同性婚の拮抗阻害

　同性婚が盛り上がらないのは、多くの人が男と付き合っているということにまだまだ後ろめたい感を持っていることなんだよね。カミングアウトの問題がぼくなんかより上の世代にはまだまだある。そもそもお付き合いも、おおっぴらにできないような心性の人たちが「同性婚」なんか考えるはずがない。「会社の人に見つかるといけないから、街で手なんかつなげない」人が、同性婚をするはずがないわけですね。
　普通に恋愛をして、普通に祝福されて、普通にからかわれて、普通にデートして、普通にケンカして、普通に友達に相談して、普通にドロドロになって、普通に別れる。そういった恋愛が通るさまざまな普通のことを普通に表明できる人がなかなかいないというのが何よりも問題なんだよね。表明と言ってもブログとかで割と「公」に向けて書くのでなくていいわけで、身近な友達に打ち明けて相談するって言う程度なのだけど。それもないところに同性婚の需要が生じない。
　いまの若い世代の連中が、30代になり、40代になり、安定した関係を求め、そこに法的な関係もきちんと整備されてくるといいなあと。まだそういう段階なのかなと、このごろ恋愛活動をしていて思いました。いろんな人とあって、いろんな話を聞くからね。ただ、ときどき見られるのが、学生のときにははじけていたのに、就職をしてからなりを潜める例。同調圧力に屈する場合ですね。そうならないような「強いオカマ」が徐々に出現してくる必要がある。意識として同性婚をある一定数の人が求めて、社会的に需要が認められるようになるまでに、まだいくばくか時間がかかりそうですね。