マニアの戯言

映画マニアの勝手な映画感想日記

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「愛を読むひと」

2010-05-05 14:14:05 | ドイツ映画&ドラマ

The Reader 2008年 アメリカ・ドイツ映画 

監督 スティーヴン・ダルトリー
出演 レイフ・ファインズ ケイト・ウィンスレット デヴィッド・クロス ブルーノ・ガンツ

原作「朗読者」ベルンハルト・シュリック 松永美保訳 新潮文庫
原題「Der Vorleser(直訳=朗読する男)」 Bernhard Schlink 

勝手なあらすじ(自分の解釈の上でのストーリー)
ドイツ・ベルリン、1995年。
男が一晩過ごした女の為にゆで卵を調理していた。そして、ふと、あの日の事を思い出すのだった。
西ドイツ・ノイシュタット、1958年。
電車に乗っていたマイケルは、急に気持ち悪くなり、電車を降りた瞬間道端で吐いてしまった。ちょうど通りかかった女性が、彼を助け、後始末もすばやくしてくれた。後に、元気になったマイケルはその女性を訪ねる。そして、母親とそう変わらない年齢の女性ハンナと恋に落ちるのだった。楽しい日々が過ぎたある日、突如として姿を消したハンナ。
それから、8年後。彼は法廷で彼女の姿を発見するのだった。

勝手な感想(自分の思い込み多々) 
ドイツかぶれの自分が『ドイツ文学』というものに触れたくて、衝動買いして読んだ原作「朗読者」。
映画が上映されていた事は知っていたが、どうしても見に行けず、
先に原作を読んでしまってから鑑賞してしまったのだった。
自分としてはイレギュラー。

いつも映画を見てから原作を読むというのが、原則だったから。
なので、申し訳ないが、配役からして、違和感が生じてしまった。

少年期のマイケル(原作はミヒャエル)はいいのだが、大人になった彼がどうも。(^◇^;)
ファインズは素晴しい役者なのだが、どうしても「イギリス人」としか見えなかったのだ。
はっきり言ってドイツ人の雰囲気がない。
(個人的なイメージは、セバスチャン・コッホだったからだけど)
ファインズだと綺麗すぎるのだよねえ。

それとハンナ。
彼女のイメージ女優はすぐに思い浮かばないが、彼女ではないというのは分かりきっていた。
しかし、少年期に出会っていたハンナは彼女でも充分。
大人になってからも彼女だったのがちょっとがっくりだったのだ。
(晩年の彼女のイメージは、モーリッツ君のママ、モニカ・ブレイブトロイ。)

物語は、戦争当時、命令とはいえ殺戮に関ってしまった人をどう裁くべきか?というものだった。
今までは、「戦争が悪いんだ!」と実態のないものに罪を被せられたが、これを見るとそう言えなくなってしまうのだ。

関った本人達の罪だけで本当にいいのだろうか?
そんな簡単に罪を背負わせていいのだろうか?
と。


とにかく、
原作を読んでからこのハンナの生き方に凄さを感じてしまった、ich。
簡単な言葉で申し訳ないが、『かっこいい』と思っているのだ。

なので、原作ではさらりと描かれていたシーンを見せられて、涙してしまった、自分。
自分の中でのシーンと同じだったから。
しかし、あの場面が見たいと思ってもそのシーンがないと逆に不満が残ってしまうのも事実。

どんなに映画と原作は違うと思っても、限界は何度も感じてしまった。

本当に申し訳ないが、映画としてはどうだったか?と聞かれると何も言えなくなってしまうのだ。
何も知らずに見ていたら、スッゴクいい映画だったかもしれないし、そうでもなかったといえば、そうでもなかったのかもしれない。(^◇^;)

英語だったのもちょっとダメだったかもしれない。
ドイツ語版を見たいと未だに思っているから。
監督さんもイギリス人だから視点がずれてるように思えるのだ。

あ~あ、ドイツ版を見たいよう。


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