ダブルクロス・リプレイ・ジパング(1) 戦国ラグナロク/田中天

ダブルクロス・リプレイ・ジパング(1) 戦国ラグナロク (富士見ドラゴン・ブック)
田中 天
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ダブルクロスの新リプレイシリーズは、田中天さんによる戦国時代もの。何でもありのダブルクロスとはいえ、既存のステージでは飽き足らぬとばかりにオリジナルステージを造ってしまう破天荒さは田中さんならでは。さらに自分で造ったステージなんだから好きなようにやってよいだろう、と好き勝手の二乗で暴走とどまるところを知らない、とんでもないリプレイが誕生しました。

弓道の道場の娘で、自らも非凡な射手である女子高生・真弓は、百地三太夫が命と引き換えにした秘術により、戦国時代に召喚されてしまう。その戦国時代は、真弓の知る歴史とはちょっと違う世界。信長は本能寺では死なず、西洋からやって来た神々の力を得た第六天魔王として君臨しつつあった。かつて敵として戦いを繰り広げた名将・勇将を神々の力で蘇らせ、無敵の軍勢を作らんとしていたのだ。この野望を断ち切れるのは、ただ一人真弓のみ! かくして、運命の導きにより出会った三人の仲間、陰陽師の浄之進、天才忍者の歳三、大妖怪ヤツフサと真弓の、日本の未来をかけた戦いが始まる!

と、書くとなにやらシリアスでハードな話であるようですが、それは大いなる誤解であります。西洋の神々の力を得た武将…それは例えばこんなもの。ヒュドラ道三!(バーン!) ヴィーナス謙信!!(ババーン!!) いかがでしょう、雰囲気(=くだらなさ)は伝わりましたでしょうか。とにかくもうくっだらないんですよ、これがまた。それがまた最高に笑えるんだよなあ。ヴィーナス謙信など、村をローマ化して侵略するとか、意味がわからない。ローマ化した村人は怠惰で退廃的になるとか、さらに意味がわからない。ただ、笑えるということだけは確か。

で、これはもうGMとプレイヤー諸氏の力だと思いますが、ヤツフサだったら図らずも人間と共闘する羽目になった妖怪の葛藤とか、浄之進だったらヤツフサへの警戒心とか、個別のキャラの演出、ここぞというところでの盛り上げかたは上手いとしか言えないです。なんでこんなくだらねー話なのに、ちょっとほんのり泣ける良い話になってるの? とか別の意味で驚愕できること満載。さらに、獅子猿さんのイラストがもう半端なく素晴らしいです。イラストの力がこのリプレイの魅力を数段階引き上げているのは紛れもない事実。取りあえず満足できることは確実の魅力てんこ盛りリプレイでした。
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