よろず戯言

テーマのない冗長ブログです。

ヤマモモ酒

2017-06-29 19:38:44 | 日記・エッセイ・コラム

上の妹は一戸建てに住んでいる。

それまでボロい公営住宅に住んでいたのだが、

共働きでそこそこ収入があるので、数年前に中古の一戸建てを購入し、

リフォームして一家5人で住んでいる。

庭には前のオーナーが植えていた植木がいくつかあり、

そのなかに大きなヤマモモの木がある。

 

ヤマモモという果実を知らない妹。

「なんか気持ち悪い実がいっぱいなって、ボトボト落ちて汚いっちゃんね。」

この時期、鈴なりに実を付けて、それが熟してそこらじゅうに落ちる。

食べられると知らず、食べられると判っても、その見てくれから食べる気にもなれず、

おそるおそる食べてみても、たいして美味しくもなく、

美味しかったとしても、到底食べ切れる量でもなく、

そのまま木になりっぱなしで放置、ボトボトと落下して腐らせていた。

 

その話を聞いた自分、

「もったいな!」

思わず妹に言う。

ヤマモモといえば、滅多にお店に並ぶことがない貴重な果実。

ジャムや果実酒にすると、とても美味だという。

昔は植えられている家も多く、その辺の雑木林などでも見かけられたそうだが、

今はもう見ることがない。

自分も、山のなかで木になっているのは見たことがあるが、

その辺の民家では見たことがない。

それに、ヤマモモの実を食べたこともない。

どんな味なのか生食してみたい。

 

 

そんなわけで、妹から大量のヤマモモをもらった。 

お母んが甥姪を送り届けた際に、ついでに収穫してきた。

山のなかで木になっているのや、落っこちているのは見たことはあるが、

こうしてちゃんと見るのは初めて。

たしかに表面がブツブツしていて、見た目グロテスクだよなあ。

柔らかければ、木イチゴみたいだけど、これがけっこう固い。

 

木イチゴというかラズベリーのような、あま~い、いい香りがする。

ひとつ食べてみる。

・・・・・。

あんま美味しくないな。

甘酸っぱいけれど、甘みも酸味もなんかイマイチ。

前に山中で見たヤマモモよりも小粒に感じた。

鈴なりになっているっていうから、小さく育ってるのかな?

摘果して実を選別していりゃ、もっと大粒で美味しく育つのかもしれない。

 

まあ、もらったヤマモモ全てを生食するつもりはない。

目的は果実酒!

数年前に漬けこんだ、あんず酒

あれが上手くできて、すごく美味しかったから、今回もまたチャレンジする。

ヤマモモ酒を作るのだ!

 

 

さっそくホームセンターで果実酒を作るため、必要なものを買いそろえてきた。

果実酒用の瓶、前のはまだ底に少しだけあんず酒が残っているので、新たに購入した。

前のは無印良品で買った、メイドインジャパンで1,300円したが、

今回のはメイドインチャイナで600円ちょい。

同じ容量なのに、この価格差。

だがよく見ると、やっぱりデキが全然違う。

瓶のガラス部分は特に。

なるたけ避けるメイドインチャイナだが、これしか置いてなかったからしょうがない。

後は、ホワイトリカーと、氷砂糖。

そして、杓子みたいな瓶からお酒をすくうやつ。

名前が判らなかったが、“レードル”というらしい。

 

 

写真見て気付いたのだが、一個おもいっきり枝が残ってる・・・。

 

ヤマモモに付いている枝とヘタを取り除き、

流水で洗ってはキッチンペーパーで水を拭きとる。

それを瓶に投入していく。

一粒一粒、その作業をしていく。

ある程度ヤマモモが溜まったら、氷砂糖を入れる。

そしてまたヤマモモ。

そして氷砂糖。

これを繰り返して、ヤマモモと氷砂糖を交互に層のように瓶の中へと入れて行く。

 

 

ヤマモモと氷砂糖を入れ終えると、最後にドバーっとホワイトリカーを投入。

!?

このホワイトリカー、なんだか茶色いぞ?

ホワイトリカーって、無色透明じゃなかったっけか?

入っていたテトラパックを見てみたら・・・“ブランデーベース・リキュール”と書かれている。

間違えてしまった・・・。

 

ただ、これでも果実酒は作れるそうで、

ホワイトリカーよりもアルコール度数が高く、よりコクがあって美味しくできるらしい。

じゃあいいじゃないか!

そう思ったが、無味のホワイトリカーに対し、

ブランデーベース・リキュールは甘みがあるため、氷砂糖の量を調整する必要があるとも。

やべえ、氷砂糖もひと袋全部入れちまったよ・・・。

前のあんず酒の3倍くらいの量は入れたと思う。

あのホワイトリカーで氷砂糖少なめで漬け込んだあんず酒でも、

下の方はすっごい甘かったから・・・想像すると怖い。

 

 

漬けちまったもんは、しょうがねえ。

三ヶ月後くらいが飲み頃らしいので、それまで部屋の片隅に置いとこう。

どんなふうに仕上がるか、楽しみだが、

この氷砂糖の量を見たら、相当な甘さになってしまうのが予想できる。

甘過ぎて当然ストレートは無理だろうし、ロックでもきついだろう。

水や炭酸水でしこたま割って飲まなきゃならないだろう。

 

5年前に漬け込んだあんず酒、最後の一杯。

超まろやかになっていた。

 



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
美味しそうですね! (osaruno-koke)
2017-06-29 22:48:01
武さん、こんばんはー^_^
ヤマモモって初めて見ました。
スーパーにも売ってないです。
見た目甘くて美味しそうに見えますね。
果実酒まだ出来てないけど、
氷砂糖とヤマモモを瓶に詰めた段階で
もうすでに美味しそう、
出来上がりが楽しみですね!
できあがりが待ち遠しいです (武)
2017-06-30 00:37:55
osarunoーkokeさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
 
ヤマモモ、自分もスーパーはおろか、
青果店やフルーツ店でも売っているのを見たことがありません。
グミやナツメみたく、天然モノしかないものだと思っていましたが、
きちんと生産・出荷されていて、市場にも出回っているようです。
 
味はともかく香りがすごくよくて、
あんずも同様で、味はイマイチでしたが香りがすごく良かったので、
ヤマモモも、きっと美味しい果実酒になると思います。
ただ、激甘になってしまいそうなのが怖いです・・・。

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