フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

海の日

2014-07-21 23:35:58 | Weblog
今日は海の日、国民の祝日です。1996年から7月20日が祝日になり、2003年からはハッピーマンデー制度によって7月の第3月曜日になったものです。海の日は海に対する理解と認識を深めてもらう日になっています。
さて認識という点では、いつも海に対して認識が欠如しているなあと思うことがあります。それは海にはいくつもの顔があることを忘れることです。鏡のように波一つない海、風は順風、爽やかな海。これも一つの顔であり、我々がこうした海に向き合って癒しを貰うことが出来る海です。しかし、時には海が我々に牙を剥いて襲う顔も持っています。つまり自然の力に無力な人間を海が嘲笑う時ですね。
ところが無力である意識が全くないのか、そんな海に対して向き合ってしまうような輩も存在します。自然の猛威を恐れないのです。時には自然の力にひれ伏して過ごすことも必要なんです。だからこそ自然の優しさがいとおしく有り難いのです。海に囲まれた日本。感謝と畏敬を併せもつことを誓う海の日にしたいと思います。

言葉忘れ

2014-07-20 22:27:10 | Weblog
フロイト先生の言葉に「物を忘れるというのは潜在意識のうちに忘れたいという気持ちがある」という人間の心理をとらえた言葉があります。しかし、この至言もどうも歳をとってくると当てはまらないことが多く出て来ます。つまりこうした心理に関係なく言葉が出て来なくなるのです。あれでもない、これでもないとあれこれ思いだそうと試みますが、だめなことが多々ありますね。こうしたもの忘れの進行を止めるには、誰かに聞いては駄目で、自分で解決することだそうです。
そこで助かるのはパソコンで検索ですね。断片的な言葉を羅列して検索すると、探していた言葉が出て来ます。先日も「ロードマップ」という言葉を度忘れして気持ち悪いので、とにかく、戦争、終結、工程表、プログラムなどの言葉を並べて検索したところ「ロードマップ」という言葉が何かの文章の中に出てきました。こうして自分で探さないとまた忘れることになります。笑い事ではなく単純な言葉でもあり得ることなんです。
若者よ!笑うことなかれ!行く道ですぞ。

世界は非情

2014-07-19 23:55:26 | Weblog
マレーシア航空機が悲惨な戦争の巻き添えをくいました。本当に無慈悲な物語が絶えない地球です。いっそのこと月にでも逃げ出そうかと思うくらいですが、そういえば今日は今から45年前、アポロ11号が月面に軟着陸した日です。「この一歩は小さいが人類にとっては偉大な躍進である」これはアームストロング船長が月に初めて一歩を踏み出した時に地球に送ったメッセージです。
あれから45年。我が地球はとみると、科学の進歩はすさまじいものがありますが、人が武器を持って殺しあう戦争はいっこうに無くなる様子がありません。何故なんでしょう。愚考するに、これだけの情報化時代に於いて極端に欠けているのが他の国の歴史、民族、伝統、文化といったものに対して余りにも知識(情報)が不足しているということではないでしょうか。それだけに他の国を尊敬する気持ちが薄く、いや、持てないのでしょう。
それぞれの国にはそれぞれの物差しがあります。その物差しを知らなければ、物事を計れないでしょう。

自分とは

2014-07-18 23:34:21 | Weblog
ある本の記述に興味深い言葉がありました。「人は自分のことを3割高く評価している」というものです。著者はこれを本人にとって良いことだと結んでいます。なるほどそれほどの気概がなければ事が運ばないかも知れないと思ったのです。とは言っても何事も全くの一人では何も出来ないのも事実です。自分を取り巻く人との融和が何より大切になって来ます。そのためには、時には我を捨てる勇気も必要です。
こんな一例をひいてみましょう。お風呂に入っていてまわりのお湯を自分の方へかき集めると、いつの間にか脇からお湯は流れ出てしまいます。反対に自分近くのお湯を前へ出していくと知らず知らずのうちに脇の方から自分の方へお湯が入って来ます。このように自分が人に尽くすというやり方をすれば必ず自分も満たされるのです。心の中で3割増しの自負心を持ちながら、周りにも3割以上の心遣いをすることが事をなすには必要なんですね。気持ちのバランスをとって事に当たりたいですね。

遅くても多い

2014-07-17 23:00:11 | Weblog
愛知県の交通事故死者が100人になりました。100人に達したのは昨年より38日遅いのですが、愛知県の死者数は全国最多ということです。愛知県の交通事故死者の数は昔から全国の1位2位を争う事故多発県です。アナウンサーという職業柄、随分マイクの前で安全運転を呼び掛けてきましたが、数こそ少なくなりつつありますが、他府県に比べて多いという汚名は返上出来ていません。色々理由は考えられますが、やはり日本列島の真ん中にあり、北から南からの交通量が圧倒的に多いことがあげられます。
かつて愛知県と事故死の数で汚名を競った北海道も同じことが言えますが、交通事故を起こした車のナンバーは他府県ナンバーが多いと思うのです。経済の大動脈となる高速道路が走る土地柄です。もちろん他府県のせいとばかり言ってはいません。広い道路の特長をもつ名古屋の道路ですから、ちょっとスピードが余計に出るかもしれませんね。
ともかく、こうした全国一という数字が現実にあるわけですから、当事者にならないように、運転者も歩行者も注意深くしたいですね。

日本発祥

2014-07-16 18:26:14 | Weblog
大相撲名古屋場所も始まりました。遠藤人気もあってか、初日から満員御礼が出るなど客足は好調のようです。
日本の国技と言われている相撲の最高位の横綱は三人ともモンゴル出身で、何とも相撲を生んだ国としては寂しい限りです。それだけに遠藤に過剰な期待がかかっているのかもしれませんね。日本発祥といえば柔道も外国では人気でフランスなどは柔道人口はすごいそうですよ。
さて、けん玉も日本発祥なんだそうです。広島県廿日市市です。その廿日市市で「けん玉ワールドカップ」が行われました。その優勝者は19才のアメリカ人でした。日本人の最高位は3位でしたのでこちらも発祥の地の面影が薄いようです。逆に日本以外の国の発祥で日本がトップになっているのは何かあるでしょうか。日本から世界に広がるのは嬉しいことではありますが、発祥の地に相応しい成績をいつもあげて欲しいと思う私は心が狭いでしょうか。
そうそう歌手の三山ひろしさんもけん玉が上手ですから、歌と共にけん玉も頑張ってもらいましょう。

チャンス

2014-07-15 17:32:25 | Weblog
中日ドラゴンズのヒットメーカーのルナ選手が故障で休んでいます。また、昨日は現在のところ首位打者の大島選手も欠場しました。しかし、昨日のゲームでは代役の選手が活躍し、阪神を逆転で破りました。わからないものです。しかし、わからないと言っている私を含めたファンはまさに不安でしょうが、選手の方は不安より何より希望を持ってゲームに望んだことでしょう。つまり、ここをチャンスと捉えるのです。レギュラーが故障したのをきっかけにスターの座に座った選手は数知れずいます。昨日、阪神の先頭打者ホームランを打った上本選手も西岡選手の怪我をチャンスに替えた一人です。
こんな話があります。『人生で最高の贈り物は、チャンスを贈ることだ』。長い間かけて作られたレギュラーの評価を覆すのは大変なことです。ですから、控え選手がチャンスを手に入れることは、レギュラーが何かによって休むことしかありません。芸能界でも同じです。レギュラー番組を休むという事が大変勇気がいるのはそういうことからです。
さあ、今日も代役頑張って、ドラゴンズ前半
戦の貯金作りを!

電話

2014-07-14 22:19:24 | Weblog
今日は珍しく、体面のインタビューではなくて、電話でのインタビューがありました。まあ、気心がしれた歌手でしたのでそれほど困りませんでしたが、全く知らない相手との電話インタビューはちょっと緊張します。表情が見えないので相手の気持ちを推し測ることが出来ません。ですから、この質問をどう受け止めているのか判断出来ないのです。ひょっとして嫌な質問かもしれませんね。体面ですと、さらっと次の質問に移れますが電話だとそうはいきません。
ところでインタビューというか、人と話す時には「ミラーリング」というテクニックが必要です。この「ミラーリング」は相手の表情に聞き手も合わせるという、つまり鏡になれというテクニックです。相手が悲しげに話しているのにこちらがニコニコしていたら気を悪くしますよね。逆に、相手が嬉しそうに話しているのに不満そうな怒った顔で聞いていたら話が続かなくなってしまいます。相手に合わせる「ミラーリング」のテクニックは話を弾ませるのに必要です。電話だとそれが出来ないから難しいインタビューになってし
まうのです。

食べる癖

2014-07-13 23:00:36 | Weblog
先日あるコラム欄にラーメンにいきなりコショウを振りかけるかどうかを語っていました。そこには「かける派」と「かけない派」はほぼ半分だと書かれていました。私はかけない派の一人ですが。
その記事で思い出したのが、カレーにソースの話です。私よりちょっと先輩たちは日本に洋食がどっと流れこんで来たころが青春時代。その頃は何でもソースだったのでしょう。カレーにソースでした。後年に一緒にカレーを食べる機会があった時も相変わらずソースでしたね。最近はトッピングにカツを乗せる人がいますから、そんな人はカツ用のソースを使うこともあるようですが、トッピングなしのカレーにもソースというわけです。その時代の人達はさらに醤油にもこだわります。海外旅行に出掛ける際に、小さな魚の形をした醤油入れを大量に持っていくのです。味が薄くて醤油が無いと食べれないという持論からです(笑)。面白いことには、彼はサラダにはドレッシングではなくて塩なんです。醤油とソースと塩。彼にとっての三種の神器なんですね。

今こそ三奪法

2014-07-12 21:53:58 | Weblog
あるお医者さんが言っていました。名古屋の敬老パスは元気を保つのに大変良い制度だと。地下鉄、市バスが敬老パスによって乗り放題ですから、老人が身体を動かすために出歩くから健康に良いというわけですね。特に地下鉄は階段が多くあるので足腰をよく使って尚更良いようです。出歩くことによって何が良いかというと、知り合いが新しく出来る可能性が生じることです。自宅に籠っていては、新しい世界が広がる可能性は少ないですからね。
知り合いを作るに当たって心しなければいけないのは、我々、定年後のものは「三奪法」を意識することです。江戸時代の儒学者、広瀬淡窓は自分の塾に入門させる際に、この三奪法を弟子達に守らせました。「三奪法」とは、次の三つを奪う、つまり身分、学歴、年令は関係なく学び、付き合いなさいというこの塾の憲法なんですね。会社勤めの身ですと、多少なりともこれらを意識して付き合うこともあります。しかしフリーの年令になればしがらみがないので三奪法は簡単に出来ます。これによって終の友人が出来ますよ。