チャオプラヤ河岸の25時

ビジネスマンの日記帳

第三極

2017-07-03 21:30:30 | インポート
 


 都議選は都民ファーストの圧勝、自民、民進の大敗北に終わった。終盤での稲田防衛大臣の致命的な失言などもあり、予想以上に小池与党が票を集めた。フランス大統領選挙でのマクロンの圧勝に似て、既存二大政党が惨敗する姿が現実化した。
 これは権力欲に執着する従来型の政治家と云うものへの民心の離反であり、必ずしも政策軸による取捨にはなっていない。横暴、傲慢、尊大、権威主義、無知無能、と云った人格的弱点を晒す議員が増大した故のことだろう。安部の最大の弱点は人事、お友達主義や派閥均衡主義で、どうにもならない低質な者を法務や防衛などの要職に起用し続けたことだ。その甘さは一次政権時代も同様だった。大事な半島情勢や防衛政策をそっちのけにした民進党の学園もの国会、他でもない民進党自身の支持低下をそれが招いていた。だが、安部もその甘さによって同じく自滅することとなった。民進党は議席ゼロの壊滅もあり得る情勢だったが辛くも5議席を得た。オウンゴールだらけの自民が最大の支援者になった、埒もない話だ。
 自民か民進・共産か、次の総選挙もその枠で有権者が選択するかどうかはかなり怪しい。既に大阪では民進党は壊滅しているし、名古屋も河村市長の地域政党が優勢を維持している。第三極が都市部地域政党によって形成される、その流れはやがて国政でも大きな流れになる可能性はある。ただし、国政は安保、外交、憲法などで明確な軸心なしには単なる一過性のブームに終わるしかない。今や小池のお気に入りだった日本新党も新進党も霧散している。所詮は批判政党でしかなく、実権を与えられれば無能を晒すだけ。それのリプレイになることだけはいい加減で止めねばならない。やはり稲田も小池も絶叫の豊田真由子もまるでダメ、女性活躍などとんでもない、そんな実績だけは残してほしくはない。
 世界は不安定さを日々に増している。日本の立ち位置は日々に変化を求められている。だが、軸心となる哲学なしに右往左往すれば、あっという間に韓国並みの政治にまで墜ちる。半年先に迫った冬季オリンピック、今更に北朝鮮との共催を願い出て世界の失笑を買った。国連制裁決議の意味すらまったく理解しない政治、既に半島全体は金正恩の手の中にあるに等しい。この東アジアの新段階に、一体日本はどう向き合うのか、そんな議論が国会では滅多に聞けないという異常。
 まともな国家観を持った第三極、それが登場する時、自民も民進も都議選以上に惨敗するしかない。こんな現状なら、きっとそんな日が来るのだろう。


                      

                           川口
 
 

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