タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

はしか(麻疹)なんて心配要りません

2016-09-28 20:30:48 | 産科
丹波市春日町の笑咲(みさき)ちゃん、8月16日生まれ。
「生まれてからもよく笑う子でした。笑顔が素敵な女性に育ってください。
前回のお産よりも、赤ちゃんが出てくる感じがリアルに分かりました。
毎回食事が楽しみでした。家でも作ってみたいと思います。」

簡単な予定表が有れば、ということでしたが、
各部屋の引き出しに、1週間の予定表を備え付けているのですよ。ご存知でしたか?
避難経路なんかも載せています。

名前に笑う、という漢字の有る子は、明るい子になりますよ。
もちろん、赤ちゃんが笑うのは生後3ヶ月近くになってからですけれど。
確かに笑ったように見えることも有りますよね。

さて、今日は最近流行りの「はしか」と「水ぼうそう」についてです。
連日電話が有るのですよ。

まず「はしか」についてです。麻疹のことですね。
妊娠中にかかっても、どうってことはありません。
ですから妊婦さんは、何も心配しないでください。
仕事はもちろん休んでくださいね。
内科を受診しても良いのですが、どうせ受診してもよくなるわけではないので、
家でおとなしくしておいてもらえばいいのです。

ついでに覚えておくのは、「3日ばしか」と呼ばれる風疹です。
同じようにブツブツが出て、熱が出る病気ですよ。
こちらは妊娠中にかかると、えらいことになるので、
産後によく風疹の予防接種をしていただくのですが、
今なら麻疹風疹ワクチンが割安なので、ついでにしてほしいという褥婦さんが居られます。

ですが残念ながら、褥婦さんの分まで予防接種が有りません。
今は子供の定期接種の分さえ滞っているので、褥婦さんは遠慮してください。
篠山市では子供さん優先というお達しが出ているようです。
もちろん風疹単独の予防接種は、抗体価の低い方はぜひ受けてください。

次に「水ぼうそう」、水痘のことですよ。
水ぼうそうは、妊娠初期にかかると、少しだけ心配する必要が有ります。
流産の確率が少しだけ上昇するからです。
ですが何も起こらないことの方が、ずっと多いのですよ。
だからこれも心配する必要が有りません。心配しても治療は無いのですから。

ただし出産直前に水ぼうそうにかかってしまうと、ややこしくなります。
生まれた赤ちゃんが、かかってしまうことが有るからです。
予定日近くだと、陣痛を抑制して、なるべく遅くに産んでもらった方がいいでしょう。
以前、そんな妊婦さんが居られました。
入院してもらって、LDRルームで隔離したことが有りますよ。

ちなみに初めてかかれば水ぼうそうですが、
免疫の有る女性が再感染した場合には、体の一部にだけ帯状に発疹が出るので、
帯状疱疹と呼ばれます。
2度目なので、この場合は妊娠には、何の影響も及ぼしません。

不妊治療中の女性まで心配されて、
はしかの予防接種を受けたいと言われます。
そんな必要は有りませんよ。
したければ風疹だけしてください。
かかったことが有るかないか分からなければ、とりあえず打っても構わないことになっています。
検査するだけでも予防接種代金くらいかかるからです。

そこで教訓です。
自分の子供にはそんな思いをさせないためにも、
母子手帳に予防接種や、罹患暦は書いておいてあげてほしいですね。
母子手帳が真っ白なお母さんの、多いこと多いこと。

今、医学部に入学すると、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、B型肝炎の検査と、
抗体価が低ければ、ワクチンをしないといけないのですよ。
もちろん自費なんですけれど。
看護学部でもそんなことが有るのですか?
あるいは皆さんの職場では有るのですか?

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