目標は週3回以上更新。
猫は勘定にいれません
塩の街―wish on my precious/有川浩
塩の街―wish on my precious (電撃文庫)
有川 浩

有川浩さんのデビュー作。「空の中」「海の底」と本書で陸海空の自衛隊三部作なのだそうで、これは全部読んでみるしかあるまいと思い手にとってみました。なお、本タイトルは改稿された上で後日談などを追加したハードカバー版も出ているようですが、とりあえず僕が読んだのは電撃文庫版です。
一読して、三部作とはいいつつも、「空の中」「海の底」とはかなり毛色の違う作品という印象を持ちました。例えば、空と海の2作が、大雑把に言えば異物の侵食・侵略から人間の世界を護る話なのに対し、本作は抵抗する間もなくすっかり変わってしまった後の世界が舞台です。
東京湾を初め世界中に突如飛来した謎の巨大物質。物質としては塩のカタマリ以外の何物でもないそれが落下して以来、人類を未曾有の恐怖が襲った。生きている人間が、塩の柱に変わってしまうという奇現象、通称"塩害"。一度発症したら抗うすべもないこの奇現象は、瞬く間に日本の人口を1/3に激減させ、社会そのものを破壊してしまった。
変わってしまった世界で、変わらないものを求めて生きる優しい少女と、変わることを恐れるひとりの男の物語…。
こんな感じで、崩壊後の世界で2人が出会う人々とのドラマを描いていきます。
まず言えることは、めっちゃ甘い! 塩の話なのに、だだ甘! なんですか、この、外国土産の超甘いお菓子を食べたときのような感じは。ヒロインの真奈は、同居人の秋庭のことが大好きなのですよ。たとえ世界が滅びても、貴方さえ生きていればいい、みたいな。当然ながら口には出せないわけですけど。そして秋庭さんがまた、ツンデレのサンプルのような男で、滅びそうになっている世界をバックに、女子高生と20代後半の男がときめきラブストーリー。失礼ながら、C級ギャルゲーのグラフィックのようなイラストが、またなんともいえない味をかもし出しています。
ストーリーはシンプルですが、有川さんのその後の活躍を予感させるに足る迫力があったのはさすが。一人一人の心理描写が丁寧で、それぞれが自分の人生を生きているという確かな手触りを感じさせてくれます。なんだかんだ言いながらも一気に読んでしまいました。とりあえず思ったのは、こんなに、自分の思ってることを言葉できちんと説明できたら素晴らしいな、ということ。この作品の中では、死んじゃう人もそうでない人も、言いたいことは言い切った感じでフェイドアウトしていくので羨ましいです。有川さんは、自分が生み出した登場人物たちに対して本当に誠実なんですよね。
有川 浩

有川浩さんのデビュー作。「空の中」「海の底」と本書で陸海空の自衛隊三部作なのだそうで、これは全部読んでみるしかあるまいと思い手にとってみました。なお、本タイトルは改稿された上で後日談などを追加したハードカバー版も出ているようですが、とりあえず僕が読んだのは電撃文庫版です。
一読して、三部作とはいいつつも、「空の中」「海の底」とはかなり毛色の違う作品という印象を持ちました。例えば、空と海の2作が、大雑把に言えば異物の侵食・侵略から人間の世界を護る話なのに対し、本作は抵抗する間もなくすっかり変わってしまった後の世界が舞台です。
東京湾を初め世界中に突如飛来した謎の巨大物質。物質としては塩のカタマリ以外の何物でもないそれが落下して以来、人類を未曾有の恐怖が襲った。生きている人間が、塩の柱に変わってしまうという奇現象、通称"塩害"。一度発症したら抗うすべもないこの奇現象は、瞬く間に日本の人口を1/3に激減させ、社会そのものを破壊してしまった。
変わってしまった世界で、変わらないものを求めて生きる優しい少女と、変わることを恐れるひとりの男の物語…。
こんな感じで、崩壊後の世界で2人が出会う人々とのドラマを描いていきます。
まず言えることは、めっちゃ甘い! 塩の話なのに、だだ甘! なんですか、この、外国土産の超甘いお菓子を食べたときのような感じは。ヒロインの真奈は、同居人の秋庭のことが大好きなのですよ。たとえ世界が滅びても、貴方さえ生きていればいい、みたいな。当然ながら口には出せないわけですけど。そして秋庭さんがまた、ツンデレのサンプルのような男で、滅びそうになっている世界をバックに、女子高生と20代後半の男がときめきラブストーリー。失礼ながら、C級ギャルゲーのグラフィックのようなイラストが、またなんともいえない味をかもし出しています。
ストーリーはシンプルですが、有川さんのその後の活躍を予感させるに足る迫力があったのはさすが。一人一人の心理描写が丁寧で、それぞれが自分の人生を生きているという確かな手触りを感じさせてくれます。なんだかんだ言いながらも一気に読んでしまいました。とりあえず思ったのは、こんなに、自分の思ってることを言葉できちんと説明できたら素晴らしいな、ということ。この作品の中では、死んじゃう人もそうでない人も、言いたいことは言い切った感じでフェイドアウトしていくので羨ましいです。有川さんは、自分が生み出した登場人物たちに対して本当に誠実なんですよね。
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単行本で読みました。
映画化するといいなあ、と思わせるものがありました。
あの二人の距離感、変わらぬ思い、、、、10代〜20代の頃の自分を思い出しました。
確かに、塩の柱のイメージとか、映像に映えそうです。
僕は10代〜20代をああいった経験をスルーして過ごしてしまったので、2人が羨ましかったです(笑)