Chimney角屋のClimbing log

基本的にはクライミングの日記ですが、ハイキング、マウンテンバイク、スキー、スノーボードなども登場するかも・・・。

我が登山史11(登れたグレードより登れるグレード)

2014-07-17 00:53:19 | 山とクライミングの話

私は山登りをしたかったのか、岩登りをしたかったのか。よくよく考えてみると、やりたかった山登りが岩を登る山登りだったんではないかと思う。そもそもそういうところを登るのが山登りだと思い込んで始めたんじゃないかと思う。「険しい岩場を登って山頂に立つ」と言う山登りをしたかったのだ。だから今でも岩を登るのなら上まで抜けたい。たとえば一の倉の岩場を登るのなら一の倉岳の山頂まで行きたい。岩を登るだけではないクライミング、山頂に立つためのクライミングをしたいのだ。

でも核心は岩場。だから上手に登れるようになりたい。山岳地帯でのクライミングは落ちないクライミングが基本だ。だから落ちないようにクライミング技術を伸ばしていくのだ。Ⅴ級であろうがⅥ級であろうが、「自分はこんなところで落ちるわけはない」と言う自信と裏付けが欲しいのだ。大体体感ではⅤ級なら5.11aで落ちない自信。Ⅵ級なら5.11cで落ちない自信が必要だ。そのためにはレッドポイントのグレードよりも、オンサイトのグレードを大切にする。オンサイトグレードというのは、人によってとらえ方が違うように思う。「オンサイト出来たグレード」と言う人もいるし、「オンサイト出来るグレード」ととらえる人もいる。私は後者の考えだ。つまり、落ちないで登る自信のあるグレードとうことになるだろう。

こういうクライミングを目指していくと、思い切った動きが苦手になってくる。いつでも確実に、丁寧に登る癖がついてくる。デッドポイントやランジなどはあまりやりたがらないし、保持できる自信のあるホールドでなければ諦めてしまう。でもそれでは上達出来ないのだ。だからしっかりしたボルトルートでは思い切ったクライミングを心掛けないといけない。落ちても大丈夫なところで、落ちながらクライミング技術を延ばしていく。それによってオンサイトグレードが上がってくると言う側面も大切にしなくてはいけないのだ。そういうフリークライミングをやっていない「本ちゃんクライマー」はいつまでたっても登れるようにならない。登れると分かっているルートにしか行けないのだ。登れると分かっているところだけ登っているのなら、それはクライマーではない。ハイカーと同じである。いくらハーネスをつけてロープを結んでいようと、登れるか登れないかわからないところにチャレンジしなかったら「クライマー」と呼ばれる資格がない。

近年の私は、山に雪のない時期はフリークライミングに絞っている。雪のある時期は出来るだけ山に入る。フリークライミングの技術を上達させながら雪山の本番に備えるパターンになっている。

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