TAMAスケッチ同好会

中村英一先生の指導の下、多摩東京近郊の野外スケッチを楽しんでいます。
活動は第2・4土曜日の例会、毎年の作品展等です。

2017年4月22日例会報告

2017年04月23日 | 一般公開情報
前々日の天気予報では「雨の心配無きにしもあらず」という感じだったが、屋内スケッチが続いていたので予定通り国指定名勝の「殿ヶ谷戸庭園」でスケッチ決行。
朝から曇り空で、「何とか午後までは降らずに持って欲しい」と願いつつスケッチ開始。
参加者は、先生と入会希望者1名を加え21名。
殿ヶ谷戸庭園は、パンフレットによると、「武蔵野段丘の南縁の『国分寺崖線』と呼ぶ段丘崖と、その下端部付近の礫層から浸出する湧水を利用し、雑木林の風致を生かして作られた近代の別荘庭園です」とある。タモリさんが好きそうな地形に作られた別荘庭園で「崖の上」と「崖の下」に描くポイントがわかれるということです。また散策路、芝生等で立ち入り禁止になっているところでは、道具を並べスケッチが出来ないので、スケッチ個所は限られ皆さんご苦労されたようでした。
 

皆さんのスケッチで最も多かったのは、崖上の芝生庭園から眺めた「本館」でした。先生の作品も本館でした。


スケッチ後の講評は以下の通り。
・建物の屋根は、その色合いにつられて濃い色で塗りたくなるが、空の明るさを受けてほかの部分より色合いは薄い。
 屋根は水で薄く溶いた色にし、暗くなっている庇の下に黒を混ぜた色をしっかり入れる。
・公園木々など風景の向こう側にマンションなどが見えているときは、あまりしっかりした線や色で描きこまない方がよい。
 主題である手前の風景のポイントを弱めてしまうことがある。
・立木が多いときは、幹の色を同じにしないで、近くと遠く、太さ、木の種類などで色に濃淡の変化をつけること。
・手前に人を入れるときは、遠景とのバランスを考えて配置を決めること。
 主題の建物などと重なるとバランスが片寄ってしまう。
本館を狙った皆さんの絵はこちらから:

次に多かったのは、崖下から見上げる形で描いた「紅葉亭」等でした。先生のコメントは以下の通り。
・石垣、石組みは、石一つひとつに陰がある。下側に陰の線を入れると石らしい立体感と面白味を出せる。
・池の周りは水面と接しているところが陰になっているので、陰の部分を暗い色で描写する。
崖下から見上げた作品はこちらから:

季節柄竹林には食材としてはやや成長しすぎですが、絵を描くには良い具合に成長したタケノコがあり、
竹林を描いた方も多かったです。先生のコメントは以下の通り。
・孟宗竹は、1年目の若竹は白っぽく、2年目は緑、3年目は茶色っぽい・・・というように色が変わっていく。
 そういうところをよく見て1本1本の違いを描き分けたい。
 今日はちょうどタケノコが出てきたところで、竹林を描くにはいいチャンスでした。
竹林はこちらから:

その他の作品はこちらから:

講評をいただき、昼食後解散のころポツポツと雨が降り出しました。よかった、よかった! 

2017年4月8日例会報告

2017年04月08日 | 一般公開情報

朝、目覚めると雨。昨日、急遽室内活動に変更した判断は正解だった。
今日から一人新会員が加入。新会員を含め25人出席。Dグループが用意した画題にチャレンジ。

     

一部の方は、見頃を迎えた桜を室内からスケッチ。
今回、先生は専ら相談、指導に当たられましたので、先生の作品はありません。
2時間ほどの屋内スケッチ終了後の先生のコメントは、以下の通りです。

・生け花の容器の竹網は、編んである竹の1本1本にそれぞれ明るいところと暗いところがある。
 彩色でその濃淡を付けること、陰の線を引くことで竹網らしい風合いになる。
・おもちゃなど細工物を描くときの注意。
 例えば「けん玉」は、取っ手の部分と玉を受ける部分がクロスした形になっている。
 斜めの角度から見て描く場合、その直角の交差を間違えやすい。鉛筆で下書きする時に、
 画用紙の角度を変えて見ると、斜め交差になっていないか確かめられる。ゆがんでいたら修正する。

先生のコメントを参考に皆さんの絵を見てみましょう。:

・花も、よく見るとひとつ一つの花に陰影がある。横向きの花は、大抵上の花びらの内側が陰になり、
 下側の花びらの方が明るく見えている。それをきちんと描写することで、花を立体的に描くことができる。
・生け花を描くときは、花の並びが不等変三角形(とその組み合わせ)になるように配置したい。
 他の人が違う角度から見ているので勝手に位置を変えられない場合は、絵の中で位置を変えて収めていく。
・葉が重なっているときは、葉のすき間にブルーを混ぜた色を入れると立体感やアクセントをつけられる。
・リンゴなど果物は、部分的に光っているところを白残しできちんと表現する。
 丸さに従って微妙に陰が変わっていき、陰の部分に反射の光が当たっていることもあるので、よく観察する。

花やりんごの陰影を十分つける時間があったかどうか、時間があればどうすればよかったか。:

・画題と背景の色の付け方。一般的に画題が薄い色の場合はバックの色は濃く、
 濃い色の画題のバックは薄い色を使うと画題を浮き上がらせることができる。
・画題が乗っている「置台」や「敷物」の向こう側のラインをどこに取るかの注意点。
 向こう側の横のラインが、実際の画題(花、瓶など)のどこの部分を通った先にあるかを見極め
 そこに鉛筆で線を引く。
 これを無視して勝手にラインを引くと、画題と奥のすき間を広く取り過ぎる間違いを起こしやすい。

これらの絵では、どうなっているでしょうか。既に紹介済みの絵ではどうでしょうか。見直してみましょう。:

・鉛筆画は、1種類の鉛筆だけでなく、濃さの違う芯(2B~5Bなど)の鉛筆を使い分けて描くと良い。
 画用木炭もいろいろな種類があるので、試してみたい。

鉛筆画にチャレンジした作品はこちらから。:

最後に屋内から見えた桜は、こちら。:

緊急連絡:4月8日会場変更のご案内

2017年04月07日 | 一般公開情報
明日(4月8日)の例会は、関戸公民館第1学習室に変更します。時間は9:30から、画題当番はDグループです。

予定していた京王多摩川フローラル・ガーデンの明日午前中の天気予報が「降水確率40%」と悪化し、また明日はイベントで園内が混み合うためスケッチは難しいとのことなので、急遽室内開催に変更します。