チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

暗殺

2017-02-21 16:02:46 | インポート

 北朝鮮の偵察総局か国家安全保衛部かによる金正男暗殺事件、その前時代的手口に世界は驚き、改めて金王朝の危険性を認識することになった。ニュースが朝鮮半島一色になった一週間だった。
 マレーシアは数少ない北朝鮮の友好国で、何と工作員国家の北朝鮮と相互にビザ無し渡航できる関係にあった。今回事件は外交的に北朝鮮による主権侵害行為となり、今後その貴重な友好国も失うことになるだろう。
 金正恩は大阪出身の在日を母とする謂わば妾の子であり、正妻の子である金正男に血統的なコンプレックスを持ち、血統主義の王朝国家の中では脅威にしか見えていなかったろうことは容易に想像できる。暗殺は金正恩の権力の正統性確保のため、なりふり構わぬ最優先の工作になっていたと云うことだ。
 ASEANでは他にもインドネシア、ベトナム、タイなどが比較的北朝鮮に対して警戒心が薄く、これまでも工作員の活躍の場に利用されて来た。中国や韓国、無論日本でも大量の工作員が活動しているのは周知のことだが、ASEANのそれは専ら経済活動を中心にしている、と理解されてきた。その大事な外貨獲得源を暗殺の舞台にすることは最貧国の北朝鮮にとって自殺行為に等しく、戦略性がまるで認められない。殺害を急ぐ内政統治上の差し迫った理由があったから、と理解する他ない。
 それにしても、無知な若い外国の女性を男女関係や金で篭絡し実行犯の捨て駒に使う、相変わらずの北朝鮮の非情さに唖然とするしかない。素手で毒物(遅効性のVXと思われる)を正男の顔面に擦り付けさせ、直ぐに手洗いを指示している。間違えて実行犯が死んだとしても、それで永遠の口封じができる。オウム真理教の手口と同様、実行役に事前に解毒剤のPAMやアトロピンを投与させておけば、素手で扱っても生還させることが可能だ。どちらにせよ、女の命に何の関心もない手口であることに変わりはないが。
 これが隣国の姿である現実、平和ボケの日本人もこれで少しは目覚めるだろうか?
 専制王朝国家の北、混乱を極める南の情緒国家韓国、半島の政治民度は北も南も大差ない。所詮は同一民族の右左に過ぎず、東アジアの平和への危険性は李朝末期と同次元のもの、と理解すべきだろう。
 北朝鮮は日本の中にあって日本への総攻撃を宣言している朝鮮大学、拉致に加担した朝鮮総連など、見えている拠点だけでも巨大な政治工作システムを構築している。韓国によるマスコミや民進党などへの浸透も、既に危険水域にある。最近の安全保障議論が、ミサイルや核の正面装備防衛に限定された議論になっているのは現実に即しておらず、足下を侵食する工作に対し、毅然とした対応の議論を優先すべきだろう。
 北朝鮮では二級市民とされる在日朝鮮人を母に持つ金正恩、その血統に対する危機意識は恐らく我々の想像を超えて深刻なものだ。正男の家族、取分け息子の生命を抹殺し、金日成の唯一の血統を主張出来るまで暗殺部隊の活動を続けさせるはず。
 半島の民度は北も南も、等しく3~400年の遅れがあると考えるしかない。30年程度の遅れという従来認識のままでは、きっと半島に関連する出来事の全てについて、理解に苦しむことになる。今日、タイの主要紙であるバンコクポストは、なぜ未だに国際社会が半島を文明国として扱っているのか理解できない、との社説を掲げた。同意するしかない。






                                川口
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