匠三刻#(たくみつどきしゃーぷ)

平田匠と「TAKUMI DuO」応援ブログ。及び管理人の『僕の1日は、昨晩の反省を鼻で笑うことから始まる』

ありがとうございますお疲れ様でした_10_11_28Live

2010年11月29日 | ライブレビュー
●お疲れ様です。
パル傷ムです。帰ってまいりました。

といっても一眠りしたあとなんですけどね。

まずは御礼。

JUST IN TIMEさま。
受付をして下さったお二人。
ドラム貸して下さったマツイさま。
LIVEにきていただいた皆様。

スペシャルサンクスとぅーBOSS。
やっぱ米はコシヒカリですね。

お花ありがとう青○さん。
すごく嬉しかったです。

ワインありがとう井○くん。
京都丹波にワインがあったんかー。しらんかった。



にごり葡萄酒初めて飲んだ。凄くフルーティでまさに果実酒でした。
美味しかったどえす。




●さてワタクシ、今回は神戸に宿泊しました。
取り急ぎの仕事もないもので。
というかこれから先の仕事もないので(笑)。

どうせならゆっくりしていけばいいと自分でも思ったのですが、何故か翌日AM6:00に起床しまして。

興奮してたんやな。
体の方はかつてないくらい疲れてたはずなんですけどね。

二度寝もできず、そのままホテルの簡単な朝食を食べることにしました。

無料。
自分で食パン焼くんだけど。
食パンとサラダとヨーグルトと卵とフリードリンク。
無料。
宿泊一泊で¥3,880。
安い。
僕でも泊まれた(笑)

おすすめです。スマイルホテル神戸元町。

シャワートイレが高性能だったり、当然地デジハイビジョンテレビだったり、いろいろと僕の自宅よりも家電的にレベルが上だったのはここだけの話だ(笑)。


●さて。いつかの二の舞を踏むまいと通勤時間帯を避けるために時間を潰そうと思うも、チェックアウトして時計を見れば、時間はAM7:30。

24時間ネットカフェでも行くかぁと、かつての記憶をたどってみたらそういえば三宮方面にあったっけ、4年前はそこで同じような時間帯にシャワー浴びてJUST IN TIME入りしたんだっけと思い出しながらも、やたらと重さを感じる荷物と疲れが取れない体を引きずるのは無理だったんで元町から一駅だけのためにJRに乗ろうと決心。120円だし。

と、思ったら大阪までの快速がすぐ来るみたい。
そんなに人もいないみたいだし。
思わず乗ってしまった。


当然どんどん混み合う車内。
大阪までお仕事に出かける立派な社会人の皆様が、憂鬱な月曜日の中で最も憂鬱な時間帯の朝に最も憂鬱な空間である電車内で憂鬱な顔をしながら、ひたすらその憂鬱な何かが過ぎ去るのを待つように、じっと目を閉じ、額にシワを寄せている。

そのなかで知らない人には想像できない、うっすい意味不明のクワンクワン鳴る鉄板のような半端な持ちにくいサイズの丸い物体を抱えて、同時にやたらと重いだけの荷物を足元に収める、年の頃は30後半のだらしない体をしたおっさんが、イヤフォンをしながらウツラウツラしている。

大阪に着くと同時に、文字通り人波に流されてホームへ投げ出されると思わず言葉がこぼれでた。


オレは一体、何をやっているんだ?………(笑)

もートリプルミーニングぐらいの勢いで。
なんで快速に乗っちまったんだろう?
なんでわざわざ通勤時間帯を選ぶような真似を?
なんで6時に起きてんねん?
なんであの人達と一緒に憂鬱な時間を体感できないんだ?
なんでBlue Mondayを“満喫する”人生を送れていないのだ?
あんなヤクザな仕事につかなきゃよかったな。
オレの13年はなんだったんだ?
おっとまずいまずい。


●そんなことはあっという間に忘れて鶴橋のロッテリアで一服。
そっからはアーバンライナーで名古屋へ。

川をたくさん越えました。
河をたくさん越えました。
越えるたびに僕の人生にゆかりのある土地に近づいてゆきます。

西宮見て、
尼崎見て、
大阪ついて環状線乗って、
アーバンライナー乗って、
サークルを半年で辞めた友達の実家である鈴鹿を越えて、
先輩の実家がある弥富を越えて、
親友の実家がある佐古木を通過して、
大学の頃毎日通った蟹江を通って、
中学の後輩が、ただ歯列矯正器具をつけているという理由で馬鹿にされていた女の子を、
カノジョにして仲睦まじくイチャついていた戸田を越えて、
大先輩の母校である富高をのぞみ、
いつか入ってみたい大名古屋温泉を見つつ、
働くようになってからのドラムスクール通いを本気で考えた教室のある烏森を通過して、
名古屋駅に着きました。

まるで人生の走馬灯を列車に乗せられて見せられているようでした。
なんだこのブラックジャックの最終回(笑)

(いきなり三重に飛んだのは途中寝てたからだよ笑)


●さて、地元名古屋に到着するも、なんだろう物足りない。
もっと、なんか、こう、遊んだほうがいいんじゃないのか?いっそのこと。

なにやら浮ついた気分のまま、なんとなく勿体無い思いもしつつ、結局お昼ごはんを漫画喫茶で食べてウチに帰りつきました。

よつばと!10巻、最高に面白かったです。
ホットケーキのくだりはちょっと泣きそうになりました。
どんな題材でもドラマってつくれるんですね。
「うそつき虫」のくだりはマジで勉強になりました。
ダンボー最高だぜっ!


●で、ウチにて昨日撮ってたLIVEビデオをプレビューチェック。

三脚が安物なんで揺れる揺れる。
やっぱ撮影班がほしいなー。自分ひとりじゃ面倒みきれねーや。
内容はといえば、


個人的に大反省………(笑)

言えることと言えないことと。
詳細はおいおい。


●そんなショックもありつつ、疲れが一気に押し寄せていつの間にか寝入ってました。

20:00過ぎに起きて、フラフラと近所のラーメン屋へ。
だから太るんだよというツッコミはなしよ(笑)。わかってる。よくわかってる。でもできない!w(橘いずみ

そこのラーメン屋の、中華そばと言ったほうがしっくりくるラーメンを食べたとき、
やっと「ああ戻ってきたなー(きちゃったなー)」と思いましたとさ。

多分、このラーメン、黒いTシャツを着た、やたらと渋い顔をして湯切りを続けるような男の、タオルで覆われたアタマの中には、恐らく1バイトも記憶されないような味と“佇まい”なんです。

100人いたら35人は好んで食べない。
別の50人は「まあ食べられなくはない」って言ってくれる。(世間はベタ的に優しい。みんなオトナ)
5人は「マズイもん食わせやがって!時間と金の無駄だ!!」ってブチ切れる。

残りの10人が多分、好きだって言ってくれる。

その10人の中に女の子はいないから僕は結婚出来ない(笑)。

いやー。世の恋人同士ってやつはきっと「10%の共感」だと思うんですよね意外とマジに。
こんなの好きなのワタシしかいないんだろーなってところに同じく好きだって言ってくれる人がいる。
それだけだと思うんですよ多分。
で、そんな出会いを奇跡とかいってしまうわけですが。
実質10%くらいだと思うんです。
10%もあるといっていい。
奇跡というには、ちと、大袈裟だ。
とか思ったり。

統計データを取ったわけではありません。
なんとなく。そこはかとなく。
そう思うだけです。


いいセンだと思うんだけどなー。

「少なっ!」と思う人には
「いやいや。日本人口1億3千万だとすると1300万人いるってことだからね」
「10人に声かければ1人はナンパに成功するってことだよ」
「少ないと思うのは、お互い確認してないからだよ。同窓会で『実は好きでした』なんて話、腐るほどあるだろ?」
って言うし、

「おお(多)っ!」って言う人には
「いやいや、100人集めて10人仲間がいたらいいほう、なんだぜ?」
「あくまで大数の法則に則って。偏りはあるよそりゃ。クラスのオンナのこ全員に告白してもダメなときはダメ」

って言います(笑)
クラスの子全員に告白するってのは別な意味で問題はありますが。

どうりでほら。

今回のLIVEに来てくれたワカモノのカップル率の高いこと!!!………(笑)



●まあまあそんなふうに思いながら夜はふけていき、もう僕も眠たくなってきました。

グダグダとくだらない理屈をこねながら、きっと50%のオトナな方々に支えられているんだと思いつつ、その事実に感謝して明日からも僕は生きていくのだと思います。

10%もあるんだ。最高じゃないか。






チャカ・カーンを気取ってわちゃごなどぅふぉみー(笑)

「社長の言うこと」は正しいかどうかで判断するもんじゃないとは思う。
それについて、自分が役立てるかどうか、だけだなー。

組織の長が決めるのはその組織の指針であって、それを否定したいならその組織から抜けること以外に方法はないと思う。

音楽性の不一致によるバンドの脱退・解散と同じです(笑)。
悪いことだとも思わない。

にしても、立ち姿がカッケーw


ビバ!ラ!ムラオカ(笑)

2010年11月28日 | 雑記
岡村さん復帰おめでとうございます。
いやーねー。
もー。

よかったですよ。

水道橋博士がTwitterで書いてたの読んで、更に気持ちが…。

非公式RT↓

エースという存在は、そもそもが不特定多数の「我々」の人生を背負って戦うことを義務とされてる。だから普通おかしくなるのは当たり前で、でも先人のエースたちは皆天才だった。岡村さんは日本の芸能史上おそらく初めての凡人のエースで、だからこそ泣いてしまう。

生やさしい感動路線と言うなかれ。そう思う貴方は若く、人生を点に過ぎないと思っている。大多数の平凡な人生の代償行為を小さいおじさんは笑いに殉じて無私の精神でやってきた。あらゆる喜怒哀楽を飲み込むものがお笑いでしょう。


あああまた人の言葉に頼ってしまった。イカン最近サボってる。
でもまー、こんなにきっちり芸人の立場からコメントしてくれているものもないもんで。
それこそ僕には絶対にかけないことなんで。
引用させていただきました。
失礼しました。

さて岡村さん。
お造りが好きだそうで。
マグロからいきたいとのこと。
好きなだけ食べてください。

ずっとゲゲゲの女房観てたってことなんで↓


キヨエいいよキヨエ。

さあ、明日、いやもう今日か、は、僕がやらなきゃ。
My Revolutionすんぞ。
頬杖付いていた夜は昨日で終わりやねん。



Play1 完売のお知らせ

2010年11月27日 | 告知
11月28日 TAKKUMI DUO LIVE
Play1 完売いたしました!

ありがとうございます。

Play2はまだ大丈夫です。

078-333-1858(just in time)

※水曜日定休です。
※定員になり次第、「予約サービス」は終了させていただくことを御了承下さい。


引き続きよろしくお願い致します。

TAKUMI DuO Live 告知_'10_11_28

2010年11月26日 | 告知


TAKUMI DuO LIVE!!
今宵もまた、In KOBE-MOTOMACHI 「JUST IN TIME」


平田 匠(Piano) VS 春木 昇三(Drums)


「Just in Time」でのLiveが決定いたしました。


日時:
2010年11月28日(日) 
Play1;5:00pm (受付開始4:30pmから)
Play2;7:00pm (受付開始6:30pmから)
※「Play1」と「Play2」は入れ替え制となります。

Charge:2,500円(飲食代別途:要1ドリンク)

会場:JUST IN TIME
MAP 神戸市中央区元町通3-13-1

Copyright (C) 2004 JUST IN TIME . All Rights Reserved
(JUST IN TIMEさんの本サイトの方が綺麗に観られますので、わかりにくい方はそちらでご確認の程、お願い致します)




先行予約を承ります。   

先行予約:
2010年10月28日(木)PM13:00より  
078-333-1858(just in time)
※「Play1」または「Play2」のいずれか希望されるステージを「JUST IN TIME」に直接or電話で予約されてください。
※水曜日定休です。
※定員になり次第、「予約サービス」は終了させていただくことを御了承下さい。


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今年も無事開催させていただく運びとなりました。TAKUMI DuO Live。
Drums担当パルキズムです。ありがとうございます。

今年も会場を提供してくださる「JUST IN TIME」さまを始めとする多くの皆様。
お力お借りします。よろしくお願いいたします。

きていただける皆様、お会いできることを楽しみにしております。

ポロリはないよ。


社長のひとことふたことみこと

2010年11月25日 | 社長のひとこと
「おお、留守電聞いたからかけ直したんだけど。引越しをするって?」

はい。わざわざお電話ありがとうございます。

「いやいやまあ。やっぱり、事務所が保てなくなっちゃったか」

はい。もう撮影始まってるんですか?

「おう、うん、そうだ。今、休憩中。天気待ちですよ。」

おおー。楽しそうですね。

「いやー○○万しか予算ないからなー。あんま悠長なことやってられないんだけど」



「あー。でもなんだ。どこにするんだ、場所は?」

はい。アタリつけてあります。事務所兼自宅にしますんで、広くて安いとこにします。

「んー、でもいくら安いったって大変じゃないのか?そこそこの広さにするんだろ?」

いや、もーほんとPC2台くらい持ってくだけっすよ。

「あー、んー」

荘内川越えますんで。海抜0米以下なんで。安いっす(笑)

「…あー。でもそうするとあれか。電話番号変わることになるのか」

はい。すみません。○○○-○○○○をなんとか死守したかったんですが。

「まーそれだけ移動するとなるとなー。なんだっけ?ひかり電話にする裏技で、今のところに越すときは電話番号そのままでいけたんだっけ?そこまでしたのにもったいないな」

はい。すみません。電話番号守れなくて。大事な引き継ぎ財産だったのに。

「いや、まー。それはいいんだけども。仕方ないことだしな。」

はあ。


「…お。いい感じにかたむいてきたな」

マジックアワーすね。

「うん。まーあれだ。あんま話せなかったけども。まずは、事情は了解しましたということで。じゃ、また」

はい。おつかれっす。わざわざお電話ありがとうございました。


……ふう。


と、いうわけで引っ越しをします。


あーなんか毎年引越ししてんなー。
別に更新料払うのを避けてるわけじゃないんだけども。

さて。
どうでもいい情報を教えてくれる音楽番組MCのこーなー。

聖PCハイスクールのムチャ振り企画で毎回ひどい目に遭わされていた井ノ部さん。
最終回でもひとりだけ卒業証書を貰えないというドッキリで本当に悲しくて泣きそうになったそうです。それでは聴いていただきましょう、Qlairで『お引越し』。



ちゃんと踊らねーからイジメラレンダヨ井ノ部ちゃん(笑)
あ、井ノ部ちゃんは2番のABメロ通して唄ってる娘でげす。

「ぶっちゃけウォークマンの方がアンプがいいんで」

2010年11月20日 | 雑記
「音がいいはずだから、ウォークマン買った方がいい」

なんて会話をしながら携帯音楽プレーヤーを選ぶことが一般的になってきてるという記事を目にしまして。
二ヶ月前くらいに(笑)。

で、週間アスキーが面白い実験を二ヶ月程前に(笑)やってたので埋め込んでみました。






●がんばったな、iPodnano。
いや、別に何かを否定したいわけじゃないんですけどね。

むしろなにかを云うとしたら「所詮MP3っつう圧縮音源を再生する時点で…」なんていう発言に対して、「さんざんF1の機体性能を語りつくした最後に『結局ドライバーだよね』なんていう結論にするのは悲しくないか?」ということでありまして。エンジニアが泣く。

同時に「アンプが全て」議論に対しては
たしかに自動車のスペックにグレードをつけるなら、エンジンの性能と排気量が最も重要視される部分だろう。実際『600cc以下は「軽」』っていう法律縛りもあるわけだしね。
でも、最終的にエンジンのパワーを路面に伝えるのは直接地面に接してるタイヤだろう。
そこを蔑ろにしちゃブリジストンやミシュランが泣く。

とか。他にもシャーシの設計とかね、トランスミッションの出来とかね、ギア比を気が遠くなるなるような精度で調整したりとかね。比較基準はいっぱいあると思うんですよ。
一言でひっくるめると「完成度の高さ」ってことになると思うんだけど。


●例えばイヤフォンを付属のものから交換したいと思ってる人がいて、「そんなもん何付けても同じだよ、アンプが決めるんだから」とか仰る方もいるわけです。
でも、最終的な音の出処であるスピーカにこだわることの何が悪いのか。直接、耳にぶち込むところだよイヤフォン。
でもでも一方で、さすがに3~4万もするイヤフォンを外出時にする気にはならんなー。
すぐ断線しそうだしなー。


●あー言っちゃってるじゃん。「否定したいわけじゃない」とかおためごかしもいいとこだ。敢えてそのまま残しとこう。嫌な人間ですよぼかぁ。


●必然的にセットになる、音源管理プレイヤーの使い勝手も視野に入れないとね。
appleのiTunesの取り回しの良さは無視できないと思う。Sonic Stageと併用した自分なりの感触で言うと。最近重すぎるけどなーあいちゅん。


●ソニーはウォークマンに、単体で5000円前後で売ってるカナル型イヤフォンの廉価版を付属でつけてます。そこら辺りがソニーのヲタクっぽくていいところ(笑)。
まー、先に立ち上げた規格の流用の方がコストを抑えられるって理由もあるかもしらんが。あと筐体のデザインが好き。どうしても惹かれるわウォークマン。


●オーディオマニアも行き着くと電力会社別に音が変わるって人もいますからね(笑)。
中部電力は中音がふくよからしいですよ。
エージングとかなー。そこまでいくと正直少しオカルトチックだと思う。

コイルに電力を流し続けることによる「こなれた感」?はあるとは思うんだけど。
慣らし運転とかね、新品のグローブをひもで縛っておくとかね、新品の「硬い」状態から自分に合うように「ほぐしていく」ことによる変化ってのはあると思うんだけど。


●まー全てはデータと感覚のバランスってことで。どっちに偏りすぎてもねー。アクセルとハンドルの遊びをしっくりくるように調整することはあってもいいし、そこに理屈はいらねーよなーとは、思ってますよ。


コピペで学べる?文章術

2010年11月03日 | 雑記
●長文コピペが好きだという話は過去にさんざんしたと思いますが(参照記事)、今ももちろん定期的に掘り出しておりまして。

そんなことをやっていると、ときどき、もうほんとにうならされるモノが見つかったりするのでございます。

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「ねえ、お母さん、結婚したら一緒に住むって話、考えてくれた?」  
  「ダメよ、何を言ってるのよ。せっかくの新婚生活なのに。慎一さんにだって迷惑がかかるじゃない」  
  「大丈夫だって。慎一さんちは資産家で家だって大きいんだから。べつに気にする必要ないって」  
  「そういう問題じゃないわよ。『嫁入り道具に余計なモノまで付いてるわね』なんて笑われたら、お母さん、恥ずかしくって相手のご家族に顔向けできないわよ」  
  「あははは、出来ちゃった結婚で嫁入りしようっていうのに、今更恥ずかしいことなんて何もないってば」  
  「あら・・・大きなお腹抱えて大笑いして・・・いい大人が子供みたいに。あなた、もう三十歳でしょう? すこしは大人らしくしなさいな」  
  「まだ二十九ですよーだ。とにかくさ、結婚したら一緒に住も。今日はこれから慎一さんとデートなんだから、きちんと話をすれば大丈夫だって」  
  「いやよ、お母さん、同居なんて。慎一さんだって嫌がるに決まってるわ」  
  「だってこのままこの家で一人で暮らすってわけにもいかないでしょう。二十年前にお父さんが死んで、もう貯金だってほとんどないのにどうやって生活していくの?」  
  「パートでもなんでも働けば一人分の食い扶持くらい稼いでいけるわよ」  
  「いままで働いたことだってないんだから、いい年して今更働きに出るなんてムリに決まってるじゃない」  
  「まったくこの子は減らず口ばかりで・・・。ほら、そろそろ慎一さんが迎えに来る時間よ。準備しないと」  
  「あら、ホントだ。じゃあ、お母さん、お小遣いちょうだい」  
  「もう、この子ったらもうすぐ三十になるっていうのに・・・。ほら、これで美味しいものでも食べてきなさいな」  
  「ありがとう、お母さん。じゃあ、お寿司でも食べようかな」  
  「お腹がすくからって食べ過ぎちゃだめよ。お腹が大き過ぎると体だって危ないんだからね」  
  「はーい。いってきまーす」  
   
  「おまたせ、慎一さん」  
  「どうしたの? ずいぶん時間かかってたようだけど」  
  「ごめんなさい。息子の相手してたら時間がかかっちゃって」  
  「ああ、ニートのまさゆきくんか。さっき元気に寿司屋に入っていったが・・・。ありゃ太り過ぎなんじゃないか?」  
  「ええ。今度生まれてくるお腹のこの子にはあんな風になってほしくないわ、まったく」
 

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見事な叙述トリック。ても足も出ませんわ。ネット文化にはニート・引きこもりというキャラクタが常にまとわりついてきますが、その特性もきちんと押さえてあるというね。ひょっとしたら自虐ネタかも知れませんね。脱帽だわ~。


●もう一個。今度は同じくネット界隈で広がる「昔はよかったね」感を感じさせるシロモノ。


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(多分、某巨大掲示板の「小学生の時にしたイタズラ」みたいなスレッドで書かれたものだと思われます)

いたずらじゃないが

中坊の頃の昼休み、ジャン負けした4-5人がトイレの個室に一人ずつ隠れて、勝ったヤツが個室にバケツ一杯の水をかける、という遊びをやってた。

コードネームは「ベンジャミン」

外から見えないように隠れるのは意外と難しかったが、数人で一つの個室に隠れる「合葬」や、(つまり水をかけられる率は減るが死ぬときはみんな一緒。)わざと誰もいない個室の見える位置にジャージや上履きを置く「分身」など、技も多彩になり、高度で洗練された知的ゲームになっていった。


ある日、教室で楽しくベンジャミン談義をしていたら、小耳に挟んだ教師が

「面白そうな話してるな。どんなゲームだ?先生も入れてくれよ」

と寄ってきた。
新参者に詳しい説明をしてやるほどベンジャマンな俺たちは甘くなく。

「個室に隠れる。見付かったらバツゲームだよ」

とだけ言い、参加を許した。
ジャン負けした先生は

「おいおい、なんかドキドキするな~(*´Д`)。見付かったら何されるんだ?
先生妻も子どももいるんだからお手柔らかに…ゎysじょjZjしrxgふぉkj…‥」

鬼が30秒数え終わったのに先生は喋り続けたので、個室で先生は即死した。
先生が悲鳴とも嗚咽ともつかぬ音を発している間、
バケツの水を2度に分ける「時間差」を警戒し、誰一人口をきかない午後のトイレ。
 
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ああああ。体言止めってなんて素敵なレトリック。
こう、なんだろう、文章に描かれた世界の中の時間と空間にフワっと取り残されるような浮遊感となんともいえない後味がありますね。

【午後のトイレ。】
中学校の午後のトイレですよしかも。なんて素敵にノスタルジック。

一生懸命自分たちが考案したゲームに権威をつけるために考えた数々の専門用語・固有名詞。でも中学生の限界が見えるボキャブラリィ。

おそらく「便所→なんだかカッケー語感で→英語っぽく=【ベンジャミン】」なんでしょうね。更にはベンジャミンに参加する猛者たちは【ベンジャ“マン”】なわけですよ。誤植・打ち間違えかもしれないがそうでないことを祈りたい。いやもし間違いであったらそれはそれで奇跡。あああかわいいそして懐かしい。

きちんとおはなしとしてのギミックもあるんですよ。
後半の後半、オチに繋がるカタチで、新しい技の存在を明かしているわけですね。
先生に誰も口を聞かないのは「時間差」という技のため。それが最後に明かされる。

機知と笑いと懐かしさに満ちた超短編(ショートショートショート?笑)。

いや、ほんと勉強になりますっ!


●ひょっとしたらタイトルに偽りありか?(笑)
具体的なテクニックの解説は一切できません。僕ができるわけないじゃないスか(笑)。むしろ学びたいッス。まぁ、テキストとして適度な短文っつうのはいいんじゃないかと思いますですね。そ、そんくらいしかタイトルに沿うようなことは言えないス。


●余談ですが、ワタクシが【倒置法】というレトリックの凄さを感覚した出来事というのがありまして。

またまた漫画『タッチ』の話で申し訳ないのですが、アニメの方でですね、最終回近く(最終回だったか?)、ある台詞において、それは起こったのです。

アニメでは

「上杉達也は世界中の誰よりも浅倉南を愛しています」(なんて小っ恥ずかしい台詞なんだ。タイプするだけでも顔から火がでるわ)

なんですが、違うんです。違うんです。原作では違うんですよ。

「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも」

だったんですよっ!!!!
ばっきゃろぉ!!テメー!!「世界中の誰よりも」は最後に言うからいいんじゃねーかぁぁぁぁ!!!何考えてんだ!シェフを!シェフを呼んで来い!!!!

なんて聞いた当時は思ったもんです(笑)
このあらいをつくったのは誰だァ!くらいの勢いですよ。
海原雄山なみの激昂でしたよ。


まあ今では、演出の都合と、なにより読者が自分で間の調節を図れる漫画とは違い、リアルタイムの時間に視聴者が支配されるアニメでは、「朝倉南」という名前を出すことを最後に持って行きたかったんだろうなーなんて思っております。

アニメでは電話での告白だったしね。カット割りの都合もあったんでしょうね。
同じ“余韻”を表現するなら、会話する二人を連続で繋げるよりも間に何カットか別の画を入れた方が効果的だったんでしょう。なんの画が入っていたかは忘れましたが。
多分甲子園の画とか高校球児の画とか「喫茶みなみ」の外観とか電話ボックスを遠くから観る画とか、そんな感じでしょう。


いやあ勉強になりますっ!!
以上ですキャップ!!!



この人、昔バンドやってたときドラマーだったらしいス。
ちょい前なんかのインタビューで言ってたけど、曲作りで最初に浮かぶのはリズムだということ。
今でもそうかはわかりませんが。