朝、ジョギングの途中に番所橋資料館の前を通りかかると、旧中川、カヌー乗り場のあたりに車椅子の女性と、大人が4、5人。朝のNHKニュースが取り上げていたモニカ選手のようだった。彼女は中学時代、カヌーの選手だったが、高校の体育の授業で脊髄を損傷し、車椅子の生活になった。リハビリの一環でもう一度カヌーに乗ってみないかと誘われ、今はオリンピックを目指している。1時間ほどあとで、もう一度カヌー乗り場を通りかかると、今度はコーチと一緒にパドルをこぐ練習をしていた。「GO MONICA」と大書した手書きの横断幕がかかっていた。同じ中学でカヌーをやっていたSちゃんは4月から都立深川高校に進学する。もうカヌーはやらないようだ。ぼくは4月22日の板橋シティマラソンで4時間２4分４８秒の自己新記録。３年前の数字を７分短縮した。レースプラン通り５キロごとのラップで３１分台をキープして、ずっとイーブンで走りきったことが、うれしい。もう記録は伸びないかと思っていたが、もう少し伸びるかもしれない。マンションの狭い庭にヤマザクラがある。東京の開花日の前日、２２日に３輪咲いた。ソメイヨシノに比べると地味だが、風情はある。季節は進む。
錦糸町のTOHOシネマズに『アニー』を見に行った。平日13時50分からの回なので、そんなに混むこともなかろうと考えたが、以前、シネコンで最前列しか空いてなかったことがあり、念のため午前中にインターネットで予約した。時間を指定すると、現在の予約状況が分かり、席を確保して、決済はカード。もちろんシニア料金で。予約番号を控えていけばすぐチケットと引き換えできる。映画はアニーを演じた子役が歌も踊りも演技もすばらしく、ミュージカル映画として楽しんだ。里親役の落ちぶれた女優がうまいなあと、あとで調べてみると、キャメロン・ディアスだった。最近見た映画で言うと、「ブタペスト・ホテル」の次くらいにランクづけたい。ところで、昔、子どもの頃は家族で町の映画館に行ったが、東映、松竹、大映と専属の映画館があり、たいていは３本建てで、入れ替えなんてなかったから、上映中に入って、席が空くと座り、映画の途中で、ここはさっき見たなと出てきてしまう。それが普通の映画館だった。映画の初めには、地元の喫茶店や質屋、呉服屋など、地元丸出しの宣伝が入った。家庭にテレビが普及する前の話。劇場にいくつものスクリーンがあり、インターネットで座席を予約できるシネコンなんて想像もつかなかった。で、あの頃の方が、映画は娯楽であって、猥雑な感じがあり、暮らしの中に溶け込んでいたような気もする。