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「降ろされた日の丸 国民学校一年生の朝鮮日記」吉原勇

2014年09月18日 21時44分27秒 | 読書(昭和史/平成史)


「降ろされた日の丸 国民学校一年生の朝鮮日記」吉原勇

1945年、敗戦の時、著者は朝鮮・仁川(インチョン)にいた。
当時の様子を記している。

P4-5
終戦直前には、満州からいち早く引き揚げる憲兵が宿泊していった。そして玉音放送の後、朝鮮半島で最初に米軍が上陸してきた。何人もの女性が米兵に陵辱され、その1人は隣組の説得で米軍相手の慰安婦にされた。家族はその娘を残して帰国しなければならなかった。


昨年読んだ「竹林はるか遠く」と比較すると、かなり違う。
つまり、敗戦を迎えた場所が重要。
38度より北だと、ソ連軍に襲われる可能性がある。
京城(ソウル)に辿り着くだけでも一苦労。


なお、「流れる星は生きている」の著者・藤原ていさんは、
満州・新京(長春)から引き揚げている。
こちらも、壮絶な「脱出」である。

【ネット上の紹介】
「何で日の丸を降ろすんだろう」―昭和二十年八月十三日、朝鮮の港町・仁川に住む七歳の著者は不思議な光景を目にする。それは、当たり前の生活と秩序が崩れ去る前触れだった。玉音放送の後、優しかった現地の青年は豹変して「この家の物はオレのもの」と凄んだ。隣組では、上陸した米兵に「慰安婦」を差し出す相談が持ち上がった。仁川神社の宮司は行方不明に…小さな目と耳が捉えていた、敗戦下の貴重な記録。
[目次]
第1章 なぜ日の丸を降ろすんだろう
第2章 仁川の港は世界一
第3章 玉音放送は分からなかった
第4章 うちの母さんが慰安婦に?
第5章 朝鮮人には、本当の名前があった
第6章 「公設慰安所」がお向かいにできた
第7章 柳君がくれた大きな朝鮮餅

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