田中雄二の「映画の王様」

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『本能寺ホテル』

2017-01-16 14:24:54 | 新作映画を見てみた

『信長協奏曲』に匹敵するボム(大失敗)映画



 京都、本能寺の跡地に建つ「本能寺ホテル」に泊まったヒロイン(綾瀬はるか)が、本能寺の変の前日にタイムスリップして、織田信長(堤真一)や森蘭丸(濱田岳)と出会う。

 この手の映画に、はなから史実云々を求めるつもりはなかったが、それにしても戦国時代の描き方がひどすぎる。

 タイムスリップを描きながら、意外性も、面白さも皆無。ヒロインの人物設定がひど過ぎて、成長物語とも思えない。

 コメディーが作りたかった節は見られるが、ギャグはほとんど上滑り。妙なテンポと間にもあ然とさせられる。

 『プリンセス・トヨトミ』のスタッフ、キャストが再集結しているが、俳優たちも設定や演出に戸惑っているのか、全く緊張感がないように見える。音楽も流し過ぎであざとく聴こえ、かえって耳障り。

 フジテレビの役員監督と彼お気に入りの音楽家兼脚本家は観客をなめているとしか思えない。同じくフジテレビ製作のタイムスリップものである『信長協奏曲』に匹敵するボム(大失敗)映画。

 最近は、年のせいか、ボム映画を見ても寛容になったと思っていたが、久しぶりに許せないレベルの映画と出会ってしまった。


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