんべぇさん、こんばんは!

イブキスミレとの出会い事はないと思いますので、画面で楽しませて頂きました。

イブキイブキ・・・の気持ちは分かります。
里山は楽しいところでしょう。

昨年はこちらには無いと思っていた草花に、意外なところで(身近なところ)出会い、今年も近場を散策しようと思います。まだ散策していないところが沢山ありますので・・・。
家庭の事情で遠くには出かける事は出来ませんから。
では、又・・・。
かげろうさん (たんべぇ)
2008-04-20 19:24:49
かげろうさん、こんばんは!

イブキスミレとの出会いは本当に感激でした。
淡いやさしい色合いに心がなごみます!
かげろうさんの地元のイズモコバイモなども憧れ存在です。簡単に会えない植物ほど出逢えた時の感激も一入ですよね。
かげろうさんも是非お出かけください。
☆今年もエビネの季節がやってきますね!
昨年は災難でしたものね、その悔しさをお察しします。
残ったキエビネが少しでも増えているとよいのですが…
ゴメンナサイです<(_ _)> (Hg)
2008-04-20 23:35:24
マキノありがとうございました。
それにミドリミツモ○もとか。

カキコ、勝手に少し修正させていただきました。
お気を悪くなさらず<(_ _)>
Hgさん (たんべぇ)
2008-04-21 06:05:21
ミドリミ○○リの件、興奮のあまり、書き損じてしまいました(^^ゞ
興奮ぜずとも、相変わらずキーボードとにらめっこの私は、常に間違いだらけですけど

例の件、削除よろしくです
自分も迂闊 (Hg)
2008-04-21 22:22:16
こちらも北尾根のマキノ情報は安易でした
登山道部分はうまくぼかした、スミレレポ楽しみにしています。
またミドリミツモリ、たんべぇさんが画像が楽しみです(相当数撮っていらっしゃる筈、多分)。別スレ(撮影地は不詳かな?)ででも是非お願いします
また、あそこはハル?ランも沢山見られたのでは
Hgさん (たんべぇ)
2008-04-22 21:27:11
Hgさん、こんばんは!
ミドリミツモリとの運命の出会いは感激でしたね~
もちろん、マキノもフモトもです。
ほかにも交雑種との出会いがあり、嬉しさで舞い上がってしまいました
ハル?ランは見つけることができませんでしたが、今回は贅沢すぎるくらいですので残念という気持はありません。
次回に楽しみを残しておきます(^^
奥多摩はもう、アカヤシオの季節なのですね!!
あれもこれも、春は忙しいですね~~
Unknown (ぜいぜい)
2008-04-23 18:34:46
あこがれのスミレとの出合いはほんとに感激しますよね。
実は私も日曜に肩痛を押して、地元の里山を散策してました。
今は肩痛でUPもままなりませんが、ニオイタチツボとかアカネちゃん(たぶん)に今年初めて会えたので、満足でした。
ぜいぜいさん (たんべぇ)
2008-04-24 12:25:17
肩痛を押しての里山歩き、ご苦労様です!!
ニオイタチツボ、アカネスミレ、会えてよかったですね!私も大好きなスミレです。

やっぱり○十肩なのかな~??
私も痛かった時は、ザックに腕を通せなくて苦労しました。
早く治るといいですね!!

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