スナヒトデの上で静止したハナバエ科のツマグロイソハナバエ雄 Fucellia apicalis Kertesz, 1908
旧名はノトツマグロイソバエ。
「ツマグロイソハナバエの和名は北隆館の新訂図鑑で諏訪正明先生が使っています。本種がハナバエ科Anthomyiidaeに属すること、能登に生息が限定されていないこと、などがノトツマグロイソバエから改名された理由ではないかと推測しています。」と三枝豊平先生から教えていただいた。
雄の翅端に丸みのある顕著な暗褐色紋があることが特徴。
「体長は4~5.5mm(♀では6mmを超えることもある)。左右の複眼は♂♀ともに広く相離れ、その距離は頭幅の2/5よりやや長い。前脛節の後腹剛毛は通常1本。海浜に投棄された、あるいは打ち上げられた動植物遺体・残滓に」たくさん集まってくると図鑑に記されている。日本の各地に普通という。
津市河芸町の豊津海岸に多量のアオサ類、貝類、スナヒトデなどが打ちあがっている。ハマベバエやヤマトイソユスリカの姿も見られたが、圧倒的に多かったハエがこのツマグロイソハナバエであった。よく動き回るハエである。
2009.4.24
ツマグロイソハナバエ雄
ツマグロイソハナバエ雄
ツマグロイソハナバエ雌
ツマグロイソハナバエ雌
ツマグロイソハナバエ雌