チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

中国の変化

2017-04-24 10:04:17 | インポート

 米朝開戦か?といった報道が賑やかになっている。金正恩の暴走に対し、トランプの予測不能性が対峙する構図であり、誰もが不測の事態を否定できない情勢が続く。
 21日、中国の環球時報が驚くべき社説を掲載した。北朝鮮の核やミサイル施設にアメリカが限定的空爆を実行しても中国人民解放軍の自動的援朝介入を意味しない、というものだ。かつての血で固めた同盟、相互援助条約下の中朝関係からは考えられない方針転換だ。38度線を越えて韓米の地上軍が入る、それに対しては人民解放軍が介入する、とも云っているがどのような介入なのかは明言していない。
 以前より中国は朝鮮有事の折、半島の内部に難民施設を建設して中国への流入を阻止すべき、朝中国境でアメリカ軍と直接対峙したくない、の2点を強調している。つまり中国が侵攻し北半分の治安維持にあたる、という条件なら北朝鮮の制圧に反対しないと云うことになる。米中首脳の合意がどの程度まで進んでいるのか、もうすぐに明らかになる。
 風雲急を告げていることは間違いもない。中国に続き、ロシアも朝鮮国境に部隊移動を開始したと報道された。東アジア最大の不安定要因を除去するためのアクション、それは必然的に起こり得る、周辺各国はそのように判断していると云うことだ。
 中国の変化は他にもある。北朝鮮は中国にとっての戦略資産のはずだったが、中国研究者等は今や北朝鮮は中国の首にできた悪性腫瘍、と表現している。人民解放軍瀋陽軍区をもコントロールし、北京に向けてもミサイルの照準を合わせる北朝鮮、かつてない強い忌避感を中国が持っていることは明らかだ。米朝戦争よりも中朝戦争のほうに現実感がある、そんな大きな情勢変化が北東アジアに起きていることは留意しなければならない。かつての枠組み理解では想定外のことは起こり得るのだ。
 アメリカは核のICBMを北朝鮮が保持することは絶対に許容しないはず。韓国と日本を人質にしている段階で決定的な処置を行う、それは高い蓋然性の中にある。中国は韓国による半島統一は断じて受け入れられない、もともと半島は中国の一部だった、と主張している。この2つのモメントの化学反応がこれから起こることの全てだ。おそらく、韓国や北朝鮮の意思や戦略などは関係しない。冷徹な国際政治、軍事戦略の範疇でしかものごとは動かない、その地平にたどり着いてしまったと云うことだ。
 アメリカが攻撃を焦る必要は全くない。着手は外交的な下地の丁寧な積み上げの後、空母レーガンの修理完了後で構わないはず。まだ時間の余裕はある。その間に中国の対北朝鮮圧力がどの程度で行われるのか、それが平和への最後の機会になる。悪性腫瘍だろうが何だろうが、それを育て保護して来た責任は中国にこそある。決定的な仕事、それが期待される。





                                           川口
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