8日は赤坂November-eleventhへ行ってきました。
山本英美さんのライブ「さよなら、ありがとう」を目的に。
ライブビストロNovember-eleventhは、もう少しで閉まってしまいます。
いままでこのお店で活動されてきた想いと、感謝を込めての今回のライブ。
瀟洒な階段をぐるりと登って二階がお店です。
店員さんもやさしくて、ふわりとあたたかな場所でした。
閉まってしまうなんてもったいない。
おいしいパスタを食べ終えた頃、すっと照明が落とされ
英美さんがステージへ。
このステージを180°囲むようにテーブルが配置されています。
「まるで分度器の真ん中にいるみたいでしょ?」と英美さん。
そんなアットホームな、距離のちかいライブハウス。
ライブのネーミングからして、しんみりするかも、と思っていたら
まったくそんなことはなく。からりと明るく登場した英美さんは終始
「年末に徹底的に行った大掃除で手が荒れて、指紋がないんだよ〜」と客席を沸かせていました。
「わるいことしたら、お風呂掃除を徹底的にやると効果的に指紋が消えるよ」だそうです(笑)。
この、気負わない姿勢がかっこよくてね。まるですぐそばで友達にはなしかけられているような
ゆる〜い雰囲気に油断してゆるむこころを、突くように
歌うときはいきなり本気。ずるいくらい本気です。
そのギャップが……ギャップが……ギャップが……めちゃくちゃかっこいいんですよ!!!!
ああすみません、クールに書こうと努めていたのですが、思い出してあらぶってしまいました。
フウ。
落ち着いた店内。照明はぶどうをかたどっています。
今回はリクエスト形式。お客さんひとりひとりがリクエストした曲から英美さんが選曲して
歌ってゆくというスタイルでした。
票の多い曲を中心にということでしたが、なぜかメイン・代表曲あたりを避けて
「マイナーな曲」「意外な曲」に票が集まったようで、
英美さんも「おもしろい結果だね」とたのしそうに語っていました。
普段のライブではなかなか聴けない曲を今回たくさん聴くことができて
往年の英美さんファンの彼はよろこんでいました。
私はまだファンになって日が浅く、これからCDを聞き込んでゆく途上にいるので
知らない曲も多々ありましたが
それがね
知らない曲でもイイんです。
なんでこんなに山本さんの歌はダイレクトに心を揺さぶってくるんだろう、と考えて
あ、歌詞だ、と気づきました。
アップテンポでもバラードでも
歌詞がイメージをともなって見えてくるので
その曲のなかを体験できるんです。
弾き語り。たったひとり舞台の上で
英美さんは何曲も、何曲ものリクエストに応えてゆきます。そのたびに
ここにいるみなさんの想いや記憶、イメージがギターに乗って展開されてゆく。
わたしは二列目のテーブルにいて、そのままその場所で
なんにんもの方々と出会って語り合ったような、何本もの映画を観たような
そんなこころもちにさせられました。
弾き語りの英美さん、
本当に凄かった。
でも終始お掃除の話とか、髪が伸びたからヘアピンで留めてる、
髪切ろうかなとか(個人的にはそのくらい長い方が)、ニトリニトリ、
ニトリにいくと楽しいよとか、
そんなことをずっと……曲の合間におしゃべりされていました。
この、ゆる〜いときとキメるときの落差が心地よいんです。
観ている自分がうっとり酔えるアーティストに出会えることは
本当に貴重だと思うんだ。
私がリクエストした「X'mas in the Blue」。
「ふつうのとボサノヴァバージョンどっちがいい?」と英美さんが客席に投げてくれたので
すかさずボサノヴァー!!と言おうとして「ボサ……ボサ……ノ」(恥ずかしくて声が出せない)
それを見かねた彼が「ボサノヴァでお願いします」と言ってくれて、無事
ボサノヴァバージョンを聴くことができました。ありがとうございます。
いつかフルで聴きたいな……ライブで。
終演後、物販のポストカードを見つめていたら、サポートの男性が
(もうちょっと待っててくれたら英美さんサイン書いてくれるよ)とコソッと教えてくれました。
それからはもう夢のなか。
英美さんが目の前にいる。アタマ真っ白です。
憧れの人をまえにするとなぜ日本語が出てこなくなるんだろう。手はふるえるし。
買ったポストカードの一枚にサインと、さらに握手の写真をお願いしたらまさかのOK!
完全に夢うつつです。記憶飛びそうです……が
「えっ、こんな指紋のない手で良ければ握手いいですよ」と最後までネタで締めくくって
もらえたこと、だけは覚えています。
本当にありがとうございました。
生きてるといいことある、と痛烈に感じました。
前に進んでゆく元気が沸いてくる、すてきなライブでした。
さよなら、を飾る最高のライブだったのではないでしょうか。
英美さん、スタッフのみなさま、1111のみなさま、あの場所にいたみなさま
本当にありがとうございました。
こころのおまもりにするんだ。このポストカード。