大阪親爺の一分(いちぶん)

大阪と東京の違いが沢山ある。
両者の違いを整理したい。
それを大阪オヤジの立場で、
大阪を語り、大阪を主張したい。

(13)質屋の看板【1】---ひらがなの『ひちや』の看板がまだ大阪には存在していた。小さくなったが。

2007年06月12日 17時53分19秒 | たべもの
(9)の続きで、『質屋シリーズ』の一つ目です。

私の子供の頃は、大きな『ひち』の看板があった。
だから「質屋」は『しちや』でなく、『ひちや』と読むとばかり思っていた。
学校の先生は、「質」や「七」を、ちゃんと教えてくれていたのか、
今でも疑問に思っている。
東京に住んでみて、『質』は『しち』と読むことが判った。
ああ、恥ずかしい。還暦になって、初めて正しい日本語を知るとは。
大阪へ帰って来て、『ひち』の大きな看板を探した。かなり真剣になって。
子供の時だから行動範囲は小さい筈である。
探したが、なかった。

質屋の経営者は『ひち』が間違いであることを、どうして知ったのだろうか。
看板はみんな漢字の『質屋』に変わっていた。
それも、申し訳なさそうに、かなり小さい漢字だった。

「私たち質屋は長い間、間違って来ました。ヒチヤではありませんでした。
本当はシチヤでした。質屋一同」
という謝罪広告を見たこともないし、
「本当に長い間、我々質屋は『ひちや』と言って、皆さんを騙してきました。
申し訳ありませんでした。間違っていました。今後は『しちや』と呼んでください」
という訂正記事もないままであった。

恥ずかしそうに、小さい漢字の『質屋』の看板ばかり。
それが遂に「ひち」の看板が見つかったのである。
小さい「漢字」の上に、しかももっと小さく「ひらがな」で、

『ひち』と書いた看板が

最新の画像もっと見る