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2007年08月09日(木曜日)付 読売新聞社説
南北首脳会談 「北」の核廃棄へ前進できるのか
北朝鮮の核廃棄を目指す6か国協議の進展につながるのかどうかが、核心の問題だろう。
韓国の盧武鉉大統領が8月28日から北朝鮮を訪れ、金正日総書記と会談することになった。南北首脳会談の開催は7年ぶりだ。
6か国協議は、北朝鮮の核廃棄に向けた核施設の運転停止など「初期段階の措置」履行がほぼ終わり、「次の段階」に入ろうとしている。
こうした時期での南北首脳会談は、当然、6か国協議の実質的な進展に資するものでなければならない。盧大統領は、金総書記に核廃棄の早期実現をどう働きかけ、いかなる言質を引き出すのか。筋を通した姿勢で臨むべきである。
2月の合意では、北朝鮮は「核施設の無能力化」と「核計画についての完全な申告」を実施し、その見返りに「重油95万トン分に相当する経済、エネルギー、人道支援」を得る。この「次の段階」実施のための行程表を、9月初めの6か国協議全体会合で作る予定だ。
盧政権は任期切れまであと半年だ。首脳会談で成果を急ぐあまり、足元を見られ、北朝鮮のペースにのせられる危険がある。6か国協議の枠組みの外で、韓国が独自に対「北」支援の増大を約束するならば、核問題の解決はかえって長引く恐れもある。
首脳会談が12月の韓国大統領選挙へ及ぼす影響も無視できない。
圧倒的に優勢が伝えられる野党のハンナラ党は8月20日に大統領公認候補を決定する。与党側には、首脳会談で一気に形勢挽回(ばんかい)を図るという計算があろう。
北朝鮮が、このタイミングで首脳会談に応じたのも、北朝鮮に厳しい態度をとるハンナラ党の政権より、左派政権の継続を願っているからだろう。
韓国側は、首脳会談で朝鮮半島の平和について、軍事的な信頼醸成措置(CBM)や、「平和体制の構築」のための土台作りを目指すという。
韓国には、6か国協議の合意にも明記された「朝鮮半島における恒久的な平和体制」協議へ発展させる狙いがある。南北朝鮮と米国、中国の4か国の協議で、朝鮮戦争の終結を宣言し、南北の平和共存を確実にしようというものだ。
朝鮮戦争の休戦以来、半世紀以上も南北の軍事的対峙(たいじ)状況は変わっていない。だが、東西冷戦時代と異なり、今日、「北」の核が地域全体、とりわけ日本の安全を脅かすという深刻な状況にある。
日本にとっても、自らの安全保障に直結する重要な問題だ。日本の安全が損なわれることがないよう、日本の立場をしっかり主張していくことが大事だ。
(2007年8月9日1時35分 読売新聞)









