竹とんぼ

先達の秀句を味わいながら
自得の一句を求めて多作多捨です
古希すぎの晩学で楽しみながらの遅々緩歩です

手花火を命継ぐ如燃やすなり 波郷

2017年08月04日 | 波郷鑑賞
手花火を命継ぐ如燃やすなり




流伴鑑賞
当時は不治とされた肺結核を病んでいた波郷

この手花火の句はあまりにも正直すぎていて切ない
鑑賞するに説明は不要だ
「命を継ぐ」
その後のはかなく消えるきまり

波郷の夏の句を選んでみた

くらがりの合歓を知りゐる端居かな

ほととぎすすでに遺児めく二人子よ

七夕竹借命の文字隠れなし

六月の女すわれる荒筵

冷奴隣に灯先んじて

坂の上たそがれ長き五月憂し

女来と帯纒き出づる百日紅

弥撒の庭蚯蚓が砂にまみれ這ふ

悉く遠し一油蟬鳴きやめば

手花火を命継ぐ如燃やすなり

 
 
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天の川怒濤のごとし人の死へ 楸邨

2017年08月04日 | 楸邨鑑賞
天の川怒濤のごとし人の死へ



流伴鑑賞

天の川は秋の季語だが
七夕の強い印象から夏に読まれる句が多い
楸邨には「死」を詠んだ句が多いが
この句はなかでも秀逸と思われる
天の川にはロマンや夢や願のイメージが大きいが
楸邨は死を詠む
それも怒涛のごrとくである
言葉を失うほかはない

以下楸邨の夏の句を挙げる

つひに戦死一匹の蟻ゆけどゆけど

どこやらに硝子がわれぬ桐の花

みちのくの月夜の鰻あそびをり

天の川わたるお多福豆一列

天の川法螺吹き男ふとなつかし

天の川鷹は飼はれて眠りをり

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