竹取翁と万葉集のお勉強

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再読、今日のみそひと謌 水

2017年10月18日 | 再読、今日のみそひと...
再読、今日のみそひと謌 水

集歌1510 瞿麥者 咲而落去常 人者雖言 吾標之野乃 花尓有目八方
訓読 瞿麥(なでしこ)は咲きに落(ち)りぬと人は言へど吾が標(し)めし野の花にあらめやも
私訳 撫子はもう咲いて散ってしまったと人は話しますが、私が目印をして取って置いた野の花ではないでしょうね。
注意 歌は比喩歌です。撫子は歌を詠った貴族が持つ荘園に住む村の未通女を示します。

集歌1511 暮去者 小倉乃山尓 鳴鹿者 今夜波不鳴 寐家良思母
訓読 夕されば小倉の山に鳴く鹿は今夜は鳴かず寝(ね)にけらしも
私訳 夕暮れがやって来ると小倉の山でなく鹿が、今夜は啼かない。もう、寝てしまったのだろう。

集歌1512 經毛無 緯毛不定 未通女等之 織黄葉尓 霜莫零
訓読 経(たて)もなく緯(よこ)も定めず未通女(をとめ)らし織る黄葉(もみぢは)に霜な降りそね
私訳 どれが縦糸、どれが横糸ということを定めずに天の乙女たちが織り成す色取り取りの黄葉の葉を、白一色に隠す霜よ降らないでくれ

集歌1513 今朝之旦開 鴈之鳴聞都 春日山 黄葉家良思 吾情痛之
訓読 今朝(けさ)し朝開(あさけ)雁し音(ね)聞きつ春日山黄葉(もみち)にけらし吾が情(こころ)痛し
私訳 今朝の朝開けの中に雁の鳴き声を聞いた。春日山は黄葉したらしい。(それを眺めることの出来ない)私は気持ちが沈む。

集歌1514 秋芽者 可咲有良之 吾屋戸之 淺茅之花乃 散去見者
訓読 秋萩は咲くべくあらし吾が屋戸(やと)し浅茅(あさぢ)し花の散りゆく見れば
私訳 野の秋萩は花咲く時期になっているらしい。私の家の浅茅の花が散って行くのを見ると。

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