「平家の郷」常務 朽木敬之のブログ

宮崎創業1983年 
ハンバーグ専門店「平家の郷」
www.heikenosato.jp

食に携わる者として。

2011-05-06 11:44:21 | Weblog
今回の食中毒の一件、ずっと考えてます。


何よりもまず、亡くなられた方にご冥福を心よりお祈りします。


もし自分の子だったらと考えると胸が引き裂かれます。
そして、もし自分が経営者だったらと考えると悔やんでも悔やみきれません。
人の命の重さを改めて感じます。



そして、今回の一件。

グレーゾーンの存在が危機をもたらしました。

少なくとも保健所は生食に「グレーゾーン」を持たせることで、「お肉は加熱した方が良いよ」と言う一方で、「ユッケやレバ刺し」等の生食は容認していた。

事実、馬刺などを除く生食用肉は数年間で市場に出回ってないことが分かってる。



しかし、矢面に立つのは飲食。

厚労省は取り締まる側、飲食は取り締まられる側という構図は崩せない。

本来であれば、本質的問題は厚労省にもあるからして、「俺たちがグレーゾーンにしてたのが悪いんだ」と厚労省と飲食が一緒になって本質的問題解決に臨まなきゃいけないはずだ。


そして、誤報。


当初の解釈として、「加熱用の肉を生で出した」という報道。これは、事実のようで全く解釈の異なる報道だ。

もし仮に「加熱しなきゃ食べられない肉」だったら、飲食店が100%悪い。

しかし、今回の件では「生でも食べれるが厚労省の設けた生食用ではない」という説明を略し、「(生食用ではない=加熱用であり)加熱用を生で出した」と報道してる。

これは偏った情報だと思う。


そして、この情報はあらゆるメディアで取沙汰された。


複数店舗で食中毒が発生したということは、店舗での衛生管理ではない可能性が高いし、納入前に菌が付着してる可能性もある。それを出した飲食にももちろん責任はあるだろうが、責任の所在がはっきりしないまま、悪の特定をしてしまうメディアの報道の仕方にも問題はある。



最後に。

勘坂社長の名誉のためにこれだけは伝えさせてください。

私の知る限りのフーズフォーラスの勘坂社長は、お客様に対して、従業員の方々に対して、商売に対して真摯に、誠実に向き合ってました。経営者として起きたことへの責任はあると思います。しかし、勘坂社長の人間性まで否定し、誹謗中傷する行為には心が痛みます。


ネットでは「人殺し」と簡単に書けてしまう時代です。


その言葉を書く前に、自分の仲間に、自分の友人に、自分の家族に、自分自身に向けられてることを想像して欲しいと思う。
被害を受けた方々の心中察するのは分かるが、書く前に踏み止まって欲しい。
被害者の方々の心を察したからといって、絶対に許される言葉ではないと思う。


本当に悲しくなります。


だからこそ、今回の件絶対に忘れてはならないことです。

考えても考えても足りない。

これからもっと多くのことを我が身に置き換え、学び、そして食の安全を守り、お客様の感動を創り出す仕事をしていきます。



亡くなった方のご冥福を心より祈り申し上げます。

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2 コメント

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Unknown (sein)
2011-05-07 16:51:46
飲食業界に携わる方への真摯な姿勢はよく伝わりました。

ただ、勘坂社長は世間でどんな見られ方を意識してきたのか疑問です。

下記の記事を参考に、飲食業界の健全性というのを考えて見てください。財務諸表の見方がわからないかもしれませんが・・・

http://ameblo.jp/nidaimekeieisya/entry-10883566883.html
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拝見しました。 (朽木)
2011-05-08 09:18:50
ブログ拝見しました。
内容が少し偏ってますし、財務諸表の読み解き方、分析方法も疑問点があります。
差し出がましいですが、私なりの見解をコメントさせてもらいました。実態を全く知らずに分析するのは、本質から外れ、誤ったイメージの植え付けになる気がします。憶測だけでの内容も多々見受けられました。
ただ、多くを考えるきっかけになりました。ご意見ありがとうございます。
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